こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。
私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
コロナ禍で自然な出会いが激減したことで、マッチングアプリは普及し一般化しました。こども庁が15~39歳の男女2万人を対象に今年実施した結婚に関する調査では、直近5年間で結婚した人の4人に1人が「マッチングアプリ」をきっかけに出会っていることが分かりました。
とはいえ未婚率上昇が止まったわけでもないですよね。ようするに、合コンや自然な出会い、友人の紹介でも恋人ができそうなコミュ力や外見に優れた人がマッチングアプリに流れ、アプリ内で人気上位層同士が結婚しているだけなのです。
マッチングアプリ内では人気格差が広がり、人気がない人は人気がない人としかマッチングができません。
◆待ち合わせに「10分遅刻」しがちな介護職女性
私のところへご相談に来たアヤさん(仮名・30歳/介護職)から、ご相談の予定時間になってから「迷ってしまって遅れそうです」と連絡が来ました。そして、カップのアイスコーヒーを片手に、ハンディファンで顔に風を当てながら10分遅れて到着。
あとで聞くと初めての場所では迷いやすく、マッチングアプリのデートでも待ち合わせ場所に数分遅れることはあるそうです。そして、男性も同じように待ち合わせに遅刻したり、前日に「体調不良で」と言われて連絡が付かなくなったりすることが多いのだとか。会ってもずっとスマホを見ていて、15分で帰った男性もいたそうです。
アヤさんは「Pairs(ペアーズ)には変な人しかいないから変えようかな」と感想をつぶやいていたのですが、私は単純に、民度も人気も低い人同士でマッチングしている印象を持ちました。同じアプリを使って、ハイスペック女性はハイスペック男性とマッチングしているのです。
◆職場でできた彼氏とは、ほぼ身体だけの関係だった
アヤさんは今の職場が3社目。高校卒業後に就職した以前の職場で彼氏はいたものの、「職場には付き合っていることは内緒にしよう」と言われていました。
たしかに冷やかされるのは嫌だし、初めは職場に隠すのにも一理あると思いました。でもバレたくないことを理由に、二人での外出や仕事帰りの食事などもほとんどなく、ただ肉体関係だけを求められたそうです。
やがてアヤさんの転職で連絡頻度は減り、自然消滅。それ以降、10年ほど彼氏はいません。
◆いつもドタキャンされたり5分で帰られたり
転職してからは、新しい職場に慣れることに精一杯な日々。たまったストレスを趣味の観劇やライブに行くことで発散していたら20代が過ぎていました。
20代後半から有名なマッチングアプリにいくつか登録して、彼氏探しをしていたアヤさん。リアルで会った男性は何人もいますが、ドタキャンされたり5分で帰られたりとあまりいい思い出はなく、2回目のデートをした人は1人しかいません。
その男性は前向きでコミュ力も高く、趣味の話も合うと思ったそうです。ところが、待ち構えていたのは予想外の残念な展開。
◆唯一、2回目のデートに進んだ彼の正体は
2回目デートは彼の友人たちも含めてのBBQイベントでした。そこで「今の労働を続けても豊かになれないよ」と説得され始めます。アヤさんはネットワークビジネスの勧誘だと気が付き、コンビニに行くと言ってその場を出て逃げてきたそうです。
過去には婚活パーティーで知り合った男性から、副業セミナーを持ちかけられたこともありました。わりとこういう勧誘に遭遇するというアヤさんは、私にこう言いました。
「男運がなく、男を見る目がない。どうしたら男を見る目を磨くことができますか?」
ですが彼女に欠けているのは明らかに“男を見る目”ではありません。
◆「だらしないし、メイクも下手」男を見る目以前に自分を磨け
アヤさんのアプリのプロフィール写真は、露骨に加工されています。顔を小さく、目を大きく美肌に加工して、本人とは気が付かないほどです。露骨に加工と分かる写真の女性を好む男性は、あまりいません。
「これじゃ加工しすぎですよ。加工って分かるし、会ったら別人って思うよ。まともにパートナーを探している男性なら選ばないし、騙せそうにも見えちゃうよ」
「騙せそうにみえるんですね。どうしたらいいですか?」
「ごめんね。印象がどうしても、だらしないのよ。遅刻するし髪もボサボサだし、姿勢も悪いし、メイクもやっているのは分かるけど、下手なの。これだと何も考えずに生きてきてそうに見えるから、簡単に騙せそうだと思われる。あと、ちゃんとした男性が支え合って生きていくパートナー候補としては、ちゃんとしてなさそうで戦力外に見えるの」
「ええ! 私ってそんなにだめですか?」
「そうだね。電子タバコも吸うんでしょ。これも不人気要素かなぁ」
「タバコは分かるけど……禁煙もいつかはします」
◆“やろうと思えばできる”は“できない”と同じ
「いつか禁煙しようと思っていても、今が喫煙者なら、喫煙者ですよ。ヘアアレンジやメイクも習った方がいいと思いますよ」
「それ、よく記事でも書いてますよね。習おうとは思うけど、マスクすると落ちちゃうし、朝は眠いし、デートの時はちゃんとします」
「それをだらしないって言うんですよ。いつも家を出る何分前に起きてますか?」
「15分前かな」
「え!」
私も昔は手抜き女でした。低いレベルの比較で恐縮ですが、それでも家を出る30分前には起きてました。アヤさんは朝ご飯抜き、最低限の身支度で家を出ているそうです。そして夜遅くなる原因は、「ダラダラスマホを見ているから」とのことでした。
◆出会いの場で下に見られて搾取されないために
アヤさんは自分が“婚活以前”の状態であったことに納得し、まずは早起きなど生活を整えることを約束してくれました。
だらしなければ、だらしない人だけが寄ってくるだけならまだ良いのですが、マッチングサービスのように多くの人が集まる場を利用すればそれだけでは済みません。恋愛経験が乏しく自分を客観視できない人は、「搾取しよう」という人たちから狙われるのです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
コロナ禍で自然な出会いが激減したことで、マッチングアプリは普及し一般化しました。こども庁が15~39歳の男女2万人を対象に今年実施した結婚に関する調査では、直近5年間で結婚した人の4人に1人が「マッチングアプリ」をきっかけに出会っていることが分かりました。
とはいえ未婚率上昇が止まったわけでもないですよね。ようするに、合コンや自然な出会い、友人の紹介でも恋人ができそうなコミュ力や外見に優れた人がマッチングアプリに流れ、アプリ内で人気上位層同士が結婚しているだけなのです。
マッチングアプリ内では人気格差が広がり、人気がない人は人気がない人としかマッチングができません。
◆待ち合わせに「10分遅刻」しがちな介護職女性
私のところへご相談に来たアヤさん(仮名・30歳/介護職)から、ご相談の予定時間になってから「迷ってしまって遅れそうです」と連絡が来ました。そして、カップのアイスコーヒーを片手に、ハンディファンで顔に風を当てながら10分遅れて到着。
あとで聞くと初めての場所では迷いやすく、マッチングアプリのデートでも待ち合わせ場所に数分遅れることはあるそうです。そして、男性も同じように待ち合わせに遅刻したり、前日に「体調不良で」と言われて連絡が付かなくなったりすることが多いのだとか。会ってもずっとスマホを見ていて、15分で帰った男性もいたそうです。
アヤさんは「Pairs(ペアーズ)には変な人しかいないから変えようかな」と感想をつぶやいていたのですが、私は単純に、民度も人気も低い人同士でマッチングしている印象を持ちました。同じアプリを使って、ハイスペック女性はハイスペック男性とマッチングしているのです。
◆職場でできた彼氏とは、ほぼ身体だけの関係だった
アヤさんは今の職場が3社目。高校卒業後に就職した以前の職場で彼氏はいたものの、「職場には付き合っていることは内緒にしよう」と言われていました。
たしかに冷やかされるのは嫌だし、初めは職場に隠すのにも一理あると思いました。でもバレたくないことを理由に、二人での外出や仕事帰りの食事などもほとんどなく、ただ肉体関係だけを求められたそうです。
やがてアヤさんの転職で連絡頻度は減り、自然消滅。それ以降、10年ほど彼氏はいません。
◆いつもドタキャンされたり5分で帰られたり
転職してからは、新しい職場に慣れることに精一杯な日々。たまったストレスを趣味の観劇やライブに行くことで発散していたら20代が過ぎていました。
20代後半から有名なマッチングアプリにいくつか登録して、彼氏探しをしていたアヤさん。リアルで会った男性は何人もいますが、ドタキャンされたり5分で帰られたりとあまりいい思い出はなく、2回目のデートをした人は1人しかいません。
その男性は前向きでコミュ力も高く、趣味の話も合うと思ったそうです。ところが、待ち構えていたのは予想外の残念な展開。
◆唯一、2回目のデートに進んだ彼の正体は
2回目デートは彼の友人たちも含めてのBBQイベントでした。そこで「今の労働を続けても豊かになれないよ」と説得され始めます。アヤさんはネットワークビジネスの勧誘だと気が付き、コンビニに行くと言ってその場を出て逃げてきたそうです。
過去には婚活パーティーで知り合った男性から、副業セミナーを持ちかけられたこともありました。わりとこういう勧誘に遭遇するというアヤさんは、私にこう言いました。
「男運がなく、男を見る目がない。どうしたら男を見る目を磨くことができますか?」
ですが彼女に欠けているのは明らかに“男を見る目”ではありません。
◆「だらしないし、メイクも下手」男を見る目以前に自分を磨け
アヤさんのアプリのプロフィール写真は、露骨に加工されています。顔を小さく、目を大きく美肌に加工して、本人とは気が付かないほどです。露骨に加工と分かる写真の女性を好む男性は、あまりいません。
「これじゃ加工しすぎですよ。加工って分かるし、会ったら別人って思うよ。まともにパートナーを探している男性なら選ばないし、騙せそうにも見えちゃうよ」
「騙せそうにみえるんですね。どうしたらいいですか?」
「ごめんね。印象がどうしても、だらしないのよ。遅刻するし髪もボサボサだし、姿勢も悪いし、メイクもやっているのは分かるけど、下手なの。これだと何も考えずに生きてきてそうに見えるから、簡単に騙せそうだと思われる。あと、ちゃんとした男性が支え合って生きていくパートナー候補としては、ちゃんとしてなさそうで戦力外に見えるの」
「ええ! 私ってそんなにだめですか?」
「そうだね。電子タバコも吸うんでしょ。これも不人気要素かなぁ」
「タバコは分かるけど……禁煙もいつかはします」
◆“やろうと思えばできる”は“できない”と同じ
「いつか禁煙しようと思っていても、今が喫煙者なら、喫煙者ですよ。ヘアアレンジやメイクも習った方がいいと思いますよ」
「それ、よく記事でも書いてますよね。習おうとは思うけど、マスクすると落ちちゃうし、朝は眠いし、デートの時はちゃんとします」
「それをだらしないって言うんですよ。いつも家を出る何分前に起きてますか?」
「15分前かな」
「え!」
私も昔は手抜き女でした。低いレベルの比較で恐縮ですが、それでも家を出る30分前には起きてました。アヤさんは朝ご飯抜き、最低限の身支度で家を出ているそうです。そして夜遅くなる原因は、「ダラダラスマホを見ているから」とのことでした。
◆出会いの場で下に見られて搾取されないために
アヤさんは自分が“婚活以前”の状態であったことに納得し、まずは早起きなど生活を整えることを約束してくれました。
だらしなければ、だらしない人だけが寄ってくるだけならまだ良いのですが、マッチングサービスのように多くの人が集まる場を利用すればそれだけでは済みません。恋愛経験が乏しく自分を客観視できない人は、「搾取しよう」という人たちから狙われるのです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt