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「スタバのフラペチーノ700円は安い」実家住まい36歳のカン違い。“幼いおばさん”のままでいいのか/私が結婚できないワケBEST

女子SPA! 2024年8月31日 15時47分

女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「婚活」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2023年5月20日 記事は取材時の状況)

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恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。個別婚活相談や結婚相談所のセミナー講師をしながら、これまで1000人以上の「出会いがない男女」の相談に乗ってきました。

かつて髪はボサボサで化粧もしない「完全なる非モテ」だった筆者。「人は変われる」を自ら実践し、多くの方々の“もったいない”をご指摘してきた経験から、誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。

◆選挙があることさえ知らず、男性に呆れられた36歳

GW前の日曜日のことでした。恵さん(仮名/36歳・事務)は婚活で知り合った憲一さん(仮名)と、美術館で3回目のデートでした。婚活歴がまもなく2年目に突入する恵さんは、3回目まで続く人がどんどん減っていくのを感じるそうです。

集合場所で落ち合った時に「今日は投票日なのにごめんね。時間作ってくれてありがとう」と憲一さんに言われたのですが……。

「え? 投票日?」

「うん。統一地方選挙の投票日じゃない」

「そうなんですね。知らなかったです」

こんなやりとりになってしまいました。

美術館を出てから、夜ご飯まで一緒にいられるように恵さんは予定を空けていました。が、憲一さんは用事があると言い出しそのまま解散になりました。そこから、連絡は途絶えたのです。

◆「お父さんが言ってくれれば気づいたのに」

このペースだと結婚ができないと思って、恵さんは私のところへ相談にやってきました。

上記のやりとりの、どこが、何が問題だったか分かりますか?

「恵さん、何日か前から選挙カーも出ていたし、騒がしくなかった? あと選挙が近くなると投票所入場券って届きませんか?」

「あんまり気にしていませんでした。お父さん宛に届くから、分からないんです。お父さんがちゃんと言ってくれれば気がついたんですけど」

「それってお父さんのせいなの?」

「いえ、そういうわけじゃないんですけど」

選挙を知らないこともびっくりですが、36歳女性が人前で父親を「父」ではなく「お父さん」と呼ぶことにも違和感を覚えました。

◆700円のフラペチーノ「安くないですか?」

恵さんのプロフィールを見ると、「ちゃんと顔写真を載せている人とお会いしたい」とありました。写真がない人が嫌なら、マッチングしなければいいだけです。他人への注文が多い人に見えて印象もよくないです。

また「美味しいものを食べるのが好きで、美味しいものに目がないです」と書いてあり、ホイップクリームがのった分厚いパンケーキや、スタバのフラペチーノの写真もサブで載せていました。

実は、プロフィールに「食べることが好き」と書く女性は多く、差別化しにくいのです。「美味しいもの」というのも漠然としすぎて分かりません。またパンケーキやフラペチーノについて、女性で好きな人は多いですが、男性だとさほど多くありません。……と、こうしたポイントを恵さんに伝えていきました。

「そういえば、スタバではコーヒーしか頼んだことないって言ってる男性がいました。食べることに興味ない男性、多いんですかね」

「フラペチーノって700円ぐらいするし、好きなら買うかもしれませんけど気軽に注文はしないんじゃないでしょうか」

こう言うと、ちょっと意外な反応が返ってきました。

「え、700円って安くないですか?」

「何にお金を使うかは人それぞれだけど、恵さんは実家暮らしでしょう。都内で一人暮らししている人って、恵さんより年収が高くても、毎月10万円ぐらい家賃とかで出ていくから自由に使えるお金は限られてますよ。恵さんが手取りから毎月10万円減ったら気軽にスタバでフラペチーノ頼める?」

「無理です。カツカツです。今の収入だと一人暮らしも難しいと思います」

◆好きな食べ物に「ラーメン、餃子」が効果的なわけ

もちろん、食べるのが好きということ自体は悪くないのです。実際、付き合う前のデートは食事やお茶が多いですから。ただし、若くてかわいい女性ならいざ知らず、アラフォーでこのプロフィールとなると「お金がかかりそう」「おしゃれなお店が好きで、お店選びにうるさそう」と見られかねません。会ってみたいと思ってくれる男性を遠ざけている可能性があるのです。

婚活でうまくいっていない女性のプロフィールを見ると、金銭面やコミュニケーションでコストがかかりそうに見えていることが多いです。そうではなく、数いる女性たちの中で「会ったら楽しそう」「面倒くさくなさそう」に見せるほうが得策だと思いませんか?

大手マッチングアプリPairsで、「コミュニティ」の登録人数で好きな食べ物を調べると、男性の割合が多いものは、お寿司、ラーメン、焼き鳥、焼肉、餃子、カレー、ビール、コーヒー、ハイボールなどです。この中で、デートで食べに行ってもOKと思うものがあれば、プロフィールに書いた方がいいでしょう。男性が誘うきっかけになりやすいのです。

恵さんはラーメンと餃子が好きということなので、パンケーキ以外にもラーメン、餃子を追加することにしました。

「親近感がもてる庶民派をアピールすればいいんですね」

「庶民派って、恵さんは庶民じゃないの? 高嶺の花っぽい女子アナとかが餃子とラーメン好きって言えば庶民派アピールになるかもしれませんけど。これは単純に、男性で好きな人が多い料理を加えただけですよ。女性でラーメン、餃子を書く人は少ないので差別化にもなります」

◆結婚できないのは決して年齢のせいじゃない

恵さんは36歳という自分の年齢を気にしていました。

「やっぱり年齢ですよね。若くないと婚活大変ですよね」

「たしかに年齢が上がるほど苦戦する傾向はあるけど、恵さんの場合は、36歳なのに幼いから“しくじっている”んですよ。『お父さん』じゃなくて『父』と呼ぶとか、あと投票日ぐらいは把握しておこう」

私ははっきりと、問題は年齢ではないことを伝えます。

「ですよね。気を付けます。でも、ずっと実家暮らしでも料理はできますよ? 何もできないわけじゃないです」

「家事といって料理しか思いつかないのが、いかにも実家暮らしなんですよ。食材を予算内でやりくりしたり、仕事しながら買い物したり、食事ができるまでに調理以外の“家事”があるんですよ。買い物とか家計管理って誰がやっているの?」

「おかぁ、あ! 母です」

お母さんと出そうになったのを恵さんは飲み込み、「母」と言い直してくれました。

◆“幼いおばさん”な自分と向き合えるか

改めて自分を見つめ、色々と思うところがある様子の恵さん。

「一人暮らしってしてみた方がいいですか? 今の年収じゃ厳しいし、貯金できなくなると思う」

「それは自分で決めましょう。シェアハウスに住むとか、安く一人暮らしする方法もありますよ」

「でも、シェアハウスって若い子ならアリかもしれないけど、アラフォーなのにシェアハウスってどうなんだろう……」

恵さんのような方は、小手先のテクニックで何とかなるわけではありません。意識を根本から変える意味で一人暮らしをしてみるのもアリだと思うけれど、恵さんは乗り気ではないようです。

36歳という年齢はまだまだ若いかもしれませんが、あえて厳しい言い方をすれば、恵さんはこのままだと“幼いおばさん”です。高望みしなければ、会える男性はいるし、“幼いおばさん”であることを受け入れて会ってくれる男性に感謝できればいいのですが、自分と向き合うって非常に辛いのです。自分の頭で考えて、自分で責任をもって選択していくしかありません。

※個人が特定されないよう一部脚色してあります。

<文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt

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