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息子の家庭教師と不倫…40代主婦がなぜ学生と?/結婚人気記事BEST

女子SPA! 2024年8月18日 15時47分

 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「結婚」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年8月19日 記事は取材時の状況)

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「不倫の恋」は、既婚男性と独身女性の時代を経て、どちらも既婚のダブル不倫時代となっている。だがもちろん、既婚男性と独身女性、既婚女性と独身男性の組み合わせもある。なかなか表面に出てこない既婚女性と独身男性はどうやって恋に落ち、どんな結末を迎えているのだろうか。

◆最初は同情から、「一度きり」のつもりだった

「相手は、親戚から紹介された家庭教師なんです」

 重い口を開いたのは、都内在住のリエさん(44歳)だ。2年ほど前、私立中学受験を目指していた長男のためにと家庭教師を頼み、やってきたのが彼だった。大学4年生だったが、就職するつもりはなく、大学院に行くか休学して放浪の旅に出るか迷っているという。

「浪人して大学に入ったから、当時23歳でした。若いくせに妙な色気のある青年でね、かわいいかと思うと生意気なことを言ったりする。最初から私のことを『リエさん』と呼んで、『結婚のなれそめは?』なんて言うんですよ。だけどイヤミがない。不思議な子でした」

 生活費は仕送りしてもらっていないのでバイトをしていると聞き、「ごはんくらいならいつでも食べにいらっしゃい」と言った。週に3回の家庭教師以外にも、ときおり彼は現れた。夫も彼を気に入り、ふたりで飲みに行ったりもしていたらしい。

◆弟の交通事故に憔悴しきった彼

 そんな彼がある日、昼間、突然やってきた。

「連絡すればよかったのに。いなかったらどうするつもりだったのと言うと、いなかったら帰るからいいんですとうなだれている。とりあえず上がってもらって彼の好きなコーヒーをいれても、表情は暗いまま。

 しばらくたって、ようやく話し始めたんですが、その前日、東京にいる彼の弟が交通事故にあって意識不明だという。彼は寝ずに見守り、田舎の両親が駆けつけてきたのでちょっとだけ時間をもらってやってきた、と。どんなに心細い思いをしたんだろうと、思わず彼を抱きしめました。すると彼が急にキスしてきたんです。拒絶できない雰囲気でした」

 かわいそうだと思ったのは事実だが、「リエさんが好きだ」と言いながら抱きついてくる彼をかわいいと感じたのも事実。

「最後まではダメと拒否したんですが、すでに身体が反応してしまって(笑)。重いものを抱えているときって、人肌で癒やされることもあると思うんです」

 彼は「少しほっとした」と帰っていった。だがこれがきっかけで、その後もふたりは身体を重ねる関係になってしまう。

◆別れを前に不安だらけ

 息子は無事に難関を突破、この春から中学生だ。夫は彼を家族旅行に招待したり食事に誘ったりと心から感謝しているようすだ。

「彼の弟は今も意識不明のままです。実家近くの病院に転院しました。彼も落ち着いて自分の人生を考え始めたところ。いずれにしても、もう彼がウチに来る必然性はなくなった。彼は『ときどき来ていい? それとも外で会う?』と言っていますが、息子の進学を機に私も少し仕事を始めようと思っているので、このまま関係を解消したほうがいいんだろうとわかってはいます」

 ただ、彼女自身、この2年近く彼に依存している面が大きかったので、今は心が乱れているという。彼のいない日常を送ることが怖くてたまらないと彼女は目を潤ませた。

「夫とは長年、セックスレスです。関係は悪くないけどお互いに性的関係からは目を背けている感じ。夫には彼とのことがバレていないけど、もしかしたら薄々気づいているかもしれません。夫も外で浮気しているような気がするし」

 それでも「家族」という形を壊すつもりはない。だからこそ、彼の存在が重要だったのだ。女として生きていくために、ひとりの人間として存在するために。

「ここで別れるのがベストなんです。だけど4月以降も彼が会いたいと言ったら、私は断ることができるんだろうか……。何だか苦しくてたまりません」

 既婚女性と独身男性の恋においては、やはり女性側が主導権を握らなくてはいけない。ここが別れのタイミングだと感じたら、心を鬼にしても別れなければ、のちのち後悔することにもつながりかねないのだ。とはいえ、わかっていても別れられないのが恋というもの。リエさんの気持ちは今後、どう変化していくのだろうか。

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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