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優しい男性との初デートで「気持ち悪い…!」。猛暑日の気配りが“恐怖”に変わった瞬間

女子SPA! 2024年8月24日 15時47分

こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

◆炎上した“男性の体臭が苦手”発言のニュースで思い出す

先日、男性の汗臭さについてSNSで投稿した有名人女性が非難を浴び、所属事務所との契約を解除されるというニュースがありました。

この件で思い出した、エミさんという女性(仮名・34歳/福祉関係)がいます。エミさんは優しくて思いやりがあり、気配りができる女性です。

昔から「困っている人の役に立ちたい」と思っていて、福祉系の大学に進学し、福祉業界に就職しました。大学は女性だらけで、職場にも同年代の男性はいません。そんな環境で、恋愛経験が乏しいままアラサーになりました。

そこでマッチングアプリに登録して恋活していたのですが、彼氏はできてもすぐに自然消滅したそうです。そんなことを繰り返してアラフォーになりそうなことに危機感を抱き、私のところへご相談にやってきました。

彼女は今もマッチングアプリに登録中です。その中で、ある男性に出会いました。楽しく会話して、また次に会おうと誘われます。

◆初対面の女性からのこんなLINEは、重い? ありがたい?

エミさんはデート後に、こんなLINEを送ったそうです。

「今日はご馳走さまでした。とっても楽しかったです!

教えてもらった漫画を帰りに早速買っちゃいました。読むの楽しみです!

東西線が遅れているみたいですね。お帰り大丈夫ですか?」

その後、彼からLINEの返信はありませんでした。

話を聞いて、私は次のようにお伝えしました。

「初対面なのに、鉄道情報のフォローまでされると重いって感じる男性もいるかな。もちろん、これがありがたいって感じる人もいるだろうし、好みによると思うけど」

またエミさんは、メッセージが全体的に長めです。

「長文が届くと同じ文量を送らなきゃいけないって思って返しにくくなるから、メッセージは長すぎないように簡潔を意識しないと。男性が返信しづらいって感じますからね」

◆女性で「メッセージの返信がマメ」はウリになるけど

エミさんはいつも返信が早く、マッチングアプリでも相手の男性への返信は早い方でした。

男性は女性へのメッセージの頻度に悩む方が多いため、レスポンスが早いのはウリになります。レスポンスが早い=尽くす女ではありませんが、重くて男性に尽くしすぎてしまう女性は、レスポンスが早い傾向があります。

マッチングアプリの自己紹介文に、レスが早いことも書き加えました。

その後、タケシ(仮名)という男性とマッチングしました。相手のレスポンスも早く、料理や甘い物が好きという共通点もあり、トントン拍子にデートの約束が成立します。

タケシさんからは「いつも丁寧にメッセージを返してくれてとても嬉しい」と言われて、自分を認めてくれたと感じて嬉しかったそうです。

タケシさんはとても細かく気を使ってくれ、エミさんの好みを聞いてデートのお店を4つも提案してくれました。エミさんが歯医者に行くという話を伝えた時も「大丈夫だった?」と連絡が来て、そんなところもエミさんは嬉しく感じます。

◆初デートで2軒目に「カラオケはどう?」と誘われて

リアルで会って会話する中で、彼は過去に彼女から重いと言われてフラれたことがあるという話を聞き、エミさんは自分と似ていると感じました。

その日はランチだけの予定だったのですが、過去の恋愛話で盛り上がり場所を変えようということになりました。

「暑いからあまり歩かないほうがいいよね。もし嫌じゃなかったらだけど、そこのカラオケはどう?」

付き合っていない男性と、カラオケのような個室でのデートは嫌がる女性もいます。エミさんもカラオケじゃない方がよかったそうですが、その日は猛暑日。とにかく暑いし、タケシさんが気を使ってくれる男性なので大丈夫だと判断し、カラオケに行くことに。

◆初デート後、優しい彼を「即ブロック」した理由は

カラオケ店はエアコンの冷房が効きすぎていて寒かったそうです。空調の温度を上げたのですが、なかなか適正な温度になりません。

タケシさんは「寒い?」と聞いてきました。「大丈夫だよ」と言ったのですが、彼は着ているシャツを脱いで、エミさんの肩にかけてきました。

タケシが好意で気を使ってやってくれたことは分かりますが、そのシャツは汗臭く湿っていたそうです。

ぬるく湿って臭いシャツが肌に触れて、ものすごく気持ち悪かったのですが、エミさんは場の雰囲気から断りにくく「ありがとう」とお礼を伝えました。

◆相手のための気配りと、好かれたいための押しつけは違う

エミさんはカラオケ店から出て、タケシさんをブロックしました。

この記事を男性が読んでいたら「嫌なら断ってくれればいいのに」と思うかもしれないけれど、数秒の間で相手を傷つけない断り文句を言えるような女性は、ほとんどいないと思います。

エミさんはタケシさんがやってくれたことを「重い」と感じました。シャツをかけてくれたのは相手のためというより、好きになってもらう“見返り”を期待しているように見えました。もっと言えば、圧力や、支配されそう、という印象を受けたそうです。

◆自分も元彼たちに同じ思いをさせていた?

「タケシさんが、すごく優しいのに、重いと言われて元カノから断られた理由が何だか分かりました。シャツの件は、嫌がらせを受けたとかでもないし、好意でやったようにも感じるし、やめてとも言いにくかったんです。私の憶測で勘違いかもしれないけど、元カノはそれで色んな言えない気持ちを『重い』と説明して、お別れしたのかなって思いました」

この件でエミさんは、もしかすると自分も元彼に対して、「コントロールされそう」と感じさせてしまったのかも……と考えるようになりました。

何かをやってあげて、相手が「ありがたい」と思うか、「お返ししづらいほどもらってしまった」と受け取るか、ここの差は大きいです。

恋愛する気持ちはその人の自由です。相手に無理やり自分を好きにさせることは、どうしたってできないのです。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。

<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

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