こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。
私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
マッチングアプリのように出会えるサービスは増えて普及したように見えますが、未婚率上昇は止まる気配がありません。様々な出会いサービスの利用者の中で、そのサービスを使って恋人を作れる人はごくわずかです。
◆マッチングアプリで“ろくな人に当たらない”34歳
由紀子さん(仮名・34歳/介護士)は2020年に初めてマッチングアプリに登録しました。時間に余裕ができるとマッチングアプリをダウンロードして、忙しくなるとアプリを削除して、というのをダラダラ繰り返しているそうです。
いったん削除するのは、この手のアプリは新規登録の時に、最も「いいね」が殺到するためです。
「数百人から『いいね』をもらえるけれど、マッチングしてもやり取りが途中で止まって誰とも進展しないです。登録したばかりの時は20代だったし、会った人は何人かいたけど、最近はやり取りが途絶えて会うまでもいかないことが増えてしまって」
◆たくさん出会えば運命の人にたどり着くという勘違い
「ドタキャンされたり、会っても相手がずっとスマホを見ていたりすることが増えて、普通の人にさえ出会えなくなりました。35歳までに結婚したいのでこのままじゃいけないと思って」
そんな理由で筆者のところへご相談にやってきました。
ドタキャンやデート中なのにずっとスマホを見ているとは、ずいぶん民度が低い人にばかり当たっているようです。
これまで由紀子さんは、たくさん会えば相性が良い人が見つかると思っていたといいます。
「アプリで結婚した友達は『トントン拍子で進んだから、相性だよ』って言うんですけれど、私はそういう人に全く当たらないんです」
◆プロフィールはマスク写真で良いと思っている
由紀子さんのマッチングアプリのプロフィールを見ると、課題が多いのです。まず、マスクをつけた写真で登録していました。
「マスク写真なんてコロナ禍の最中でも印象良くないのに、今だったらなおさら。昔の写真を使ってるって思われますよ。写真は撮り直しましょう」
「実際に昔の写真です。別にこの写真でも『いいね』は来るし、男性だってマスク写真の人多いですよ」
「いいねが来ても会えなかったりするんでしょう。マスク写真の男性が多かったとして、マスクの男性がいいって思いますか? マッチングアプリの『普通のユーザー』はここでパートナー見つかってないですからね。人気がそこそこ上位のユーザーにならないと恋人はできないんです」
「後で写真を送ってって言われることが多くて、あとで写真を送るならいいかなって思ってました。やっぱり写真撮り直さなきゃだめですか?」
「その前に、『写真送って』っていう男はやめた方がいいんですよ。失礼な男性が多くないですか?」
◆「退会した」と思った相手は、自分をブロックしていた
「そういえば、写真を送って返信が来なくなる男性とか、退会する男性が多いです」
「ですよね。退会しているのは由紀子さんをブロックしているんだと思いますよ」
「え! そうなんですか!」
一般的なマッチングアプリでは、誰かをブロックすると相手側には「退会したユーザーです」と出るようになります。
マッチングアプリは圧倒的に女性有利で、男性がマッチングしづらいのです。そこで、さほど人気がない、顔写真を出していない女性をあえて狙うというテクニックがあるのです。
とはいえ、顔を気にしないわけではないので相手の顔写真を事前に送ってもらって、好みじゃなければブロックしているのでしょう。
◆LINEを教えたら連絡は来ず、デートは直前でドタキャンされる
由紀子さんは男性から「有料期間が終わるからLINEを教えて」と言われれば応じていました。アプリへの課金をやめると、男性はメッセージのやり取りができなくなるのです。
でもこういうLINE交換したがる男性に限って、LINEを教えたのに連絡はなかったそうです。
由紀子さんの仕事はシフト休みのため、毎週土日に休めるわけではありません。土日休みの人から土曜日のランチに誘われて、シフトを調整して土曜日を空けたのに、会う直前で「予定ができたから日程変えましょう」と言われたこともあったそうです。
こんな風に、相手の都合に合わせて、振り回されてきてました。
◆我慢という“いらない努力”はするのに、自分を高める努力をしない
「別に合わせてるつもりはないですが、土日休みの人の方が多いだろうし、男性は有料だから仕方がないと思っていました」と話す由紀子さん。
相手に合わせなくて良いところは無理して合わせるのに、良い写真を撮るとか、自分のプロフィールを作り込むとか、そういった努力はしていないのが不思議です。
「LINEは教えなくていいし、有料期間が終わるからLINE交換しようってそもそもあちらの都合ですよね。そんな自分の都合を押し付ける人は失礼と思っていいんですよ。
ただし、今は失礼な人しか寄ってこない状態になってしまってるから、プロフィールは直しましょう」
◆デートしやすいプロフィールに、自分の希望も盛り込んで
写真はマッチングアプリの撮影サービスを使って撮り直すことにしました。
自己紹介文には「仕事は介護職で、休みは平日が多いですが希望を出せば土日も休めます。できたら平日夜にお会いできると嬉しいです。出やすいエリアは渋谷、二子玉川、武蔵小杉、横浜あたりです」と書き加えました。
アプリには<会うまでの希望>というプロフィール項目があります。その欄は<通話してから会いたい>にしました。
だいたいのマッチングアプリでは、メッセージを数往復すると通話ができるようになります。通話は15分とか30分とか、制限時間があります。
「平日のデートって誘っていいと思いますか? 初デートがいきなり夜ご飯って私は嫌なんですけど」
「いいですよ。夜だから夜ご飯じゃなくて、カフェでいいんですよ。由紀子さんから提案しましょう」
「え~、言えるかなぁ」
「だから1回通話の提案をしましょう。話しにくい人なら、会うのをやめていいんですよ」
「自分からどんどん提案した方がいいってことですね」
「そうですよ。情報が少なくて受け身すぎるから、失礼な男性ばかり寄ってきて振り回されるんです」
◆その後の由紀子さんに起こった「変化」
後日、プロフィール写真を撮り直した由紀子さんから連絡が来ました。
「なんか久々に写真を撮ったら老けたなって思って、美容も頑張ろうって思いました。そりゃいい男性が寄ってこないですよね」
ご自身を客観視してからの婚活再スタートを応援したいと思います。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
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<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt
私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
マッチングアプリのように出会えるサービスは増えて普及したように見えますが、未婚率上昇は止まる気配がありません。様々な出会いサービスの利用者の中で、そのサービスを使って恋人を作れる人はごくわずかです。
◆マッチングアプリで“ろくな人に当たらない”34歳
由紀子さん(仮名・34歳/介護士)は2020年に初めてマッチングアプリに登録しました。時間に余裕ができるとマッチングアプリをダウンロードして、忙しくなるとアプリを削除して、というのをダラダラ繰り返しているそうです。
いったん削除するのは、この手のアプリは新規登録の時に、最も「いいね」が殺到するためです。
「数百人から『いいね』をもらえるけれど、マッチングしてもやり取りが途中で止まって誰とも進展しないです。登録したばかりの時は20代だったし、会った人は何人かいたけど、最近はやり取りが途絶えて会うまでもいかないことが増えてしまって」
◆たくさん出会えば運命の人にたどり着くという勘違い
「ドタキャンされたり、会っても相手がずっとスマホを見ていたりすることが増えて、普通の人にさえ出会えなくなりました。35歳までに結婚したいのでこのままじゃいけないと思って」
そんな理由で筆者のところへご相談にやってきました。
ドタキャンやデート中なのにずっとスマホを見ているとは、ずいぶん民度が低い人にばかり当たっているようです。
これまで由紀子さんは、たくさん会えば相性が良い人が見つかると思っていたといいます。
「アプリで結婚した友達は『トントン拍子で進んだから、相性だよ』って言うんですけれど、私はそういう人に全く当たらないんです」
◆プロフィールはマスク写真で良いと思っている
由紀子さんのマッチングアプリのプロフィールを見ると、課題が多いのです。まず、マスクをつけた写真で登録していました。
「マスク写真なんてコロナ禍の最中でも印象良くないのに、今だったらなおさら。昔の写真を使ってるって思われますよ。写真は撮り直しましょう」
「実際に昔の写真です。別にこの写真でも『いいね』は来るし、男性だってマスク写真の人多いですよ」
「いいねが来ても会えなかったりするんでしょう。マスク写真の男性が多かったとして、マスクの男性がいいって思いますか? マッチングアプリの『普通のユーザー』はここでパートナー見つかってないですからね。人気がそこそこ上位のユーザーにならないと恋人はできないんです」
「後で写真を送ってって言われることが多くて、あとで写真を送るならいいかなって思ってました。やっぱり写真撮り直さなきゃだめですか?」
「その前に、『写真送って』っていう男はやめた方がいいんですよ。失礼な男性が多くないですか?」
◆「退会した」と思った相手は、自分をブロックしていた
「そういえば、写真を送って返信が来なくなる男性とか、退会する男性が多いです」
「ですよね。退会しているのは由紀子さんをブロックしているんだと思いますよ」
「え! そうなんですか!」
一般的なマッチングアプリでは、誰かをブロックすると相手側には「退会したユーザーです」と出るようになります。
マッチングアプリは圧倒的に女性有利で、男性がマッチングしづらいのです。そこで、さほど人気がない、顔写真を出していない女性をあえて狙うというテクニックがあるのです。
とはいえ、顔を気にしないわけではないので相手の顔写真を事前に送ってもらって、好みじゃなければブロックしているのでしょう。
◆LINEを教えたら連絡は来ず、デートは直前でドタキャンされる
由紀子さんは男性から「有料期間が終わるからLINEを教えて」と言われれば応じていました。アプリへの課金をやめると、男性はメッセージのやり取りができなくなるのです。
でもこういうLINE交換したがる男性に限って、LINEを教えたのに連絡はなかったそうです。
由紀子さんの仕事はシフト休みのため、毎週土日に休めるわけではありません。土日休みの人から土曜日のランチに誘われて、シフトを調整して土曜日を空けたのに、会う直前で「予定ができたから日程変えましょう」と言われたこともあったそうです。
こんな風に、相手の都合に合わせて、振り回されてきてました。
◆我慢という“いらない努力”はするのに、自分を高める努力をしない
「別に合わせてるつもりはないですが、土日休みの人の方が多いだろうし、男性は有料だから仕方がないと思っていました」と話す由紀子さん。
相手に合わせなくて良いところは無理して合わせるのに、良い写真を撮るとか、自分のプロフィールを作り込むとか、そういった努力はしていないのが不思議です。
「LINEは教えなくていいし、有料期間が終わるからLINE交換しようってそもそもあちらの都合ですよね。そんな自分の都合を押し付ける人は失礼と思っていいんですよ。
ただし、今は失礼な人しか寄ってこない状態になってしまってるから、プロフィールは直しましょう」
◆デートしやすいプロフィールに、自分の希望も盛り込んで
写真はマッチングアプリの撮影サービスを使って撮り直すことにしました。
自己紹介文には「仕事は介護職で、休みは平日が多いですが希望を出せば土日も休めます。できたら平日夜にお会いできると嬉しいです。出やすいエリアは渋谷、二子玉川、武蔵小杉、横浜あたりです」と書き加えました。
アプリには<会うまでの希望>というプロフィール項目があります。その欄は<通話してから会いたい>にしました。
だいたいのマッチングアプリでは、メッセージを数往復すると通話ができるようになります。通話は15分とか30分とか、制限時間があります。
「平日のデートって誘っていいと思いますか? 初デートがいきなり夜ご飯って私は嫌なんですけど」
「いいですよ。夜だから夜ご飯じゃなくて、カフェでいいんですよ。由紀子さんから提案しましょう」
「え~、言えるかなぁ」
「だから1回通話の提案をしましょう。話しにくい人なら、会うのをやめていいんですよ」
「自分からどんどん提案した方がいいってことですね」
「そうですよ。情報が少なくて受け身すぎるから、失礼な男性ばかり寄ってきて振り回されるんです」
◆その後の由紀子さんに起こった「変化」
後日、プロフィール写真を撮り直した由紀子さんから連絡が来ました。
「なんか久々に写真を撮ったら老けたなって思って、美容も頑張ろうって思いました。そりゃいい男性が寄ってこないですよね」
ご自身を客観視してからの婚活再スタートを応援したいと思います。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
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<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt