女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年10月25日 記事は取材時の状況)
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クレーマーや迷惑客というほどではないけど、ちょっと扱いに困るお客さんっているものですよね。飲食店でアルバイトをしていたときに、そんな困った客に遭遇してしまったというエピソードが寄せられました。
派遣社員をしている七海さん(仮名・25歳)は、コロナ前まで都内のダイニングバーでアルバイトをしていました。コロナの影響でお店が閉店したのを機に現在は転職していますが、店員をしていたときにかなり変わった客に遭遇したと言います。
◆ポイント目当てに1日5回来店
永山さんはアルバイトとして入社した当初、平日のランチタイムの時間帯に仕事をしていましたが、シフトを増やすために夜も週2~3回程度シフト勤務することになったそう。
「夕方から来る常連さんの一人に、1日に何度も来店するお客さんがいました。見た目は40代後半くらいで中肉中背の男性です。昼間と夜に来るのではなく、夕方から2~3時間かけて店に来て食事を済ませて帰ったあと、またすぐ来店するのを繰り返していました。少ないときで3回、多いときは5回くらい来てましたね」
ほんの数分前に会計を済ませて見送った客が、また平然と来店するのを見て、七海さんも初めは戸惑いました。
なぜそんなことをするのかと思い店長に聞くと、苦笑いをしながら「あぁ、あの人は来店ポイントをもらうために1日に何度も来るんだよ」と言われました。
1日何回も来れば、合計でけっこうお金は使うでしょうし、良い客とも言えるのでは? でも、アルバイト店員にとっては、ありがた迷惑だったようです。
◆「またすぐ来るから」と言い残し…
「私がアルバイトしていた店はイタリアンや居酒屋など、さまざまな業態の飲食店を運営する会社で、どの店舗でも来店すればポイントがもらえるシステムになっていました。私のバイト先は、価格設定が低めだったので通いやすかったのかもしれません」
来店ポイントは会計の金額に関係なく、来店すれば無条件でもらえるポイントです。1日に何度も来店すればそれなりのポイントは稼げるでしょう。でもちょっとセコイですね……。
「あるとき、そのお客さんの会計時にポイントカード機で不具合が起きたのですが、店長がたまたま外出していたのでアルバイトが対応していました。なかなか直らず苦戦していると、そのお客さんから『いいよ、今ポイントをつけなくてもまたすぐに来るから』と言われて啞然としました」
◆また来るのに「ありがとうございました」と見送る
一人でふらっと来店してはビール1杯とちょっとしたおつまみを1、2品注文し、すぐに会計を済ませてから数分後、何事もなかったかのように来店していたというその客。どれくらいの頻度で来店していたのでしょうか?
「週に1日か2日くらいです。必ず一人で来店するので、カウンターの席に座ってもらっていました。なので、自分がカウンターを担当する日は『あのお客さんが来ないといいな』と思っていました。
会計もカウンターのスタッフが担当するのですが、また来るとわかっていて『ありがとうございました』って見送るのが単純に気まずいんです」
◆”店員から不評“の一番大きな理由は
気まずいだけならいいですが、その分仕事も増えていたといいます。
「来店するたびに注文を聞いて料理やドリンクを提供し、会計して片付けたりテーブルを拭いたりしなければなりません。すぐにまた来るなら、そのままいてくれれば会計も片付けも一度で済むのに、来店されるたびに私たちも同じことを繰り返さなければいけない。なので、アルバイトからはとても不評でした」
気まずさなどお構いなしに、来店ポイントをせっせと稼いでいたド根性のお客さん。七海さん曰く「怒ったり無茶なクレームを言ったりする人ではなかった」そうなので、まだよかったですけどね……。
<取材・文/林加奈 イラスト/朝倉千夏>
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クレーマーや迷惑客というほどではないけど、ちょっと扱いに困るお客さんっているものですよね。飲食店でアルバイトをしていたときに、そんな困った客に遭遇してしまったというエピソードが寄せられました。
派遣社員をしている七海さん(仮名・25歳)は、コロナ前まで都内のダイニングバーでアルバイトをしていました。コロナの影響でお店が閉店したのを機に現在は転職していますが、店員をしていたときにかなり変わった客に遭遇したと言います。
◆ポイント目当てに1日5回来店
永山さんはアルバイトとして入社した当初、平日のランチタイムの時間帯に仕事をしていましたが、シフトを増やすために夜も週2~3回程度シフト勤務することになったそう。
「夕方から来る常連さんの一人に、1日に何度も来店するお客さんがいました。見た目は40代後半くらいで中肉中背の男性です。昼間と夜に来るのではなく、夕方から2~3時間かけて店に来て食事を済ませて帰ったあと、またすぐ来店するのを繰り返していました。少ないときで3回、多いときは5回くらい来てましたね」
ほんの数分前に会計を済ませて見送った客が、また平然と来店するのを見て、七海さんも初めは戸惑いました。
なぜそんなことをするのかと思い店長に聞くと、苦笑いをしながら「あぁ、あの人は来店ポイントをもらうために1日に何度も来るんだよ」と言われました。
1日何回も来れば、合計でけっこうお金は使うでしょうし、良い客とも言えるのでは? でも、アルバイト店員にとっては、ありがた迷惑だったようです。
◆「またすぐ来るから」と言い残し…
「私がアルバイトしていた店はイタリアンや居酒屋など、さまざまな業態の飲食店を運営する会社で、どの店舗でも来店すればポイントがもらえるシステムになっていました。私のバイト先は、価格設定が低めだったので通いやすかったのかもしれません」
来店ポイントは会計の金額に関係なく、来店すれば無条件でもらえるポイントです。1日に何度も来店すればそれなりのポイントは稼げるでしょう。でもちょっとセコイですね……。
「あるとき、そのお客さんの会計時にポイントカード機で不具合が起きたのですが、店長がたまたま外出していたのでアルバイトが対応していました。なかなか直らず苦戦していると、そのお客さんから『いいよ、今ポイントをつけなくてもまたすぐに来るから』と言われて啞然としました」
◆また来るのに「ありがとうございました」と見送る
一人でふらっと来店してはビール1杯とちょっとしたおつまみを1、2品注文し、すぐに会計を済ませてから数分後、何事もなかったかのように来店していたというその客。どれくらいの頻度で来店していたのでしょうか?
「週に1日か2日くらいです。必ず一人で来店するので、カウンターの席に座ってもらっていました。なので、自分がカウンターを担当する日は『あのお客さんが来ないといいな』と思っていました。
会計もカウンターのスタッフが担当するのですが、また来るとわかっていて『ありがとうございました』って見送るのが単純に気まずいんです」
◆”店員から不評“の一番大きな理由は
気まずいだけならいいですが、その分仕事も増えていたといいます。
「来店するたびに注文を聞いて料理やドリンクを提供し、会計して片付けたりテーブルを拭いたりしなければなりません。すぐにまた来るなら、そのままいてくれれば会計も片付けも一度で済むのに、来店されるたびに私たちも同じことを繰り返さなければいけない。なので、アルバイトからはとても不評でした」
気まずさなどお構いなしに、来店ポイントをせっせと稼いでいたド根性のお客さん。七海さん曰く「怒ったり無茶なクレームを言ったりする人ではなかった」そうなので、まだよかったですけどね……。
<取材・文/林加奈 イラスト/朝倉千夏>