カップルのデートスポットとしても人気の、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン。関東近郊のカップルは、泊まりがけデートで行くことも多いんだとか。
今回話を聞いた女性も、初めてのお泊まりデートにUSJを選んだそうです。
◆付き合って3ヶ月の彼と初お泊まり
都内在住の菅原紗智さん(仮名・34歳/派遣社員)は、アプリで出会った彼と、当時交際3ヶ月。
「同い年の彼とは、よく週末デートをしていましたね。付き合って3ヶ月たった頃、夏休みを合わせて一泊旅行しようという話が出て、私が『USJに行きたい!』とお願いしました」
紗智さんの言葉を聞いて、「よし、俺に任せて」と言ったのは彼。紗智さんは、頼もしい彼に旅行の計画を彼にお任せしたそうです。
「あの時は、彼が輝いて見えました。私は計画とか立てるのが苦手なので、全部お任せできるのが嬉しかったですね。でもまさかあんな旅行になるなんて……」そう言って、紗智さんはため息混じりに語ります。
◆まずは夜行バスに乗せられた
待ち合わせの場所に向かうと、まず彼に案内されたのは、大阪行きの夜行バスでした。
「21時に新宿待ち合わせだったんです。やけに遅いなとは思っていましたが、もしかしたら都内の素敵なホテルに前泊する計画なのかなって。ワクワクしながら向かったんです」
新宿駅の改札には、満面の笑みで紗智さんを待つ彼の姿。紗智さんを見つけると、ハグしてから、荷物を持ってくれたんだそう。
「私の荷物も当然のように持ってくれるし、スキンシップもしてくれる優しい人。ハグやキス、頭をなでるのは挨拶でした。優しくて、そんなところに魅力を感じていましたね。まさか、その後に、夜行バス乗り場に連れて行かれるとはね」
夜行バスの乗り場のベンチに座った2人。まさかの展開に、紗智さんは何も言葉が出なかったんだとか。
「あの時、うっすら不安な気持ちがよぎりました。だけど、何も言えなくて……。完全に彼に旅行計画は任せてしまったので」
◆USJから徒歩30分の民泊
夜行バスは無事に新大阪に到着。乗り心地は最悪だったそう。
「はじめてバスの中で寝ましたが、ひどいですね。椅子を少し倒した状態で、みんないびきをかいて寝ていました。それに、足を上げられないので、足がむくんでパンパン!新大阪に着いたのは朝だったんですけど、寝不足とむくみでフラフラでしたよ」
早朝に新大阪に到着したバスから降りると、彼は「時間が早すぎるから、お茶しよう」と近くのカフェに入ったそうです。
「カフェで、2時間くらい時間を潰すことになりました。荷物が多いし、とりあえず早く荷物を預けてのんびりしたかったですけどね。2時間経った頃、彼が『そろそろ行こうか』と私の荷物を持って歩き始めました」
電車を乗り継ぎ、駅からも少し歩いたところで、彼の足がマンションの前で止まります。
「ようやく到着したのが何故か、マンションだったんです。私は、彼が完全に道を間違えたと思っていましたが‥‥そうではありませんでした」
彼が予約したのは、マンションの一室。民泊できる部屋でした。
◆スーパーの割引弁当を持ち込み
彼が私のために立てた計画とはいっても、 “安く済ませよう”というまるで学生のような旅行計画に紗智さんは涙が出たそう。
「挙げ句の果てに、私が部屋で休んでいる間に彼が買ってきたのはスーパーのお弁当でした。私、せっかく大阪に来たんだから、お好み焼きとか串カツとか食べたかったな。翌日、USJに行ったんですけど、そこでも彼は『館内のレストランは高いから』って、入場前に、松屋で牛丼を食べてから入りました」
当然、帰りも夜行バスで新宿まで帰ります。
「初めてのことづくしの旅でしたね。夏休み5日とったけど、夜行バスと合わせて全部で3日使ったし、とにかく疲れてしまって。しばらく大阪には行きたくないです」
交際していた彼とは、東京に帰ってすぐに別れたそうです。価値観が違うと、うまくいかないんでしょうね。
<取材・文/maki イラスト/朝倉千夏>
今回話を聞いた女性も、初めてのお泊まりデートにUSJを選んだそうです。
◆付き合って3ヶ月の彼と初お泊まり
都内在住の菅原紗智さん(仮名・34歳/派遣社員)は、アプリで出会った彼と、当時交際3ヶ月。
「同い年の彼とは、よく週末デートをしていましたね。付き合って3ヶ月たった頃、夏休みを合わせて一泊旅行しようという話が出て、私が『USJに行きたい!』とお願いしました」
紗智さんの言葉を聞いて、「よし、俺に任せて」と言ったのは彼。紗智さんは、頼もしい彼に旅行の計画を彼にお任せしたそうです。
「あの時は、彼が輝いて見えました。私は計画とか立てるのが苦手なので、全部お任せできるのが嬉しかったですね。でもまさかあんな旅行になるなんて……」そう言って、紗智さんはため息混じりに語ります。
◆まずは夜行バスに乗せられた
待ち合わせの場所に向かうと、まず彼に案内されたのは、大阪行きの夜行バスでした。
「21時に新宿待ち合わせだったんです。やけに遅いなとは思っていましたが、もしかしたら都内の素敵なホテルに前泊する計画なのかなって。ワクワクしながら向かったんです」
新宿駅の改札には、満面の笑みで紗智さんを待つ彼の姿。紗智さんを見つけると、ハグしてから、荷物を持ってくれたんだそう。
「私の荷物も当然のように持ってくれるし、スキンシップもしてくれる優しい人。ハグやキス、頭をなでるのは挨拶でした。優しくて、そんなところに魅力を感じていましたね。まさか、その後に、夜行バス乗り場に連れて行かれるとはね」
夜行バスの乗り場のベンチに座った2人。まさかの展開に、紗智さんは何も言葉が出なかったんだとか。
「あの時、うっすら不安な気持ちがよぎりました。だけど、何も言えなくて……。完全に彼に旅行計画は任せてしまったので」
◆USJから徒歩30分の民泊
夜行バスは無事に新大阪に到着。乗り心地は最悪だったそう。
「はじめてバスの中で寝ましたが、ひどいですね。椅子を少し倒した状態で、みんないびきをかいて寝ていました。それに、足を上げられないので、足がむくんでパンパン!新大阪に着いたのは朝だったんですけど、寝不足とむくみでフラフラでしたよ」
早朝に新大阪に到着したバスから降りると、彼は「時間が早すぎるから、お茶しよう」と近くのカフェに入ったそうです。
「カフェで、2時間くらい時間を潰すことになりました。荷物が多いし、とりあえず早く荷物を預けてのんびりしたかったですけどね。2時間経った頃、彼が『そろそろ行こうか』と私の荷物を持って歩き始めました」
電車を乗り継ぎ、駅からも少し歩いたところで、彼の足がマンションの前で止まります。
「ようやく到着したのが何故か、マンションだったんです。私は、彼が完全に道を間違えたと思っていましたが‥‥そうではありませんでした」
彼が予約したのは、マンションの一室。民泊できる部屋でした。
◆スーパーの割引弁当を持ち込み
彼が私のために立てた計画とはいっても、 “安く済ませよう”というまるで学生のような旅行計画に紗智さんは涙が出たそう。
「挙げ句の果てに、私が部屋で休んでいる間に彼が買ってきたのはスーパーのお弁当でした。私、せっかく大阪に来たんだから、お好み焼きとか串カツとか食べたかったな。翌日、USJに行ったんですけど、そこでも彼は『館内のレストランは高いから』って、入場前に、松屋で牛丼を食べてから入りました」
当然、帰りも夜行バスで新宿まで帰ります。
「初めてのことづくしの旅でしたね。夏休み5日とったけど、夜行バスと合わせて全部で3日使ったし、とにかく疲れてしまって。しばらく大阪には行きたくないです」
交際していた彼とは、東京に帰ってすぐに別れたそうです。価値観が違うと、うまくいかないんでしょうね。
<取材・文/maki イラスト/朝倉千夏>