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なにかと話題の「アパ社長カレー」の意外な事実。“アパ不倫”イメージもあるけど実食してみると

女子SPA! 2024年9月14日 8時45分

 アパホテルのカレー、どんな味?

 食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、食トレンド、スーパーマーケットやスタバ、ダイエットフード、食育などの情報を“食の専門家”として日々発信しています。

 突然ですが、ずっと気になっているけれど、まだ食べたことがないモノってありますよね。例えば、「アパ社長カレー」。あのアパホテルのブランドとして発売しているレトルトカレーで、ホテルのフロントなどで見かけたことがある人は少なくないでしょう。

 また9月2日にこのカレーが「サッカー日本代表オフィシャルカレー」に決定したとのニュースが話題になっていたことで注目度も高まっているはず。いったい、どんな味がするのでしょうか?

 アパホテルと言えば芸能人の不倫の現場として騒がれるたびに、ブランドイメージが良からぬ方向に行きがちですが、カレーに関して結論から言いますと、常に進化を遂げている超本格的なカレーだったのです。

 そこで今回は、このアパ社長カレーの誕生秘話や実食レポートをお届けしながら、本質的な魅力をご紹介していこうと思います。

◆社長発案のカレーではなかった

 アパホテルの社長である元谷芙美子氏の顔写真とサインが印刷された、強烈なインパクトのあるパッケージを見ると、“社長が考案したカレー”ではないかと想像してしまうのではないでしょうか?

 しかしながら実はそうではなく、社長次男の元谷拓代専務がプロデューサーとして作り出したヒット商品。ホテルはカレーがおいしいのが定番なのに、アパのカレーの味はバラバラであったことをきっかけとしてオリジナルカレーの開発がはじまったそう。

 全国からカレーを取り寄せて研究・試食を重ねたものの、しっくりくる味にならず。専務にとっておいしいカレーの原点は子どもの頃に食べた金沢カレーであったことを思い出し、アパホテル発祥の地でもある金沢のご当地カレーをモデルにすることに。そして2011年4月に本格派ビーフカレーとして誕生したのです。

◆隠し味は、とんかつソース

 試作の中で目指したのは、コクとまろやかさを感じる金沢カレー。

 原材料には、オーストラリア産の牛肉をはじめとして、厳選されたオリジナルスパイス、ソテーオニオン、デミグラスソース、ブラウンルウ、チャツネなどを使用することで本格的な味わいを追求。さらには隠し味にとんかつソースを加えているそうです。

◆アンバサダーに片岡鶴太郎氏を起用、さらには…

 さらにこのアパ社長カレー、今年に入ってからますます話題性のあるニュースを発信しています。

 6月にアパ社長カレー1111万食突破を記念して片岡鶴太郎氏がアンバサダーに就任。9月に入りJFAナショナルチームパートナーとして、公益社団法人日本サッカー協会(JFA)と契約を締結、日本代表オフィシャルカレーとなることが発表されました。

 ここまでの開発エピソードやニュースを聞いただけでも期待が高まりますよね。それでは実際に食べてみることにしましょう。

◆期待以上!王道感たっぷりのおいしさに驚いた

 食べ方のオススメにある千切りキャベツを添えて食べてみました。確かに金沢カレーの特徴である、濃厚でドロリとしたルウは、食べてみると濃厚でまろやかながらも後味すっきり。生キャベツとこのカレーの組み合わせは、金沢カレー度を高めるべく、トンカツを乗せて食べたくなりました。

 辛さは中辛レベルのため、辛いものが苦手な方や乳幼児には向いていないものの、我が家で小学生の息子に食べさせてみたところ「ちょっと辛いけどおいしいよ!」と大絶賛。あっという間に完食してしまいました。

 味の好みは個人差がありますが、これはウマいと素直に感じ、期待以上においしいカレーであることを断言したくなりました。

 このアパ社長カレーは、アパホテル直営レストランの朝食ビュッフェやランチ、ディナーでの提供を中心に、全国の他飲食店でも続々提供されています。また個食のレトルトタイプはECサイトを始め、全国のアパホテルフロント(※一部除く)などで購入が可能になっています。

 気になる人は実際に試してみてはいかがでしょうか?

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12

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