女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年11月29日 記事は取材時の状況)
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健康のために食に対して高い意識を持つ人が増えています。多少高くても、無農薬野菜、無添加などを売りにしたオーガニック食材を求める消費者は少なくありません。
ただし、なかには過剰なまでにオーガニックな食生活にこだわる人も。浅田幹夫さん(仮名・41歳)が4年前に別れた妻もまさにそんな人物だったといいます。
◆健康志向の強い妻の手料理でダイエットには成功したけど……
「彼女はもともと食へのこだわりは強かったですけど、最初はこちらの健康を気遣ってくれているのだと思い、むしろ感謝していました。付き合い始めたとき、私は少し太り気味だったのですが交際中からよく手料理を振舞ってくれ、しかも美味しかった。
結婚して半年経ったころには、体重が痩せていた20代半ばのころと同じ60キロ台後半まで落ちていました」
しかし、たまにはジャンクフードや高カロリーな食べ物も欲しくなるもの。ましてやダイエットに成功したのであれば、なおさらです。でも、彼女はこうしたものに強い拒否反応を持っており、食べることを認めませんでした。
そのため、会社や外出先でこっそり食べていましたが、財布の中に入れていたレシートを見られてバレてしまったそうです。
「それまでも小さな言い合いは何度もありましたが、そんなのとは比べ物にならないほどのすさまじい怒りでした。私にとってはたかがそんなことで、と思いましたが妻にとっては絶対に許せないことだったんでしょうね。
このときは私が謝ってなんとか怒りを鎮めてもらいましたが、これを機に会社へ弁当を持たされるようになり、外で何を買ったのかも毎日レシートでチェック。徹底的に食生活を管理されるようになりました」
ちなみに浅田さんは肥満体型だったころから健康診断では血圧も血糖値も標準値。成人病やその予備軍なら仕方ない部分はありますが、その兆候もない状態でのここまで強要するのはやりすぎにも思えます。
◆夫婦2人だけなのに食費が月20万円を超えることも
最初は美味しいと感じていた奥さんの手料理も次第に食べることが苦痛になってしまったそうです。なんとかできないかと頭を悩ませていたある日、たまたま夫婦の通帳を見ると結婚してから貯金がほとんど増えていないことに気づきます。
家計の管理は奥さんに任せていましたが、彼女を問い詰めたところ、衝撃的な事実を知らされたのです。
「夫婦2人しかいないのに毎月の食費がなんと15万円、多いときは20万円を超えている月もありました。どおりで貯金ができないはずです。そこまで安月給ってわけでもないのにエンゲル係数が50%以上っていくらなんでもありえないですよ!
妻は普通のスーパーなどを一切利用せず、オーガニック系の食材や調味料を幅広く揃えている専門店や高級スーパー、ネット通販などで買っていたんです。たった100グラムで1000円以上の天然塩とか平気で買ってたら、そりゃお金がいくらあっても足りませんよ。
それなのに『食事にお金をかけて何が悪いの!』ですからね。逆ギレではなく本気でそう思っているのにはア然としました」
それからは自分が家計を管理。妻には1か月の食費+生活費として10万円を渡しましたが、それも10日も経たないうちに高級オーガニック食材の購入ですべて使い切ってしまいます。
◆なぜあれほどまでこだわったのか今でも理解できない
「妻は結婚後、本人の希望で専業主婦になっていたため、人並みの生活はできても湯水のごとく高級な食材や調味料を買う余裕がウチにはなかったんです。
それで食事は作らなくていいからと話したのですが、私が自分用に買い置きしていたカップ麺や冷凍食品も妻は勝手に全部捨ててしまい、ちょっと常軌を逸しているというか怖くなりました。それで妻の両親に事情を説明し、しばらく義実家で預かってもらうことにしました」
いったん距離を置いて冷静になってもらい、そのうえでの再構築を考えていましたが、しばらくして妻は離婚を申し出ます。浅田さんにも説得してまで婚姻関係を続けようとの強い意思はなく、わずか1年半という短い期間で夫婦生活にピリオドが打たれます。
「家には使い切れない量の食材や調味料のストックが残っていたため、保存の利くものは実家や兄夫婦にあげました。家に置きっ放しにしていたら彼女とのあまり思い出したくない記憶が蘇ってしまいそうだったので。
けど、なぜあそこまでオーガニックにこだわったのか今でも理解できないんです。それさえなければ上手くやっていけたと思うのですが……」
口に入れるものなので食材や調味料が気になるのも理解できますが、こだわりすぎるのは別のものを失うことにつながるのかもしれませんね。
<文/トシタカマサ イラスト/とあるアラ子>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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健康のために食に対して高い意識を持つ人が増えています。多少高くても、無農薬野菜、無添加などを売りにしたオーガニック食材を求める消費者は少なくありません。
ただし、なかには過剰なまでにオーガニックな食生活にこだわる人も。浅田幹夫さん(仮名・41歳)が4年前に別れた妻もまさにそんな人物だったといいます。
◆健康志向の強い妻の手料理でダイエットには成功したけど……
「彼女はもともと食へのこだわりは強かったですけど、最初はこちらの健康を気遣ってくれているのだと思い、むしろ感謝していました。付き合い始めたとき、私は少し太り気味だったのですが交際中からよく手料理を振舞ってくれ、しかも美味しかった。
結婚して半年経ったころには、体重が痩せていた20代半ばのころと同じ60キロ台後半まで落ちていました」
しかし、たまにはジャンクフードや高カロリーな食べ物も欲しくなるもの。ましてやダイエットに成功したのであれば、なおさらです。でも、彼女はこうしたものに強い拒否反応を持っており、食べることを認めませんでした。
そのため、会社や外出先でこっそり食べていましたが、財布の中に入れていたレシートを見られてバレてしまったそうです。
「それまでも小さな言い合いは何度もありましたが、そんなのとは比べ物にならないほどのすさまじい怒りでした。私にとってはたかがそんなことで、と思いましたが妻にとっては絶対に許せないことだったんでしょうね。
このときは私が謝ってなんとか怒りを鎮めてもらいましたが、これを機に会社へ弁当を持たされるようになり、外で何を買ったのかも毎日レシートでチェック。徹底的に食生活を管理されるようになりました」
ちなみに浅田さんは肥満体型だったころから健康診断では血圧も血糖値も標準値。成人病やその予備軍なら仕方ない部分はありますが、その兆候もない状態でのここまで強要するのはやりすぎにも思えます。
◆夫婦2人だけなのに食費が月20万円を超えることも
最初は美味しいと感じていた奥さんの手料理も次第に食べることが苦痛になってしまったそうです。なんとかできないかと頭を悩ませていたある日、たまたま夫婦の通帳を見ると結婚してから貯金がほとんど増えていないことに気づきます。
家計の管理は奥さんに任せていましたが、彼女を問い詰めたところ、衝撃的な事実を知らされたのです。
「夫婦2人しかいないのに毎月の食費がなんと15万円、多いときは20万円を超えている月もありました。どおりで貯金ができないはずです。そこまで安月給ってわけでもないのにエンゲル係数が50%以上っていくらなんでもありえないですよ!
妻は普通のスーパーなどを一切利用せず、オーガニック系の食材や調味料を幅広く揃えている専門店や高級スーパー、ネット通販などで買っていたんです。たった100グラムで1000円以上の天然塩とか平気で買ってたら、そりゃお金がいくらあっても足りませんよ。
それなのに『食事にお金をかけて何が悪いの!』ですからね。逆ギレではなく本気でそう思っているのにはア然としました」
それからは自分が家計を管理。妻には1か月の食費+生活費として10万円を渡しましたが、それも10日も経たないうちに高級オーガニック食材の購入ですべて使い切ってしまいます。
◆なぜあれほどまでこだわったのか今でも理解できない
「妻は結婚後、本人の希望で専業主婦になっていたため、人並みの生活はできても湯水のごとく高級な食材や調味料を買う余裕がウチにはなかったんです。
それで食事は作らなくていいからと話したのですが、私が自分用に買い置きしていたカップ麺や冷凍食品も妻は勝手に全部捨ててしまい、ちょっと常軌を逸しているというか怖くなりました。それで妻の両親に事情を説明し、しばらく義実家で預かってもらうことにしました」
いったん距離を置いて冷静になってもらい、そのうえでの再構築を考えていましたが、しばらくして妻は離婚を申し出ます。浅田さんにも説得してまで婚姻関係を続けようとの強い意思はなく、わずか1年半という短い期間で夫婦生活にピリオドが打たれます。
「家には使い切れない量の食材や調味料のストックが残っていたため、保存の利くものは実家や兄夫婦にあげました。家に置きっ放しにしていたら彼女とのあまり思い出したくない記憶が蘇ってしまいそうだったので。
けど、なぜあそこまでオーガニックにこだわったのか今でも理解できないんです。それさえなければ上手くやっていけたと思うのですが……」
口に入れるものなので食材や調味料が気になるのも理解できますが、こだわりすぎるのは別のものを失うことにつながるのかもしれませんね。
<文/トシタカマサ イラスト/とあるアラ子>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。