“着痩せコーデ”でオシャレを楽しむためのアイディアが満載のコミックエッセイ『いますぐ痩せ見え!! -5kgコーデ』(はちみつコミックエッセイ)。
著者のおかだゆりさん(@kinglilydesigner)は、柔道やレスリングに打ち込んできた元アスリート。体型に合う服がなくオシャレを楽しめない悩みがあり、中学生の頃から着痩せコーデの研究をしていたそう。現在はSNSや各メディア着痩せコーデのアイディアを発信し、“着痩せの神”とも呼ばれています。
◆今の体型を悲観してほしくない
おかださんは、「今の体型を悲観することなく、オシャレを楽しんでハッピーになってほしい」と話します。
この記事では、本書から第1話「M信仰を捨てよ」を紹介。おかださんのコーデ指南を受けて漫画も担当したきびのあやとらさんと、おかださんのお二人に、着痩せコーデの基本のポイントについて語ってもらいました。
◆「Mサイズ信仰」を捨てよう!
――着痩せコーデで、最初に抑えるべき基本を教えてください。
おかだゆり(以下、おかだ):まずは、「Mサイズを着られないといけない」という思い込みを捨てることが大事です。個人的には、ふくよかな体型でピタピタの服を着ていても、その人がハッピーだったらいいと思っています。でも、太ったことに悩んでいて、他の人にそう見られたくないなら、「Mサイズ信仰」を捨てましょう。
体型を服に合わせるのではなく、サイズをいくつか上げて服にシルエットを作ってもらうのがポイントです。そうすることで、逆にスッキリと見えるようにするのが、着痩せの第一歩なんです。
――痩せて見えるようにしたいのに、服のサイズを上げて大丈夫なのでしょうか?
おかだ:なぜ太って見えるのかというと、お肉が付いているからですね。お肉の柔らかい、膨らみのある質感を服の力で変えなければいけません。ブラジャーの線でお肉が段になっていたり、二の腕のムチムチ感が服の上から分かってしまうのを防ぐために、服を数サイズ上げて体のラインを消すことが大事なんです。「服の中に詰まっているのは、肉ではなく空気です」という顔をしていれば大丈夫です!
――なるほど、でも服を買うともに、「Lサイズを着ると、太っていると思われるかも」と葛藤する人もいると思うのですが……。
おかだ:私自身は、元アスリートで肩幅の広さなどから、太っていないのに太って見えることが嫌だったので、着痩せのためにサイズアップした服を着ることを何とも思わなかったんです。でも「太ってしまった」と悩んでいる方は、LサイズやXLサイズを着ることに抵抗を感じるかもしれないですね。
でも、タグは服の内側に付いているから、何サイズの服を着ているかなんて自分で言わなければバレません! ただ、UNIQLOとGUは、服のサイズを書いたシールが表に貼ってあるので剥がし忘れないようにしてください(笑)。
◆サイズ、素材選びで体のシルエットは作れる
――服で、体のラインを作るためのコツを教えてください。
おかだ:服を買うとき、生地の素材選びを意識してみてください。生地に少し厚みがあって、張りがあるものを選ぶといいですね。また光沢がある素材は、光の屈折で体の丸みが軽減して見えるのでおすすめです。
あと、ニット系は体にピタッと張り付きにくく服と体の間に空洞ができやすいので、暑い時期は糸が綿でできたサマーニットを取り入れてみると、かなり印象が変わると思います。
――逆に、注意するべき素材はありますか?
おかだ:薄手の綿や、綿タッチ(2種類のポリエステル系からできているストレッチ素材)の服は、どんなにサイズを大きめにしても、物を取ろうとして屈んだりするとお肉の段や体のラインが出やすいです。例えば、夏物の薄手の綿のワンピースは見た目は涼しげですが、体に生地が引っ付きやすく、お肉の膨らみが分かってしまいます。
――他にも、服を買うときのポイントはありますか?
おかだ:できるだけ、買う前に試着をすることです。忙しいママさんたちが、オンラインで買い物を済ませたくなる気持ちはわかります。アパレルショップで働いていたこともあるのでわかりますが、子連れで試着室に入るなんて地獄ですよね。でも、無理のない範囲で試着はしていただいたほうがいいと思います。
鏡と相談しながら、「確かに、1つ上のサイズのほうがスッキリして見えるな」と実感していただくことで、着痩せコーデのコツを早く習得できると思います。なぜかというと、サイズ表示が「フリーサイズ」でも、実際には3Lくらいの大きさの服が沢山あるので、着てみないとどんな感じになるかわからないことが多いからです。
「この部分の幅がこれくらいあれば、私はスッキリ見える」という感覚を掴むことができると、「私はXLじゃないとダメ」ではなく、フリーサイズやMサイズの服の中からも、自分に合うものを選ぶことができるようになります。
◆「Lサイズ持ってきてください」と言えなかった過去
――きびのさんは、服のサイズの選び方は変わりましたか?
きびのあやとら(以下、きびの):ゆりさんに着痩せコーデを教わってから、すごく変わりました。今考えると非常につまらないプライドだったのですが、以前は「服屋さんのマネキンが着ている服をそのまま着られないと恥ずかしい」と思っていたんです。だから産後は、試着室でMサイズが入らなくても「Lサイズを持ってきてください」と言えなくて、そのまま買ったりしていました。そのときは「これから痩せれば着られる」と思ってしまうんですよね。でも結局着られなかった服が沢山ありました。
ママ友の中にも、「今は入らないけど痩せる予定だから、この服買うわ」と言う人が結構いるんです。以前は「気持ちは分かるよ」と言っていたのですが、今は「ちょっと待って! それはお金の無駄」と止めるようになりました(笑)。「タンスの肥やしにするくらいなら、服のサイズを上げよう」と伝えています。
――今はどんな買い方を意識しているのでしょうか。
きびの:お店に行って買うときは、シンプルなTシャツ1枚でも絶対に試着をするようになりました。私の脳内にゆりさんが住み着いているので、「これどうですか?」といちいち確認しています。
もう1つ、ゆりさんに教えてもらって意識しているのが、オンラインで購入するときは身幅(左袖の付け根から右袖の付け根までの長さ)を確認することです。手持ちの服の中で、「これは太って見えないな」とわかっている服があるので、その服の身幅を測ってメモしています。そうするようになってから、服を買うときの失敗が大幅に減ったので、まずは自分に合うサイズを知ることが大事なんだと思います。
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
著者のおかだゆりさん(@kinglilydesigner)は、柔道やレスリングに打ち込んできた元アスリート。体型に合う服がなくオシャレを楽しめない悩みがあり、中学生の頃から着痩せコーデの研究をしていたそう。現在はSNSや各メディア着痩せコーデのアイディアを発信し、“着痩せの神”とも呼ばれています。
◆今の体型を悲観してほしくない
おかださんは、「今の体型を悲観することなく、オシャレを楽しんでハッピーになってほしい」と話します。
この記事では、本書から第1話「M信仰を捨てよ」を紹介。おかださんのコーデ指南を受けて漫画も担当したきびのあやとらさんと、おかださんのお二人に、着痩せコーデの基本のポイントについて語ってもらいました。
◆「Mサイズ信仰」を捨てよう!
――着痩せコーデで、最初に抑えるべき基本を教えてください。
おかだゆり(以下、おかだ):まずは、「Mサイズを着られないといけない」という思い込みを捨てることが大事です。個人的には、ふくよかな体型でピタピタの服を着ていても、その人がハッピーだったらいいと思っています。でも、太ったことに悩んでいて、他の人にそう見られたくないなら、「Mサイズ信仰」を捨てましょう。
体型を服に合わせるのではなく、サイズをいくつか上げて服にシルエットを作ってもらうのがポイントです。そうすることで、逆にスッキリと見えるようにするのが、着痩せの第一歩なんです。
――痩せて見えるようにしたいのに、服のサイズを上げて大丈夫なのでしょうか?
おかだ:なぜ太って見えるのかというと、お肉が付いているからですね。お肉の柔らかい、膨らみのある質感を服の力で変えなければいけません。ブラジャーの線でお肉が段になっていたり、二の腕のムチムチ感が服の上から分かってしまうのを防ぐために、服を数サイズ上げて体のラインを消すことが大事なんです。「服の中に詰まっているのは、肉ではなく空気です」という顔をしていれば大丈夫です!
――なるほど、でも服を買うともに、「Lサイズを着ると、太っていると思われるかも」と葛藤する人もいると思うのですが……。
おかだ:私自身は、元アスリートで肩幅の広さなどから、太っていないのに太って見えることが嫌だったので、着痩せのためにサイズアップした服を着ることを何とも思わなかったんです。でも「太ってしまった」と悩んでいる方は、LサイズやXLサイズを着ることに抵抗を感じるかもしれないですね。
でも、タグは服の内側に付いているから、何サイズの服を着ているかなんて自分で言わなければバレません! ただ、UNIQLOとGUは、服のサイズを書いたシールが表に貼ってあるので剥がし忘れないようにしてください(笑)。
◆サイズ、素材選びで体のシルエットは作れる
――服で、体のラインを作るためのコツを教えてください。
おかだ:服を買うとき、生地の素材選びを意識してみてください。生地に少し厚みがあって、張りがあるものを選ぶといいですね。また光沢がある素材は、光の屈折で体の丸みが軽減して見えるのでおすすめです。
あと、ニット系は体にピタッと張り付きにくく服と体の間に空洞ができやすいので、暑い時期は糸が綿でできたサマーニットを取り入れてみると、かなり印象が変わると思います。
――逆に、注意するべき素材はありますか?
おかだ:薄手の綿や、綿タッチ(2種類のポリエステル系からできているストレッチ素材)の服は、どんなにサイズを大きめにしても、物を取ろうとして屈んだりするとお肉の段や体のラインが出やすいです。例えば、夏物の薄手の綿のワンピースは見た目は涼しげですが、体に生地が引っ付きやすく、お肉の膨らみが分かってしまいます。
――他にも、服を買うときのポイントはありますか?
おかだ:できるだけ、買う前に試着をすることです。忙しいママさんたちが、オンラインで買い物を済ませたくなる気持ちはわかります。アパレルショップで働いていたこともあるのでわかりますが、子連れで試着室に入るなんて地獄ですよね。でも、無理のない範囲で試着はしていただいたほうがいいと思います。
鏡と相談しながら、「確かに、1つ上のサイズのほうがスッキリして見えるな」と実感していただくことで、着痩せコーデのコツを早く習得できると思います。なぜかというと、サイズ表示が「フリーサイズ」でも、実際には3Lくらいの大きさの服が沢山あるので、着てみないとどんな感じになるかわからないことが多いからです。
「この部分の幅がこれくらいあれば、私はスッキリ見える」という感覚を掴むことができると、「私はXLじゃないとダメ」ではなく、フリーサイズやMサイズの服の中からも、自分に合うものを選ぶことができるようになります。
◆「Lサイズ持ってきてください」と言えなかった過去
――きびのさんは、服のサイズの選び方は変わりましたか?
きびのあやとら(以下、きびの):ゆりさんに着痩せコーデを教わってから、すごく変わりました。今考えると非常につまらないプライドだったのですが、以前は「服屋さんのマネキンが着ている服をそのまま着られないと恥ずかしい」と思っていたんです。だから産後は、試着室でMサイズが入らなくても「Lサイズを持ってきてください」と言えなくて、そのまま買ったりしていました。そのときは「これから痩せれば着られる」と思ってしまうんですよね。でも結局着られなかった服が沢山ありました。
ママ友の中にも、「今は入らないけど痩せる予定だから、この服買うわ」と言う人が結構いるんです。以前は「気持ちは分かるよ」と言っていたのですが、今は「ちょっと待って! それはお金の無駄」と止めるようになりました(笑)。「タンスの肥やしにするくらいなら、服のサイズを上げよう」と伝えています。
――今はどんな買い方を意識しているのでしょうか。
きびの:お店に行って買うときは、シンプルなTシャツ1枚でも絶対に試着をするようになりました。私の脳内にゆりさんが住み着いているので、「これどうですか?」といちいち確認しています。
もう1つ、ゆりさんに教えてもらって意識しているのが、オンラインで購入するときは身幅(左袖の付け根から右袖の付け根までの長さ)を確認することです。手持ちの服の中で、「これは太って見えないな」とわかっている服があるので、その服の身幅を測ってメモしています。そうするようになってから、服を買うときの失敗が大幅に減ったので、まずは自分に合うサイズを知ることが大事なんだと思います。
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。