女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年9月7日 記事は取材時の状況)
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世間からは美男美女と思われている人でも、意外と持っているコンプレックス。
なかには、コンプレックスのために日常生活に大きな影響が出てしまうことも。
長年に渡って二重まぶたを作り続けてきたというマミさん(仮名・33歳)。アイプチデビューは12歳で、きっかけは当時読み始めたばかりのティーン向けファッション誌でした。
「一重の女の子がアイプチを使ってこんなにかわいくなった! という広告だったんですが、アイプチなんて存在すら知らなかった私にとっては衝撃的でした。えっ、自分で二重にできるの!?って」
◆アイプチが不自然でもやり続けた
それまで特に気にしていなかったという自分の一重まぶた。ティーン向けファッション誌のモデルたちの目元をよくよく見ると、ぱっちりした二重まぶたの子がほとんどでした。
「二重のほうがかわいいんだな、ってそのとき初めて思いました。仲が良かった友達の目元も注意して見てみたら二重で、クラスの男子から人気のあった女の子も二重。なんで私は一重なんだろ~って」
すぐにお小遣いでアイプチを買いましたが、なかなか上手に二重が作れず、何度もやり直すうちにまぶたが赤くなってしまうこともしばしば。なんとか満足いく二重を作って出かけても、何をするにも二重のコンディションが気になって仕方ありませんでした。母親からも、まぶたが変だとよく指摘されていたそう。
「まぶたとまぶたをノリで貼り付けてる状態なので、どうしても不自然なんですよね。真正面から鏡で見た状態しか見てなかったので、伏し目になったとき他人からどう見えてるかとか考えもしなかった。友達からも、『まぶた引きつってるよ』とか、『目がこわい』とか言われて気まずい思いを何度もしました(苦笑)」
◆二重を作ってることがばれないよう必死の日々
それでもアイプチをやめられなかったのは、「絶対的に二重のほうがかわいい」と思っていたから。
二重になった自分を鏡で見ると、「私、二重だったら結構かわいいのに」と思ってしまって、いまさら一重には戻れない。だからもっと上手に二重を作れるよう練習したり、高校生になってからは自然に見えるというメザイクを使いだしたりーーさらには、二重を作ってることがばれないようにするための所作も身につけ出しました。
「たとえば、下にあるものを見るときは、目を見開いたまま、頭ごと下げて見るようにしてました。伏し目にするとバレるから。あとは、作った二重のラインをまぶたに押し込むイメージで、ときどきまぶたにギュッと力を入れてみたり。これは、二重が崩れないようにするためなんですけど、今思うと意味ないです」
◆写真にうつるのを避けていた
どんなに気をつけても、一重に戻ってしまうことはよくあったそう。二重の幅を欲張って広めに作っていたせいもあるかも、とマミさんは言います。
「時間が経つにつれてだんだん私の二重が二重じゃなくなっていくわけなので、周りの人たちにはアイプチもメザイクもバレバレなのはわかってるし、恥ずかしいけど、どうしてもやめられなかった。
けど、みんなで撮った写真なんかをあとから見ると、やっぱり目が不自然。ショック受けるので、できるだけ写真にうつるのは避けてました」
悩みながらも二重を作り続けるマミさんでしたが、現在の彼氏から、付き合い当初にこんなことを言われます。
「『マミちゃんのぱっちりした目が好き』って。あとから聞くと、彼はアイプチの類(たぐい)をまったく知らない人だったんです。私が天然の二重だと思っていたらしく……」
◆彼氏にカミングアウト
彼に対し、嘘をついているような気がして苦しくなってしまったというマミさん。それまでの恋愛同様、彼にも一重の顔を見せるつもりはなかったのですが、勇気を出してカミングアウトすることにしました。
そしてお泊りの際にすっぴんを披露。すると彼は、「そのままでもかわいいじゃん!」と拍子抜けするほど褒めてくれたのです。
「気を遣って言ってくれてるんだな~って最初は思ってました。でも、すっぴんをさらしてからすごく楽になったんです。彼は毎回『かわいい』って言ってくれたので、本当に彼はかわいいって思ってくれてるのかも……と」
◆今は一重を活かしたメイク
それからマミさんは一重のアイメイクを研究し始め、一重を活かす方法を考えるように。
「内心抵抗ありましたが、不自然なよりは自然なほうがいいよねって思い始めて。二重幅を徐々に狭く作るようにしていって、リハビリしました(笑)。今はもう、一重を活かしたメイクで全然抵抗ないですね」
二重のコンディションを気にせず過ごす今がとても楽で、毎日二重を作っていた頃にはもう戻れないというマミさん。コンプレックスを克服させてくれた彼に、心から感謝しているそうです。
<文/森田 奈々 イラスト/とあるアラ子>
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世間からは美男美女と思われている人でも、意外と持っているコンプレックス。
なかには、コンプレックスのために日常生活に大きな影響が出てしまうことも。
長年に渡って二重まぶたを作り続けてきたというマミさん(仮名・33歳)。アイプチデビューは12歳で、きっかけは当時読み始めたばかりのティーン向けファッション誌でした。
「一重の女の子がアイプチを使ってこんなにかわいくなった! という広告だったんですが、アイプチなんて存在すら知らなかった私にとっては衝撃的でした。えっ、自分で二重にできるの!?って」
◆アイプチが不自然でもやり続けた
それまで特に気にしていなかったという自分の一重まぶた。ティーン向けファッション誌のモデルたちの目元をよくよく見ると、ぱっちりした二重まぶたの子がほとんどでした。
「二重のほうがかわいいんだな、ってそのとき初めて思いました。仲が良かった友達の目元も注意して見てみたら二重で、クラスの男子から人気のあった女の子も二重。なんで私は一重なんだろ~って」
すぐにお小遣いでアイプチを買いましたが、なかなか上手に二重が作れず、何度もやり直すうちにまぶたが赤くなってしまうこともしばしば。なんとか満足いく二重を作って出かけても、何をするにも二重のコンディションが気になって仕方ありませんでした。母親からも、まぶたが変だとよく指摘されていたそう。
「まぶたとまぶたをノリで貼り付けてる状態なので、どうしても不自然なんですよね。真正面から鏡で見た状態しか見てなかったので、伏し目になったとき他人からどう見えてるかとか考えもしなかった。友達からも、『まぶた引きつってるよ』とか、『目がこわい』とか言われて気まずい思いを何度もしました(苦笑)」
◆二重を作ってることがばれないよう必死の日々
それでもアイプチをやめられなかったのは、「絶対的に二重のほうがかわいい」と思っていたから。
二重になった自分を鏡で見ると、「私、二重だったら結構かわいいのに」と思ってしまって、いまさら一重には戻れない。だからもっと上手に二重を作れるよう練習したり、高校生になってからは自然に見えるというメザイクを使いだしたりーーさらには、二重を作ってることがばれないようにするための所作も身につけ出しました。
「たとえば、下にあるものを見るときは、目を見開いたまま、頭ごと下げて見るようにしてました。伏し目にするとバレるから。あとは、作った二重のラインをまぶたに押し込むイメージで、ときどきまぶたにギュッと力を入れてみたり。これは、二重が崩れないようにするためなんですけど、今思うと意味ないです」
◆写真にうつるのを避けていた
どんなに気をつけても、一重に戻ってしまうことはよくあったそう。二重の幅を欲張って広めに作っていたせいもあるかも、とマミさんは言います。
「時間が経つにつれてだんだん私の二重が二重じゃなくなっていくわけなので、周りの人たちにはアイプチもメザイクもバレバレなのはわかってるし、恥ずかしいけど、どうしてもやめられなかった。
けど、みんなで撮った写真なんかをあとから見ると、やっぱり目が不自然。ショック受けるので、できるだけ写真にうつるのは避けてました」
悩みながらも二重を作り続けるマミさんでしたが、現在の彼氏から、付き合い当初にこんなことを言われます。
「『マミちゃんのぱっちりした目が好き』って。あとから聞くと、彼はアイプチの類(たぐい)をまったく知らない人だったんです。私が天然の二重だと思っていたらしく……」
◆彼氏にカミングアウト
彼に対し、嘘をついているような気がして苦しくなってしまったというマミさん。それまでの恋愛同様、彼にも一重の顔を見せるつもりはなかったのですが、勇気を出してカミングアウトすることにしました。
そしてお泊りの際にすっぴんを披露。すると彼は、「そのままでもかわいいじゃん!」と拍子抜けするほど褒めてくれたのです。
「気を遣って言ってくれてるんだな~って最初は思ってました。でも、すっぴんをさらしてからすごく楽になったんです。彼は毎回『かわいい』って言ってくれたので、本当に彼はかわいいって思ってくれてるのかも……と」
◆今は一重を活かしたメイク
それからマミさんは一重のアイメイクを研究し始め、一重を活かす方法を考えるように。
「内心抵抗ありましたが、不自然なよりは自然なほうがいいよねって思い始めて。二重幅を徐々に狭く作るようにしていって、リハビリしました(笑)。今はもう、一重を活かしたメイクで全然抵抗ないですね」
二重のコンディションを気にせず過ごす今がとても楽で、毎日二重を作っていた頃にはもう戻れないというマミさん。コンプレックスを克服させてくれた彼に、心から感謝しているそうです。
<文/森田 奈々 イラスト/とあるアラ子>