幼少期に芸能活動を開始し、5歳のころからドラマやCMなどで活躍していたダコタ・ファニング。わずか7歳で映画デビューも果たし、名作『I am Sam アイ・アム・サム』(2001年)での熱演で「天才子役」として一躍有名になった。30歳になった今でも引く手あまたな彼女だが、スポットライトの中で成長することで、不快な思いをしたことも多々あったという。
◆「君に友達なんかできるのか」幼い子供にヒドすぎる質問
このたび米誌『ザ・カット』のインタビューに答えたダコタは、自身の子役時代を回顧。幼いころから芸能界で仕事をする大変さや、自ら味わった苦い経験について語った。
なかでも彼女の記憶に残っているのは、まだ小さかった自分に、なんとも不適切な質問をしてきたマスコミ関係者のことだという。
「小さかったとき、『どうやってタブロイドガール(スキャンダルやゴシップで騒がれる女の子)にならないようにしてる?』って記者に聞かれたのを覚えている」
「すごく不適切な質問をしてくる人がいたわ。まだ幼かったころに、インタビューを受けていた私に対して『君に友達なんかできるのか』って言ってきた人もいた。『え!?』って感じだった」
◆他の子役たちにも同情している
またダコタは、有名になったことで、つらい経験をした他の子役たちにも「本当に同情している」と発言。「この業界にいることが全ての原因ではないと思う。他にも色々な要因があるでしょうから」としつつも、芸能界で活動する子供たちを取り巻く環境を憂えた。
多くの若い俳優たちが芸能活動や私生活で浮き沈みを経験するなか、これまで順調にキャリアを築いてきたダコタ。その理由についてこう語っている。
「自分は深みにはまることはなかったけど、それがなぜなのかハッキリわからない。私の家族が、とても素晴らしく、優しく、守ってくれる人たちだったということ以外、思い当たらない」
◆ブレーク後に荒れていく元子役たち
幼少期にブレークした後、アルコールや薬物依存、家庭崩壊など様々な問題を抱えて苦境に陥る元子役は少なくない。例えば10歳で米人気キッズ番組でデビューし、スターの仲間入りをした歌手で女優のデミ・ロヴァートは、いつしかアルコールやドラッグの依存症に苦しむように。
2018年には、ドラッグの過剰摂取で生死をさまよい、一命はとりとめたがその後も後遺症に苦しんだという。そんなデミは最近、元子役スターたちへのインタビューを収録したドキュメンタリー番組『Child Star』を初監督し、幼いころから芸能活動している若い俳優たちをサポートする必要性を訴えている。
ダコタの場合、家族の存在が大きかったと以前から語っており、『ザ・カット』のインタビューでも、米エンタメ界で仕事を続けていくうえで家族に支えられたと明かしている。
特に、元プロテニス選手だった母親の存在が大きな支えになっていたようで、「母はいつだってそばにいて、自分自身との向き合い方、他人との接し方を教えてくれた」と感謝の思いを口にしている。
また子役として現場にいるときも、周囲の大人たちから誠実に接してもらったそうで、「私はいつも敬意をもって扱われていた。子供だからと邪見に扱うような人と仕事をしたことはなかった。俳優として敬意を払われていたし、その年齢の中で平等に扱われていた」と振り返っている。
◆英語版トトロや資生堂の広告でもおなじみ
知的障害のある父親と幼い娘の絆を描いた映画『I am Sam アイ・アム・サム』でまたたく間にスターになったダコタは、その後も『宇宙戦争』(2005年)、『トワイライト・サーガ』シリーズなど話題作に次々と出演。人気子役から成熟した大人の俳優への階段を着実に上ってきた。
実は、日本ともなじみが深く、11歳のときにはスタジオジブリのアニメ映画『となりのトトロ』の英語吹き替え版に登場。同じく子役として活躍していた妹のエル・ファニングと姉妹共演し、ダコタは草壁サツキ役、エルは草壁メイ役を声で演じた。
2022年からは資生堂の最高級ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」の広告塔を務めているので、美しく成長した彼女の姿を国内の化粧品売り場などで見かけることも。
家族や仕事に恵まれてきたダコタは、業界の大物からも大変気に入られているようで、かつて共演したトム・クルーズからは、なんと毎年誕生日プレゼントが贈られているそうだ。
一方で名声を得るにつれて、ネガティブな意見に囲まれることも少なくないそうで、『ザ・カット』のインタビューでこう打ち明けている。
「私が大きな失敗をすることを望んでいる人たちがいる。そういう雰囲気を常に感じていた」
「もう成長したから、そんなこと気にする必要もなくなった。けど警戒心が強くなってしまう。自分の人生を生きているだけなのにね」
最近ではNetflixのサスペンス作品「リプリー」での演技が高く評価され、エミー賞の助演女優賞にもノミネートされたダコタ。来年には主演映画「Vicious(原題)」の公開も控えている。元スター子役の失敗を期待する世間の心ない声とは裏腹に、これからも快進撃は続きそうだ。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
◆「君に友達なんかできるのか」幼い子供にヒドすぎる質問
このたび米誌『ザ・カット』のインタビューに答えたダコタは、自身の子役時代を回顧。幼いころから芸能界で仕事をする大変さや、自ら味わった苦い経験について語った。
なかでも彼女の記憶に残っているのは、まだ小さかった自分に、なんとも不適切な質問をしてきたマスコミ関係者のことだという。
「小さかったとき、『どうやってタブロイドガール(スキャンダルやゴシップで騒がれる女の子)にならないようにしてる?』って記者に聞かれたのを覚えている」
「すごく不適切な質問をしてくる人がいたわ。まだ幼かったころに、インタビューを受けていた私に対して『君に友達なんかできるのか』って言ってきた人もいた。『え!?』って感じだった」
◆他の子役たちにも同情している
またダコタは、有名になったことで、つらい経験をした他の子役たちにも「本当に同情している」と発言。「この業界にいることが全ての原因ではないと思う。他にも色々な要因があるでしょうから」としつつも、芸能界で活動する子供たちを取り巻く環境を憂えた。
多くの若い俳優たちが芸能活動や私生活で浮き沈みを経験するなか、これまで順調にキャリアを築いてきたダコタ。その理由についてこう語っている。
「自分は深みにはまることはなかったけど、それがなぜなのかハッキリわからない。私の家族が、とても素晴らしく、優しく、守ってくれる人たちだったということ以外、思い当たらない」
◆ブレーク後に荒れていく元子役たち
幼少期にブレークした後、アルコールや薬物依存、家庭崩壊など様々な問題を抱えて苦境に陥る元子役は少なくない。例えば10歳で米人気キッズ番組でデビューし、スターの仲間入りをした歌手で女優のデミ・ロヴァートは、いつしかアルコールやドラッグの依存症に苦しむように。
2018年には、ドラッグの過剰摂取で生死をさまよい、一命はとりとめたがその後も後遺症に苦しんだという。そんなデミは最近、元子役スターたちへのインタビューを収録したドキュメンタリー番組『Child Star』を初監督し、幼いころから芸能活動している若い俳優たちをサポートする必要性を訴えている。
ダコタの場合、家族の存在が大きかったと以前から語っており、『ザ・カット』のインタビューでも、米エンタメ界で仕事を続けていくうえで家族に支えられたと明かしている。
特に、元プロテニス選手だった母親の存在が大きな支えになっていたようで、「母はいつだってそばにいて、自分自身との向き合い方、他人との接し方を教えてくれた」と感謝の思いを口にしている。
また子役として現場にいるときも、周囲の大人たちから誠実に接してもらったそうで、「私はいつも敬意をもって扱われていた。子供だからと邪見に扱うような人と仕事をしたことはなかった。俳優として敬意を払われていたし、その年齢の中で平等に扱われていた」と振り返っている。
◆英語版トトロや資生堂の広告でもおなじみ
知的障害のある父親と幼い娘の絆を描いた映画『I am Sam アイ・アム・サム』でまたたく間にスターになったダコタは、その後も『宇宙戦争』(2005年)、『トワイライト・サーガ』シリーズなど話題作に次々と出演。人気子役から成熟した大人の俳優への階段を着実に上ってきた。
実は、日本ともなじみが深く、11歳のときにはスタジオジブリのアニメ映画『となりのトトロ』の英語吹き替え版に登場。同じく子役として活躍していた妹のエル・ファニングと姉妹共演し、ダコタは草壁サツキ役、エルは草壁メイ役を声で演じた。
2022年からは資生堂の最高級ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」の広告塔を務めているので、美しく成長した彼女の姿を国内の化粧品売り場などで見かけることも。
家族や仕事に恵まれてきたダコタは、業界の大物からも大変気に入られているようで、かつて共演したトム・クルーズからは、なんと毎年誕生日プレゼントが贈られているそうだ。
一方で名声を得るにつれて、ネガティブな意見に囲まれることも少なくないそうで、『ザ・カット』のインタビューでこう打ち明けている。
「私が大きな失敗をすることを望んでいる人たちがいる。そういう雰囲気を常に感じていた」
「もう成長したから、そんなこと気にする必要もなくなった。けど警戒心が強くなってしまう。自分の人生を生きているだけなのにね」
最近ではNetflixのサスペンス作品「リプリー」での演技が高く評価され、エミー賞の助演女優賞にもノミネートされたダコタ。来年には主演映画「Vicious(原題)」の公開も控えている。元スター子役の失敗を期待する世間の心ない声とは裏腹に、これからも快進撃は続きそうだ。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>