こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。
私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
最近、婚活のご相談にいらっしゃる方から聞く“縁遠いまま何もしないで30代になった理由”が「コロナで出会いがなかったから」です。もちろんそれは理由の一つにあるでしょう。しかし、何もしない理由もそうでしょうか。出会いがない理由を「コロナだったから」と他責にする人は、そうではない人と至るところで差がついていると思います。
◆33歳なのに40代に見えてしまう「恋愛経験ゼロ女性」
コロナの影響もありマッチングアプリは普及し一般化しましたが、そんな便利ツールも使わず30代になってしまった美帆さん(仮名・33歳/都内在住/福祉関係)がご相談にいらっしゃいました。
今まで彼氏はいたことがなく、昨年から結婚相談所で婚活を開始したものの、うまくいっていないそうです。
33歳のはずの美帆さんの外見は、実年齢を知らなければ40代と言われても通用しそうな印象でした。髪型やヘアメイク、ファッションの影響もあるでしょう。私のところへ相談にいらっしゃる方にはデート服の写真も撮ってきてもらうのですが、その写真がやたら暗いのです。
聞くとコロナ前どころか6年ぐらい前から同じスマホを使っているそうです。スマホカバーは最近めっきりみかけなくなった手帳型でした。
もちろん、この辺りを改善した方がいいことはお伝えしています。
◆個人情報をさらしたくないからマッチングアプリは怖い
都会に住んでいるアラサー女性だと、マッチングアプリを利用してうまくいかないからと結婚相談所に乗り換えて婚活をする方が多いのですが、美帆さんはマッチングアプリを利用したことがないそうです。
理由を聞くと「個人情報をネットに出すって危ないからです」だそう。外見だけでなく、利用しない理由まで一昔前なんだなという印象を持ちました。マッチングアプリは必ずしも本名を出すものではないし、仕事も個人が特定されない程度にぼかして書けるのですが、美帆さんは何も知りません。
インスタ等でいくらでも一般人が個人情報を公開している時代に、ごく一般人の美帆さんの個人情報がネットに出たからといってなんてことないと思うのですが、「ネットで人と知り合うのは危険って言われたし」とまるで高校生のようなことを話す美帆さん。
結婚相談所でもネットに個人情報を出すことに変わりはないのですが、身元確認もしっかりしていて安全と思って入会したそうです。
◆気になった男性との「LINE交換を断った」まさかの理由
結婚相談所に登録してから、何人かとお見合いはしたようです。結婚相談所では一般的に、2回目のデートに進むことを「仮交際」と呼びます。この仮交際に進んだ相手もいたそうです。仮交際が成立すると結婚相談所を介し、相手の電話番号が開示されます。
美帆さんはある男性から、仮交際成立後にLINE交換を提案されました。ですが、まだよく知らない相手だからという理由でLINE交換を断ってしまいます。インスタもディスコードもやっていない彼女には、そもそも気軽に連絡を取り合う友人は一人しかいないそうです。
お茶した後で、その男性からは“お断り”(仮交際終了)されてしまいました。
◆気軽に連絡もできないと恋愛どころじゃない
「美帆さん、なぜLINE交換を断ったのですか?」
「知らない人に個人情報を教えたくないです。職場の人から勝手に申請が来るのも嫌でLINEはあまりやらないから、LINEが来ても困るんです」
「LINEは勝手に申請が来ないように設定できますよ。それにあちらも複数人の女性と会っているわけだから、連絡が取りにくい人より、気軽に連絡できる女性がいたらそっちに行きますよ」
「そりゃそうですよね」
「LINE交換はしましょう。そのときに『LINEが苦手だから、LINEのやり取りは集合場所を決めるとか要件があるやり取りだけにしたいです』って伝えて、必要最低限のやり取りにするようにしてはどうでしょうか」
「う~ん。でも、やっぱりやらなきゃダメですか?」
◆本当に結婚したいの? 防御だけ一生懸命な不思議ちゃん
「美帆さんの場合、危険も出会いも避けすぎて、一生独身のリスクの方が高いですよ」
「ええ! そうなんですか!」
自分でご縁を遠ざけている自覚のない美帆さんは驚きます。
「知らない男性に個人情報を教えたくないのは分かりますよ。でも結婚相談所って、身元確認が100%されてルールも決まっていて、かなり守られている場なんですよ。そこが保障された場で出会っているのに、LINE交換を断る女性ってかなり珍しいんです。かなり珍しい少数派だと『なぜだろう?』って思いますよね。誘いにくいってこともあるけれど、向こうの男性だって理解できない人のことは警戒するから、そりゃ断られますよ」
「私って、“理解できない人”なんですね」
「お互いを理解するために何回か会っていかなきゃいけないのに、最初のところで拒まれたら何がしたいのか分からないですよね」
こんなやりとりの後、なんとか美帆さんはスマホの機種変更とスマホカバーの交換、LINE交換はやってみることを約束してくれました。
◆LINEのアカウント名を見せてもらって絶句……
念のため、美帆さんのLINEアカウントを見せてもらいました。
アカウント名が「m」で、プロフィール写真には何も設定されていません。
「これじゃ、友達いなさそうって思われるよ」
「実際にいないのでその通りなんです」
「実際にそうであっても、写真は設定して、名前もフルネームじゃなくてもいいからせめて『ミホ』とか、分かるようにしましょう。相手はいろんな人とやりとりするし、誰だか分からないアカウントだと返信も来なくなるよ。アカウントは相手目線で分かりやすく設定しましょう」
その場で、LINEのアカウント名は変更してもらいました。
美帆さんは「私っていろいろ“婚活以前の問題”だったんですね。少し自分を見つめ直したいです」と言っていました。価値観を令和にアップデートして、大人になる機会になることを願います。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
最近、婚活のご相談にいらっしゃる方から聞く“縁遠いまま何もしないで30代になった理由”が「コロナで出会いがなかったから」です。もちろんそれは理由の一つにあるでしょう。しかし、何もしない理由もそうでしょうか。出会いがない理由を「コロナだったから」と他責にする人は、そうではない人と至るところで差がついていると思います。
◆33歳なのに40代に見えてしまう「恋愛経験ゼロ女性」
コロナの影響もありマッチングアプリは普及し一般化しましたが、そんな便利ツールも使わず30代になってしまった美帆さん(仮名・33歳/都内在住/福祉関係)がご相談にいらっしゃいました。
今まで彼氏はいたことがなく、昨年から結婚相談所で婚活を開始したものの、うまくいっていないそうです。
33歳のはずの美帆さんの外見は、実年齢を知らなければ40代と言われても通用しそうな印象でした。髪型やヘアメイク、ファッションの影響もあるでしょう。私のところへ相談にいらっしゃる方にはデート服の写真も撮ってきてもらうのですが、その写真がやたら暗いのです。
聞くとコロナ前どころか6年ぐらい前から同じスマホを使っているそうです。スマホカバーは最近めっきりみかけなくなった手帳型でした。
もちろん、この辺りを改善した方がいいことはお伝えしています。
◆個人情報をさらしたくないからマッチングアプリは怖い
都会に住んでいるアラサー女性だと、マッチングアプリを利用してうまくいかないからと結婚相談所に乗り換えて婚活をする方が多いのですが、美帆さんはマッチングアプリを利用したことがないそうです。
理由を聞くと「個人情報をネットに出すって危ないからです」だそう。外見だけでなく、利用しない理由まで一昔前なんだなという印象を持ちました。マッチングアプリは必ずしも本名を出すものではないし、仕事も個人が特定されない程度にぼかして書けるのですが、美帆さんは何も知りません。
インスタ等でいくらでも一般人が個人情報を公開している時代に、ごく一般人の美帆さんの個人情報がネットに出たからといってなんてことないと思うのですが、「ネットで人と知り合うのは危険って言われたし」とまるで高校生のようなことを話す美帆さん。
結婚相談所でもネットに個人情報を出すことに変わりはないのですが、身元確認もしっかりしていて安全と思って入会したそうです。
◆気になった男性との「LINE交換を断った」まさかの理由
結婚相談所に登録してから、何人かとお見合いはしたようです。結婚相談所では一般的に、2回目のデートに進むことを「仮交際」と呼びます。この仮交際に進んだ相手もいたそうです。仮交際が成立すると結婚相談所を介し、相手の電話番号が開示されます。
美帆さんはある男性から、仮交際成立後にLINE交換を提案されました。ですが、まだよく知らない相手だからという理由でLINE交換を断ってしまいます。インスタもディスコードもやっていない彼女には、そもそも気軽に連絡を取り合う友人は一人しかいないそうです。
お茶した後で、その男性からは“お断り”(仮交際終了)されてしまいました。
◆気軽に連絡もできないと恋愛どころじゃない
「美帆さん、なぜLINE交換を断ったのですか?」
「知らない人に個人情報を教えたくないです。職場の人から勝手に申請が来るのも嫌でLINEはあまりやらないから、LINEが来ても困るんです」
「LINEは勝手に申請が来ないように設定できますよ。それにあちらも複数人の女性と会っているわけだから、連絡が取りにくい人より、気軽に連絡できる女性がいたらそっちに行きますよ」
「そりゃそうですよね」
「LINE交換はしましょう。そのときに『LINEが苦手だから、LINEのやり取りは集合場所を決めるとか要件があるやり取りだけにしたいです』って伝えて、必要最低限のやり取りにするようにしてはどうでしょうか」
「う~ん。でも、やっぱりやらなきゃダメですか?」
◆本当に結婚したいの? 防御だけ一生懸命な不思議ちゃん
「美帆さんの場合、危険も出会いも避けすぎて、一生独身のリスクの方が高いですよ」
「ええ! そうなんですか!」
自分でご縁を遠ざけている自覚のない美帆さんは驚きます。
「知らない男性に個人情報を教えたくないのは分かりますよ。でも結婚相談所って、身元確認が100%されてルールも決まっていて、かなり守られている場なんですよ。そこが保障された場で出会っているのに、LINE交換を断る女性ってかなり珍しいんです。かなり珍しい少数派だと『なぜだろう?』って思いますよね。誘いにくいってこともあるけれど、向こうの男性だって理解できない人のことは警戒するから、そりゃ断られますよ」
「私って、“理解できない人”なんですね」
「お互いを理解するために何回か会っていかなきゃいけないのに、最初のところで拒まれたら何がしたいのか分からないですよね」
こんなやりとりの後、なんとか美帆さんはスマホの機種変更とスマホカバーの交換、LINE交換はやってみることを約束してくれました。
◆LINEのアカウント名を見せてもらって絶句……
念のため、美帆さんのLINEアカウントを見せてもらいました。
アカウント名が「m」で、プロフィール写真には何も設定されていません。
「これじゃ、友達いなさそうって思われるよ」
「実際にいないのでその通りなんです」
「実際にそうであっても、写真は設定して、名前もフルネームじゃなくてもいいからせめて『ミホ』とか、分かるようにしましょう。相手はいろんな人とやりとりするし、誰だか分からないアカウントだと返信も来なくなるよ。アカウントは相手目線で分かりやすく設定しましょう」
その場で、LINEのアカウント名は変更してもらいました。
美帆さんは「私っていろいろ“婚活以前の問題”だったんですね。少し自分を見つめ直したいです」と言っていました。価値観を令和にアップデートして、大人になる機会になることを願います。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt