女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年9月5日 記事は取材時の状況)
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アメリカの有名な都市伝説のひとつに「ベッドの下の男」という話があります。
一人暮らしの女性宅に遊びに来た友人が彼女を家の外に連れ出そうとするが、彼女はめんどくさがってシブります。しつこく誘って一緒に外に出た友人は、そこで「ベッドの下に刃物を持っていた男性が潜んでいた」と彼女に打ち明けるという内容です。
これと似た話は世界各地にありますが、なかにはドッキリとして仕掛ける人も。その様子は動画サイトで数多く公開されています。
◆寝ようとしたらベッドの下から物音が
「大学時代、私もこれと同じことをやられました。ただ、ドッキリだとわかっても笑って許すことはできませんでした……」
ただの恐怖体験でしかなかったと話すのは、安達美香さん(仮名・26歳)。当時の状況を次のように振り返ります。
「大学3年の時だったんですけど、その日は午後の講義が休講になったこともあって、学食で友達とランチを食べた後、自宅に戻ったんです。実家は地方なのでワンルームマンションに住んでいたのですが、この日はバイトも休み。また、明け方までレポートを書いていたのですぐにメイクを落とし、スウェットに着替えて昼寝しようと思ったんです」
素早く寝る準備を済ませ、ベッドで横になった美香さん。しかし、それから間もなく“ある異変”に気づきます。
「ベッドの下からガタッ!という明らかな物音が聞こえたんです。ウトウトしている状態だったとはいえ、まだ完全に寝落ちしたわけではなく、気のせいではありませんでした。けど、うちにはペットもいないし、ベッドの下からそんな物音が聞こえたのもこれが初めて。眠気は一瞬で吹っ飛んで、恐ろしさにゾーッとして」
◆意を決してベッドの下をのぞきこむと…
とりあえず、すぐに起きて部屋の明かりをつけましたが、ベッドの下の様子が気になって仕方なかったとか。もし本当に誰かが潜んでいたらと恐怖におののきながらも、意を決してベッドの下をのぞき込んだといいます。
「そしたら身体の大きな男性がいて、私とちょうど目が合ったんです!それで本当に恐怖というか驚いてしまって、大きな叫び声を挙げてしまったんです」
すると、「ちょ、ちょっと待って! お、俺だよ!」と聞き覚えのある声。なんとベッドの下に隠れていたのは、美香さんが当時付き合っていた大学の同級生だったのでした。
合鍵を渡されていたので普段から自由に出入りすることができたとか。休講になって家に帰ると聞いていたため、「先回りしてちょっと驚かしてやろうと思った」と言うのです。
「本当にあきれました。このとき、私はあまりの恐怖で腰が抜けてしまい、立って逃げることすらできませんでした。彼氏だからよかったですが、仮にこれが本物の変質者だったらと想像したらゾッとします」
◆警察まで出動する騒ぎに
ところが、話はこれだけでは終わりませんした。しばらくして自宅のインタホーンが鳴り、出てみるとなんと警察官。実は、叫び声を聞いた近所の人が通報していたのです。
「ちょうど彼氏を説教しているときに来たのですが、事情を説明するとお巡りさんからも『それはやりすぎ』と叱られてシュンとしていました」
彼氏は後で事情を知った大学の友人たちからも「いくら自分の彼女でもそれはない」と責められて針のむしろ。美香さんも「もし今度ドッキリを再び仕掛けたら次はないから」とそのときは別れると宣言したそうです。
「さすがに懲りたのか付き合っている間は二度と仕掛けてくることはありませんでしたが、しばらく部屋の明かりを消して寝ることができなくなってしまって。人を喜ばすサプライズならいいですけど、テレビのバラエティー番組じゃないんだし、怖がらせるようなドッキリは絶対やめてほしいです」
仕掛ける側は深く考えずに面白がってやるのかもしれませんが、絶対にやめてほしいものですね。
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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アメリカの有名な都市伝説のひとつに「ベッドの下の男」という話があります。
一人暮らしの女性宅に遊びに来た友人が彼女を家の外に連れ出そうとするが、彼女はめんどくさがってシブります。しつこく誘って一緒に外に出た友人は、そこで「ベッドの下に刃物を持っていた男性が潜んでいた」と彼女に打ち明けるという内容です。
これと似た話は世界各地にありますが、なかにはドッキリとして仕掛ける人も。その様子は動画サイトで数多く公開されています。
◆寝ようとしたらベッドの下から物音が
「大学時代、私もこれと同じことをやられました。ただ、ドッキリだとわかっても笑って許すことはできませんでした……」
ただの恐怖体験でしかなかったと話すのは、安達美香さん(仮名・26歳)。当時の状況を次のように振り返ります。
「大学3年の時だったんですけど、その日は午後の講義が休講になったこともあって、学食で友達とランチを食べた後、自宅に戻ったんです。実家は地方なのでワンルームマンションに住んでいたのですが、この日はバイトも休み。また、明け方までレポートを書いていたのですぐにメイクを落とし、スウェットに着替えて昼寝しようと思ったんです」
素早く寝る準備を済ませ、ベッドで横になった美香さん。しかし、それから間もなく“ある異変”に気づきます。
「ベッドの下からガタッ!という明らかな物音が聞こえたんです。ウトウトしている状態だったとはいえ、まだ完全に寝落ちしたわけではなく、気のせいではありませんでした。けど、うちにはペットもいないし、ベッドの下からそんな物音が聞こえたのもこれが初めて。眠気は一瞬で吹っ飛んで、恐ろしさにゾーッとして」
◆意を決してベッドの下をのぞきこむと…
とりあえず、すぐに起きて部屋の明かりをつけましたが、ベッドの下の様子が気になって仕方なかったとか。もし本当に誰かが潜んでいたらと恐怖におののきながらも、意を決してベッドの下をのぞき込んだといいます。
「そしたら身体の大きな男性がいて、私とちょうど目が合ったんです!それで本当に恐怖というか驚いてしまって、大きな叫び声を挙げてしまったんです」
すると、「ちょ、ちょっと待って! お、俺だよ!」と聞き覚えのある声。なんとベッドの下に隠れていたのは、美香さんが当時付き合っていた大学の同級生だったのでした。
合鍵を渡されていたので普段から自由に出入りすることができたとか。休講になって家に帰ると聞いていたため、「先回りしてちょっと驚かしてやろうと思った」と言うのです。
「本当にあきれました。このとき、私はあまりの恐怖で腰が抜けてしまい、立って逃げることすらできませんでした。彼氏だからよかったですが、仮にこれが本物の変質者だったらと想像したらゾッとします」
◆警察まで出動する騒ぎに
ところが、話はこれだけでは終わりませんした。しばらくして自宅のインタホーンが鳴り、出てみるとなんと警察官。実は、叫び声を聞いた近所の人が通報していたのです。
「ちょうど彼氏を説教しているときに来たのですが、事情を説明するとお巡りさんからも『それはやりすぎ』と叱られてシュンとしていました」
彼氏は後で事情を知った大学の友人たちからも「いくら自分の彼女でもそれはない」と責められて針のむしろ。美香さんも「もし今度ドッキリを再び仕掛けたら次はないから」とそのときは別れると宣言したそうです。
「さすがに懲りたのか付き合っている間は二度と仕掛けてくることはありませんでしたが、しばらく部屋の明かりを消して寝ることができなくなってしまって。人を喜ばすサプライズならいいですけど、テレビのバラエティー番組じゃないんだし、怖がらせるようなドッキリは絶対やめてほしいです」
仕掛ける側は深く考えずに面白がってやるのかもしれませんが、絶対にやめてほしいものですね。
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。