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セブンの弁当は“上げ底”だけじゃなく“下げ蓋”も問題? 容器を検証して分かったことは

女子SPA! 2024年11月11日 8時46分

 セブン‐イレブンの弁当の“上げ底”がここ最近問題視されている。上げ底とは容器の底を不自然に上げることでご飯のボリュームを多く見せることだ。上げ底の被害に遭ったと思う人は少なくないのか、SNSでは数年前から現在に至るまで、上げ底を親の仇(かたき)のように憎悪する声が多い。

 ただ、ここ最近上げ底だけではなく、また新しい“手法”の目撃談がSNSに寄せられている。それは「底を上げるのではなく、蓋を下げてご飯の量を少なくする」というもの。丼ものやカレーといったメニューは混ざった状態で提供すると、ご飯が具材を吸ってベッチャリとしてしまう。それを避けるため、具材を乗せた容器を蓋のようにして、ご飯の入った容器の上にセットして販売されることが一般的。

 しかし、具材の入った容器の底が深かったために、下のご飯が思っていたよりも少なかったと嘆く人をしばしば見かける。上げ底ならぬ“下げ蓋”とも呼べそうなこの現象の、実状を検証したい。

◆メンチカツカレーとロースかつ丼の容器を測定

 今回ピックアップしたのは「メンチカツカレー」(496円/税込、以下同)と「味しみロースかつ丼」(594円)。いずれも容器の形状は同じで、セブンの丼ものやカレーの大部分はこの容器が採用されているのかもしれない。

 下げ蓋を検証するため、それぞれの容器の高さを測る。まず全体の高さは約6.5センチ。ご飯容器は5.5センチ。ご飯容器に盛られたご飯の高さはいずれも2.5センチほどだった。

◆まずは上げ底の度合いから検証

 具材容器それ自体は約4センチ。ご飯容器に乗せるための広がった部分までの高さ、つまりは具材容器の深さは約2.3センチである。

 下げ蓋の検証ではあるが、上げ底具合もチェックする。容器を逆さにして測ってみたところ、底の深さは0.8センチほど。容器の底は平たく、自然に上がっているため上げ底とは言い難い。「0.8センチも底が上がっていたら上げ底だろ!」という意見もありそうではあるが、今回は上げ底かどうかの判断は止めておく。なんにせよ、2.5センチから0.8センチを引いた結果、ご飯が盛られた部分の高さは約1.3センチという計算になる。

◆ご飯の盛り具合を比較。容器の底が見えるが……

 それぞれの容器の高さを測り終わった。しかし、下げ蓋の検証に移る前に、一応それぞれのご飯の重さも測っておく。

 「味しみロースかつ丼のご飯」は227g。「メンチカツカレー」は208gと約20gの差があった。ちなみに「味しみロースかつ丼のご飯」はご飯が均等に盛られていたが、「メンチカツカレー」に均等さは皆無。ボコボコに盛られており、底が見られる部分もあった。

とはいえメニューが異なる上に、「メンチカツカレー」は「味しみロースかつ丼のご飯」よりも150円安い。容器が同じでもご飯の量が異なることは不思議ではない。

◆具材とご飯の間の空洞部分は0.7センチ

 いよいよ下げ蓋の検証に入る。ご飯容器の高さは5.5センチで、具材容器の深さは2.3センチのため、高さ3.2センチがご飯を入れられるスペースと言える。しかし、ご飯が実際に入っていたのは2.5センチほど。つまりは0.7センチが空洞になっており、ご飯は十分に盛られているとは言えない。その要因として必要以上に具材容器の底が深かったことが挙げられ、下げ蓋の疑いがが浮上する。

 ただ、ご飯がパンパンに盛られた場合、具材容器の裏にご飯がついてしまう。具材容器とご飯の間に多少の空洞が生まれることは仕方ない。加えて、「具材容器の深さが必要以上に深いかどうか」が争点ではあるが、「露骨なほど深かった」とまでは言えない。「蓋を深くしてご飯の量を少なくしている」と決めつけ、下げ蓋と判断することは難しい。

 とはいえ、見た目ではご飯の量がわからないため、具材容器を外してご飯の量を見た瞬間にガッカリ感を覚える人の気持ちはわからないでもない。

◆ご飯の量は具材に合わせられている

 ちなみに、実際に食べてみると、ご飯と具材の量のバランスはちょうどよく、具材やご飯のどちらかが最後に中途半端に余ることはなかった。ご飯の量は具材に合わせられているように思う。

 また、味もどちらも美味しく、「メンチカツカレー」はカレーのルーがコク深く本格的な味わい。メンチカツもゴロっとしており、甘さとジューシーさを兼ね揃えている。「味しみロースかつ丼」もカツに“ロース感”が強く、どことなくリッチな仕上がり。卵もトロトロしており、クオリティはとても高い。

 下げ蓋についてはアンテナを張りつつも、セブンの丼ものやカレーには注目していきたい。

<写真・文/望月悠木>

【望月悠木】
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki

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