女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年10月28日 記事は取材時の状況)
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皆さんは、人生をガラッと変えるような決断を下した事がありますか?
コロナ禍の今だからこそ、心機一転したいという気持ちが湧いてきたり、自分を変えたいという衝動に駆られたりする事もあるようです。
今回は、そんな女性のエピソードをご紹介しましょう。
◆4年付き合った彼氏にフラれた
芹沢茉里さん(仮名・29歳・契約社員)は、今年の8月に結婚前提にお付き合いしていた恋人に振られてしまいました。
「4年間も付き合っていたのに、いきなり『コロナ禍で自分の人生をじっくり考えた時、この先ずっと一緒に居たいのはお前じゃないって思った』って言われたんですよ。酷すぎませんか?」
そして彼は、高嶺の花的な美人の同僚にアタックをし、見事に射止めたんだとか。
「とにかくショックで、しばらく泣きながら彼のインスタに張り付いて、新しい彼女との幸せそうな写真がアップされる度に歯ぎしりしていました。見なきゃいいのに、見ずにはいられなくて」
◆沖縄に移住したいと下見に行くことに
仕事も何も手につかなくなってしまった茉里さんは、自分がほとほと嫌になり“変わりたい”と思いました。
「もういっそのこと仕事も辞めて、東京の部屋も引き払って…大好きな沖縄に移住しちゃおうかな?と考えたんです」
コロナ感染が怖くてずっと引きこもっていた茉里さんでしたが、新鮮な生活や新たな出会いの事を想像すると、ワクワクが止まらなくなってしまい…。
「とりあえず10日程、仕事や物件を探しに沖縄に行ってみる事にしたんですよ。ずっとステイホームで鬱憤(うっぷん)も溜まっていましたし」
◆バイトしたら男性客にモテまくった
仕事を休み、以前も遊びに行った事のある沖縄の某島に降りたった茉里さん。
「青い空と綺麗な海が私を祝福してくれているみたいで…ここにずっと住めるかもと思うとテンション上がりましたね」
そして以前にも行った事のある、小さな食堂兼居酒屋にランチを食べに行きました。
「そこのママが私の事を覚えていてくれて、移住を考えていると話すと『じゃあうちでバイトする?』と言ってくれたんですよ!渡りに船だと思いました」
さっそくお試し期間として、その晩から働かせてもらう事になりました。
「ママが作った料理を運んだり、洗い物をしたりと仕事内容は難しくなく楽しかったです。そして、なにより驚いたのが私って男性客にモテてモテて(笑)やっと自分の居場所を見つけた気がしましたね」
◆デートでいい雰囲気になりキス
その晩は、とても幸せな気持ちで眠りについたのだとか。
「何人もの男性に誘われたのですが、中でも一番かっこよくておっとりして優しそうなEさん(32歳・民宿スタッフ)と翌日の昼間にデートする約束をしたんですよ」
車でホテルまで迎えに来てくれたEさんに、地元の人しか知らない絶景スポットや、誰もいない浜辺に連れて行ってもらった茉里さん。
「嘘みたいに綺麗な青い海に、誰もいない白い砂浜で2人っきりではしゃいでいたら…いい雰囲気になり、ついキスしてしました」
その晩も、茉里さんの働くお店に飲みに来てくれたEさん。
「昼間のキスを思い出してドキドキしながら仕事をしました。Eさんも、男性客にモテている私を見ながら満足気でしたね」
そして仕事終わりにEさんにホテルまで送ってもらい…。
◆実は既婚者だった彼
「そのままEさんと関係を持ちました。さっそく彼氏ができちゃったなと、ベッドでまったりしていたら、いきなり『実は俺、結婚しているんだよね』と言われて目の前が真っ暗になりました」
新しい恋が始まったと思っていたのに、知らないうちに不倫に片足をつっこんでいた茉里さん。
「頭にきてすぐにEのヤツを部屋から叩き出しました。東京でフラれて寂しくて、現実逃避でこんなところまで来てだまされて…何なんだよと悲しくて泣きました」
思い切り泣くと少しスッキリして、だんだんと冷静に考えられるようになったそう。
「よくよく考えると私、モテてるって調子に乗っていましたが…その相手はほとんど妻帯者のおじさん達で、単に私が島に来た目新しい女だからって理由で誘われていただけじゃない?私自身が好かれていた訳じゃなかったのでは?と気づきました」
◆正気を失っていたと反省
この島では、20代前半に結婚して子供もいる男性が多く、ここでの出会いは期待出来ないと感じた茉里さん。
「やっぱりこの島は遊びに来るところで、住むのはちょっと違うなと思い、食堂のママに連絡してバイトを辞めさせてもらいました」
フラれたアセりと、コロナでのストレスのせいで突拍子のない行動をとってしまったと反省したそう。
「せめて仕事を辞めたり、部屋を引き払ったりする前に気がついてよかったです。ホント正気を失うとろくな事ないですね」
「しばらく大人しくして、自分と向き合って今後の事を考えていきたいと思います」と、ため息をつく茉里さんなのでした。
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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皆さんは、人生をガラッと変えるような決断を下した事がありますか?
コロナ禍の今だからこそ、心機一転したいという気持ちが湧いてきたり、自分を変えたいという衝動に駆られたりする事もあるようです。
今回は、そんな女性のエピソードをご紹介しましょう。
◆4年付き合った彼氏にフラれた
芹沢茉里さん(仮名・29歳・契約社員)は、今年の8月に結婚前提にお付き合いしていた恋人に振られてしまいました。
「4年間も付き合っていたのに、いきなり『コロナ禍で自分の人生をじっくり考えた時、この先ずっと一緒に居たいのはお前じゃないって思った』って言われたんですよ。酷すぎませんか?」
そして彼は、高嶺の花的な美人の同僚にアタックをし、見事に射止めたんだとか。
「とにかくショックで、しばらく泣きながら彼のインスタに張り付いて、新しい彼女との幸せそうな写真がアップされる度に歯ぎしりしていました。見なきゃいいのに、見ずにはいられなくて」
◆沖縄に移住したいと下見に行くことに
仕事も何も手につかなくなってしまった茉里さんは、自分がほとほと嫌になり“変わりたい”と思いました。
「もういっそのこと仕事も辞めて、東京の部屋も引き払って…大好きな沖縄に移住しちゃおうかな?と考えたんです」
コロナ感染が怖くてずっと引きこもっていた茉里さんでしたが、新鮮な生活や新たな出会いの事を想像すると、ワクワクが止まらなくなってしまい…。
「とりあえず10日程、仕事や物件を探しに沖縄に行ってみる事にしたんですよ。ずっとステイホームで鬱憤(うっぷん)も溜まっていましたし」
◆バイトしたら男性客にモテまくった
仕事を休み、以前も遊びに行った事のある沖縄の某島に降りたった茉里さん。
「青い空と綺麗な海が私を祝福してくれているみたいで…ここにずっと住めるかもと思うとテンション上がりましたね」
そして以前にも行った事のある、小さな食堂兼居酒屋にランチを食べに行きました。
「そこのママが私の事を覚えていてくれて、移住を考えていると話すと『じゃあうちでバイトする?』と言ってくれたんですよ!渡りに船だと思いました」
さっそくお試し期間として、その晩から働かせてもらう事になりました。
「ママが作った料理を運んだり、洗い物をしたりと仕事内容は難しくなく楽しかったです。そして、なにより驚いたのが私って男性客にモテてモテて(笑)やっと自分の居場所を見つけた気がしましたね」
◆デートでいい雰囲気になりキス
その晩は、とても幸せな気持ちで眠りについたのだとか。
「何人もの男性に誘われたのですが、中でも一番かっこよくておっとりして優しそうなEさん(32歳・民宿スタッフ)と翌日の昼間にデートする約束をしたんですよ」
車でホテルまで迎えに来てくれたEさんに、地元の人しか知らない絶景スポットや、誰もいない浜辺に連れて行ってもらった茉里さん。
「嘘みたいに綺麗な青い海に、誰もいない白い砂浜で2人っきりではしゃいでいたら…いい雰囲気になり、ついキスしてしました」
その晩も、茉里さんの働くお店に飲みに来てくれたEさん。
「昼間のキスを思い出してドキドキしながら仕事をしました。Eさんも、男性客にモテている私を見ながら満足気でしたね」
そして仕事終わりにEさんにホテルまで送ってもらい…。
◆実は既婚者だった彼
「そのままEさんと関係を持ちました。さっそく彼氏ができちゃったなと、ベッドでまったりしていたら、いきなり『実は俺、結婚しているんだよね』と言われて目の前が真っ暗になりました」
新しい恋が始まったと思っていたのに、知らないうちに不倫に片足をつっこんでいた茉里さん。
「頭にきてすぐにEのヤツを部屋から叩き出しました。東京でフラれて寂しくて、現実逃避でこんなところまで来てだまされて…何なんだよと悲しくて泣きました」
思い切り泣くと少しスッキリして、だんだんと冷静に考えられるようになったそう。
「よくよく考えると私、モテてるって調子に乗っていましたが…その相手はほとんど妻帯者のおじさん達で、単に私が島に来た目新しい女だからって理由で誘われていただけじゃない?私自身が好かれていた訳じゃなかったのでは?と気づきました」
◆正気を失っていたと反省
この島では、20代前半に結婚して子供もいる男性が多く、ここでの出会いは期待出来ないと感じた茉里さん。
「やっぱりこの島は遊びに来るところで、住むのはちょっと違うなと思い、食堂のママに連絡してバイトを辞めさせてもらいました」
フラれたアセりと、コロナでのストレスのせいで突拍子のない行動をとってしまったと反省したそう。
「せめて仕事を辞めたり、部屋を引き払ったりする前に気がついてよかったです。ホント正気を失うとろくな事ないですね」
「しばらく大人しくして、自分と向き合って今後の事を考えていきたいと思います」と、ため息をつく茉里さんなのでした。
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop