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元TBSアナ・39歳の私が“ついつい課金してしまうもの”。アラフォーにして大好きに

女子SPA! 2024年11月1日 8時47分

 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。

 TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。

 第8回となる本記事では、「占い」についての考え方を綴ります(以下、アンヌさんの寄稿)。

◆20代の頃に比べ、悩みを人に相談しづらくなってきた…

 アラフォーになり、昔より明らかに占いやら神頼みが好きになった私。

 若い頃はそういうものに対して、どこか「非科学的な!」と、失礼ながら軽んじているところがありました。でも、それは私なりの未熟さがそう思わせていたのかなとも感じています。

 学生時代や20代の頃は何の気なしに「ねーねー! 聞いてよ! あの人がさ!!」なんてお気軽メールやLINE(今の若者はどちらの連絡手段も古く感じるのでしょうか)で、一方的に愚痴を伝えて、勝手に満足したり……なんてこともあったものですが、大人になると、身近な友人や同僚、先輩には到底言えない、むしろ言いたくない事柄が圧倒的に増えるもので。

 家族のこと、職業選択のこと、健康問題……真剣に悩んでいるからこそ、むしろ軽々しく人に話せなくなるのはあるあるではないでしょうか?

 さらに、一方的に友達や家族の時間を奪ってこちらの愚痴を聞いてもらう行為そのものが、相手の時間を浪費する非常に失礼な行為であったということに今さらながら気づいた次第。申し訳なかった、穴があったら入りたい……。

◆私が占いに求めていることは

 ということで、私はアラフォーにして、占い好きになってしまったのでした。

 占い好きの方、多いとは思いますが、例えば片思いしている相手の気持ちが知りたいとか、こういうことに挑戦したいと思っているんだけど、うまくいくだろうかとか、何らかの解決策や具体策を占い師の先生に求めている方も多いのではないかと感じますが、私は、とにかくまず、たくさん話を聞いてもらいたい!(笑)

「ごめんなさい。今日はただ一方的に話を聞いてほしいんです!」と宣言をしてお話をすることが多々あります。

 要するにお金を払って、私の胸の内にあるモヤモヤを占い師の先生にバババババとぶつけ、そしてスッキリする……という一種のセラピーですね。

 これまで電話などを使って、本当にさまざまな占い師さんとお話をしてきました。霊視、タロット、風水……いろいろな方とお話をしていると、ちょっとこの人の視点は私とは違うなぁとか、一生懸命聞いてくれるのはいいんだけど、最終的なコメントが少しずれてるなぁ……なんて生意気にも「占い師の先生品評」を始めるように。

 要するに、自分が求める答えを率先して出してくれる人を無意識で選び取ってしまっているんですよね。結局は何らかのハッキリした答えを求めている私。しかも、言って欲しかったことを論理的に言ってくれる人を「当たってる~!」なんて思ってしまうことも。

◆過去には背中を押してもらったことも

 なかなかの額をこれまで課金したかもしれません。もちろん、そんなにお金を使って! と眉根を寄せる方も多くいらっしゃることは重々承知ですが、私の人生の節目で占い師の先生に良い意味で背中を押してもらったこと、過去2回あるんですよね。

 1回目は20代前半。就職活動を控えた大学院生の頃。札幌で就職するのか、東京で就職するのか、非常に迷った時期があり、友人に連れられて六本木のとあるタロットバーにお邪魔したことがあったっけなぁ……。もうその場所もわからないし、何という名前の占い師の方かもまったく覚えていません。ただすごく当たる! と評判だったお店だった記憶があります。

 その時は、びしっと、「働くのは東京!」とタロットに宣言されました。そして私はその後、東京のTBSにアナウンサーとして入社を果たしたのでした。

 あれから15年……今年、故郷札幌にいろいろあって出戻りした私ですが、実はそのときもある占い師の先生に、札幌での新生活についてどう思うかと聞いたことがあったのです。

 大型犬の愛犬を連れて北海道にUターンすることに対して、実は不安しかない時期もありましたが、「あなたには札幌が合っている!」と力強く言っていただいて、どれだけ救われたことか。こういった太鼓判があったからこそ、新しい一歩を踏み出せたところもあると思います。

◆“あくまでも決めるのは自分”であれば占いもアリ

 でもね、皆さん。結局決めるのは自分自身なんです。

 私は一種のセラピーや、自分の選択へ背中を押してもらう一つの手段として、占い師の先生および占いそのものにはちょうど良い距離感で向き合えていると感じています。これは非常にデリケートで難しい問題ですので、あまり深入りはここではしたくないのですが、あくまでも決めるのは私、という点が大切であること。

 ただ、どうしようもなく誰かに話を聞いてほしいときに話を聞いてくれた救いの手段であったことも、私にとっては事実であって。大人のたしなみとして、ちょうどいい距離感を保ちつつ試してみるのはアリかもしれせん。私は占い大好きです、うん。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道生まれ。お茶の水女子大学大学院修了。2010年、TBSに入社。情報番組『朝ズバッ!』、『報道特集』、『たまむすび』などを担当。2016年退社後、現在は故郷札幌を拠点に、MC、コメンテーター、モデルとして活動中。文筆業にも力を入れている。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中

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