女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「人間関係」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年9月25日 記事は取材時の状況)
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昔から婚活を報告して励まし合ってきた仲間たち。その中でひとりが結婚を報告したら…祝福できない人々もいるようです。
◆学生からの婚活友達グループLINEで結婚報告すると…
婚活を経て結婚を決めたマリさん(仮名・31歳)には、特別に仲の良い5人の女友達がいました。
マリさんを含む6人は、もともと大学のサークルで知り合い、充実のキャンパスライフをともに過ごした仲間。社会人になっても変わらず定期的に集まり続け、アラサーに差しかかってから婚活仲間にもなった彼女たちは、共有するグループLINEで近況を報告しあってきました。
マリさんによる、6人中初の結婚報告も、そこでなされたのです。
<みんなに報告です。彼と結婚することになりました。これまでたくさん相談に乗ってくれてありがとう。みんなのおかげです!
結婚式は半年後の○月○日に、△△で予定しています。実は先月プロポーズを受けていたんだけど、いろいろ落ち着いてからきちんと報告しようと思っていて……。
結婚式、みんなに来てほしいので、予定をあけておいてもらえると嬉しいです>
マリさんのメッセージには、祝福のメッセージやスタンプが続々と続きます。
<おめでとう~!> <私もすごくうれしい!!> <よかったね! 嬉しくて泣きそう~>
もちろん結婚式についても、
<ぜひぜひ! お祝いさせて!> <マリのウエディングドレス姿超楽しみ>
と、みんなノリノリ。マリさんの結婚を心から喜び、お祝いしてくれているかのように見えました。
けれども、結婚報告に対する反応が一段落すると、6人のグループLINEはぱたりと静かに。次の日も、その次の日も……ひんぱんにあった婚活の進捗報告はもとより、とりとめのない雑談メッセージすら、誰も発信しなくなったのです。
常にトークリストの上部にあったそのグループLINEは、次第に位置を下げていき、やがて画面外に姿を消したのでした。
◆挙式3ヶ月前、住所をきいてもシーン
久しぶりに6人のグループLINEが動いたのは、マリさんの結婚式から約3ヶ月前。招待状を送るために、マリさんがみんなへ住所をたずねるメッセージを送ったときのことでした。
すぐに既読がつき、<了解! あとで返信するね>というメッセージや、「OK」というスタンプなど、とりあえずの反応がありました。
忙しい合間に返事をくれることが嬉しかったというマリさん。みんなから住所の連絡が来るのを待っていると、うち1人から個別でLINEが届きました。
<ごめん、マリ。行きたかったんだけど、その日親戚の結婚式があったの忘れてて……。ごめんね! 式の写真、よかったら見せてね>
マリさんは残念な気持ちではありましたが、行きたかったという気持ちに対するお礼とともに返信。他のみんなからの連絡を待ちながら結婚式の準備を進めていましたが、6人のグループLINEは再び静かになったまま……。
◆全員から欠席の返信。誤爆されたメッセージにア然
あらかじめ伝えていた期日になると、残り4人それぞれから個別LINEが届きました。内容はいずれも、出席できないというもの。
理由は、「同日に幼馴染の結婚式が入った」、「同日に会社の研修合宿が入った」、「入院中の親戚の体調が芳しくないので、しばらく休日はずっとお見舞いに行くことになった」、「昨年親戚が亡くなって喪中にあたるからと家族に反対された」――。
全員の欠席など予想だにしていなかったマリさんが、悲しみとショックで泣き出してしまっていると、またLINEの通知音が鳴ります。今度は6人のグループLINEへ、
<ご祝儀の3万円で旅行しよ! 私たちは人の幸せ祝ってる場合じゃないからね!笑>
というメッセージが届いては、まもなく送信が取り消されたのです。まるで彗星(すいせい)のごとく現れて消えたそのメッセージに、マリさんはア然。今のは一体……?
明らかに誤爆であろうメッセージに、マリさんの心は猜疑心で一杯でした。みんな私の結婚式に出席したくなくて、嘘の理由を伝えてきたのだろうか?
◆結婚式あとに個別メッセージは来たけれど
「おそらく、私抜きの5人のグループLINEを作って、そっちでやりとりを始めたんだろうと思います」
そう当時を振り返るマリさん。「結婚式のあと、何人かは個別にLINEを送ってきました。『行きたかったよ~』とか、『写真送ってー!』とか。白々しいなと思ってしまいました」
他の招待客の方々は快く出席してくれたとのこと。欠席した彼女たち5人の婚活状況はというと、
「どうなんでしょう? 知りません、連絡とってないので。ただ、他人の幸せを祝えない人が幸せになれるのかな? とは思いますね」
結婚式を機に、図らずも人間関係の整理ができたとマリさんは苦笑い。自分にとって本当に大切にすべき人たちが誰なのかを考える、いいきっかけとなったそうです。
<文/船田 ゆかり イラスト/ただりえこ>
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昔から婚活を報告して励まし合ってきた仲間たち。その中でひとりが結婚を報告したら…祝福できない人々もいるようです。
◆学生からの婚活友達グループLINEで結婚報告すると…
婚活を経て結婚を決めたマリさん(仮名・31歳)には、特別に仲の良い5人の女友達がいました。
マリさんを含む6人は、もともと大学のサークルで知り合い、充実のキャンパスライフをともに過ごした仲間。社会人になっても変わらず定期的に集まり続け、アラサーに差しかかってから婚活仲間にもなった彼女たちは、共有するグループLINEで近況を報告しあってきました。
マリさんによる、6人中初の結婚報告も、そこでなされたのです。
<みんなに報告です。彼と結婚することになりました。これまでたくさん相談に乗ってくれてありがとう。みんなのおかげです!
結婚式は半年後の○月○日に、△△で予定しています。実は先月プロポーズを受けていたんだけど、いろいろ落ち着いてからきちんと報告しようと思っていて……。
結婚式、みんなに来てほしいので、予定をあけておいてもらえると嬉しいです>
マリさんのメッセージには、祝福のメッセージやスタンプが続々と続きます。
<おめでとう~!> <私もすごくうれしい!!> <よかったね! 嬉しくて泣きそう~>
もちろん結婚式についても、
<ぜひぜひ! お祝いさせて!> <マリのウエディングドレス姿超楽しみ>
と、みんなノリノリ。マリさんの結婚を心から喜び、お祝いしてくれているかのように見えました。
けれども、結婚報告に対する反応が一段落すると、6人のグループLINEはぱたりと静かに。次の日も、その次の日も……ひんぱんにあった婚活の進捗報告はもとより、とりとめのない雑談メッセージすら、誰も発信しなくなったのです。
常にトークリストの上部にあったそのグループLINEは、次第に位置を下げていき、やがて画面外に姿を消したのでした。
◆挙式3ヶ月前、住所をきいてもシーン
久しぶりに6人のグループLINEが動いたのは、マリさんの結婚式から約3ヶ月前。招待状を送るために、マリさんがみんなへ住所をたずねるメッセージを送ったときのことでした。
すぐに既読がつき、<了解! あとで返信するね>というメッセージや、「OK」というスタンプなど、とりあえずの反応がありました。
忙しい合間に返事をくれることが嬉しかったというマリさん。みんなから住所の連絡が来るのを待っていると、うち1人から個別でLINEが届きました。
<ごめん、マリ。行きたかったんだけど、その日親戚の結婚式があったの忘れてて……。ごめんね! 式の写真、よかったら見せてね>
マリさんは残念な気持ちではありましたが、行きたかったという気持ちに対するお礼とともに返信。他のみんなからの連絡を待ちながら結婚式の準備を進めていましたが、6人のグループLINEは再び静かになったまま……。
◆全員から欠席の返信。誤爆されたメッセージにア然
あらかじめ伝えていた期日になると、残り4人それぞれから個別LINEが届きました。内容はいずれも、出席できないというもの。
理由は、「同日に幼馴染の結婚式が入った」、「同日に会社の研修合宿が入った」、「入院中の親戚の体調が芳しくないので、しばらく休日はずっとお見舞いに行くことになった」、「昨年親戚が亡くなって喪中にあたるからと家族に反対された」――。
全員の欠席など予想だにしていなかったマリさんが、悲しみとショックで泣き出してしまっていると、またLINEの通知音が鳴ります。今度は6人のグループLINEへ、
<ご祝儀の3万円で旅行しよ! 私たちは人の幸せ祝ってる場合じゃないからね!笑>
というメッセージが届いては、まもなく送信が取り消されたのです。まるで彗星(すいせい)のごとく現れて消えたそのメッセージに、マリさんはア然。今のは一体……?
明らかに誤爆であろうメッセージに、マリさんの心は猜疑心で一杯でした。みんな私の結婚式に出席したくなくて、嘘の理由を伝えてきたのだろうか?
◆結婚式あとに個別メッセージは来たけれど
「おそらく、私抜きの5人のグループLINEを作って、そっちでやりとりを始めたんだろうと思います」
そう当時を振り返るマリさん。「結婚式のあと、何人かは個別にLINEを送ってきました。『行きたかったよ~』とか、『写真送ってー!』とか。白々しいなと思ってしまいました」
他の招待客の方々は快く出席してくれたとのこと。欠席した彼女たち5人の婚活状況はというと、
「どうなんでしょう? 知りません、連絡とってないので。ただ、他人の幸せを祝えない人が幸せになれるのかな? とは思いますね」
結婚式を機に、図らずも人間関係の整理ができたとマリさんは苦笑い。自分にとって本当に大切にすべき人たちが誰なのかを考える、いいきっかけとなったそうです。
<文/船田 ゆかり イラスト/ただりえこ>