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宇垣美里、興奮!“月9”で話題の34歳俳優の凄みと孤独「ぎょっとするほどの身体の厚みに目を奪われた」

女子SPA! 2024年10月8日 8時45分

 元TBSアナウンサーの宇垣美里さん。大のアニメ好きで知られていますが、映画愛が深い一面も。

 そんな宇垣さんが映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』についての思いを綴ります。

●作品あらすじ:プロの殺し屋女子コンビの、社会にまだまだ馴染みたくない2人暮らしでの脱力系の日常と、ハードなアクションとのギャップも人気のシリーズの第3弾。

本作では2人の前に池松壮亮演じる150人殺しの達成を目指す“史上最強の敵”が現れ、彼女たちを絶体絶命のピンチに追い詰めるのだった……。

第1弾では超低予算映画でありながら熱狂的なファンを生んだ『ベイビーわるきゅーれ』の新作を、宇垣さんはどのように見たのでしょうか?(以下、宇垣美里さんの寄稿です。)

◆仕事になればばったばったと敵をなぎ倒す、ゆるふわ女子二人組

大好きな“ちさまひ”が帰ってきた! 力の抜けたオフビートな会話を延々と繰り広げたと思えば、仕事になれば途端に目つきが変わり、キレッキレのアクションでばったばったと敵をなぎ倒す、ゆるふわ女子二人組。ああもうずっとこの2人の毎日を見ていたい!

殺し屋協会に所属するプロの殺し屋コンビである杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は、急遽(きゅうきょ)、指名を受け宮崎県へ出張。任務の合間に観光を楽しまんとするが、とある依頼をこなしに向かったところ、ターゲットが謎の男に銃を向けられている現場に遭遇する。

殺し屋協会のメンツをたてるため、地元の協会員と共に2人は謎の男の粛清に参加する羽目になる。

日本映画界に“殺し屋”ジャンルを確立させ、ガールズアクションに革新をもたらした「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの三作目。冒頭の海でのシーンから二人ならではのゆるい空気がたっぷり流れ、言葉選びや何気ない約束、ふとした仕草の端々から滲む相手への愛情と信頼に思わずほっこり。やはりこのふたりの関係性こそがこの作品の肝なのだと実感した。

もちろん高レベルなアクションシーンも見どころ。銃と刀を構える様子から只者(ただもの)ではないオーラを放ち、パンチや蹴りは早すぎてもはや目で追えない。慣れた手つきでサクサクと人を殺し、大勢の男性に対し小柄な女性ならではの動きでしっかりとどめを刺す生身のバイオレンスアクションに惚れ惚れした。

◆池松壮亮の格闘シーンは痛いほどの緊張感と泥臭さに圧倒

 地元の先輩殺し屋で世代の差から2人とバチバチなお局殺し屋役の入鹿みなみ(前田敦子)など新キャラたちも癖が強くて魅力的。何より“ちさまひ”の前に立ちはだかる謎の男・冬村かえでを演じる池松壮亮の凄みといったら。

登場からぎょっとするほどの身体の厚みに目を奪われ、まひろとの格闘シーンは痛いほどの緊張感とその泥臭さに圧倒された。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』にスタントパフォーマーとして参加した伊澤彩織とタイマン張れるだなんて……!

 真面目で一生懸命なのにあまりにも不器用で孤独な様子に、もしかしたらかえではちさとに出会えなかった世界のまひろなのかもしれないなあ、と思えてやるせなかった。

 キャラ良し、アクション良し、会話良し! 笑って泣けて、興奮して、何通りにも楽しめる今作。一番好きなのはまひろの顔の近くに手を添えるようなファイティングポーズです。絶対真似できるようになりたい。

『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』

監督・脚本:阪元裕吾 出演:髙石あかり、伊澤彩織、前田敦子/池松壮亮ほか アクション監督:園村健介 配給:渋谷プロダクション 2024年/日本/カラー/シネスコ/112分/5.1ch ©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会

<文/宇垣美里>

【宇垣美里】
’91年、兵庫県生まれ。同志社大学を卒業後、’14年にTBSに入社しアナウンサーとして活躍。’19年3月に退社した後はオスカープロモーションに所属し、テレビやCM出演のほか、執筆業も行うなど幅広く活躍している。

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