「食べて痩せるダイエット専門家」の松田リエです。皆さんはこれまでどんなダイエットをしてきましたか?
かつての私は“趣味はダイエット・特技はリバウンド”だったので、ほとんどのダイエットを経験したことがあります!なんの自慢にもなりませんが(笑)。
多くのダイエットを経験・失敗したのち、今はマイナス12kgのダイエットに成功してキープできている私だからこそ、「あれは『ダイエットの落とし穴』だったな…」と分かることがあるんです。(初公開日は2021年11月20日 記事は取材時の状況)
◆「やること」と同時に「やらないこと」を決める
ダイエットを始める、と決めたら、どうしても早く結果が欲しい!と思ってしまうのが私たち人間ですよね。
その時に、運動をはじめたり、食事制限をしたり、カロリー制限をしたり、何か新しいことを取り入れるということに焦点をあててしまい、「ダイエットに挑戦しているのに、なかなか成功しない」と落ち込んでいませんか?
すぐに目に見える変化を期待せず、日々の積み重ねを意識することがダイエット成功のコツです。
その時に意識したいことが、「やめること」も決めること。じゃないと、努力と根性で一時的にやせたとしても、気を抜くとすぐにリバウンドし、結果、ダイエット歴20年以上ということにもなりかねません。
やること、と同時にやめることを一緒に考えていくことが、結果として、もっとも短期でダイエットから卒業できることに繋がっていくのです。
そこで、私がやめた3つのダイエット法をご紹介します。
◆①「食べないダイエット」をやめた
ダイエットの基礎を知らずに始めると、どうしても短絡的に「食べない」という方向で努力をしてしまいがちですよね。誰でも一度は経験があるのが「食べないダイエット」ではないでしょうか?
「夜は軽くしないといけないから、昼に食べておかなくちゃ!」と思うこともしばしば。
そうすると、腹8分目どころか、腹15分目になったり、逆に腹3分目で我慢したり、でも結局我慢できずに、腹20分目まで食べたり…。
食べないようにしようと思えば思うほど、私の場合は食欲のコントロールが難しくなっていきました。
そんな時に出会った言葉が、「体は食べたもので出来ている」という、当たり前ですが忘れていた感覚でした。
そこから、「もう食べないダイエットは終わりにしよう。好きなだけ食べていいんだ」と思うようにしましたす。すると「いつでも食べられるから今はこれくらいで充分」と感じられるようになり、かえって腹8分目の感覚がわかるようになったんです。
◆食べないと、太りやすい体になるカラクリ
太るのは食べ過ぎてしまっているから、痩せるために食べない!というのは女性のみならず誰でもが思ってしまうことですよね。身体に入ってくるものがなければ、太りようもないというのは事実かも知れません。
しかし私は、食べないダイエットの裏に潜んでいる本当の危険を知った日から、「ダイエット=食べない」という考え方を捨て「ダイエット=食べる!」という考え方にチェンジしていきました。
食べないダイエットの危険性は、実は痩せたい!という効果と裏腹に太りやすい身体になることです。
食べていないのに太るの?と思われるかもしれませんが、食べないことは身体に飢餓状態を作り出すことであり、危険に感じた脳が栄養やエネルギーになる中性脂肪を逆に貯めこみやすくするという側面があります。
◆食べないダイエットで一番老けていた27歳の頃
さらに、身体は重くてだるい状態が続きがちで、体も心もストレスフルに!そのストレスを癒そうと、余計にお菓子など糖質への欲求も高まっていきます。
また、糖質は最も早くエネルギーとして使われやすいので、エネルギーが過度に不足の状態になることでも、糖質欲求はうなぎのぼりになり、結果食欲のコントロールも効かなくなりがちです。
また、痩せるためには基礎代謝をアップすることが欠かせません。その代謝をアップさせる要素の1つは、他でもない筋肉ですよね。
でも、食べないと筋肉を作るための栄養素が入ってこないので、逆に筋肉量は落ちてしまい、痩せられないというスパイラルに陥ります。
27歳の時に、3食置き換えドリンクにしても痩せないくらい、私の代謝は食べないダイエットで底をついてしまいました。
それだけではなく、栄養が不足することからお肌の状態も悪くなり、吹き出物、しわやたるみ、くすみ、毛穴の開きなどが目立ち見た目年齢もその頃が一番老けていたと思います。
◆②カロリー制限ダイエットをやめた
カロリー制限をしようと、カロリー計算を頑張っていた時期は、今思っても明らかに、体をつくる脂質、タンパク質が少なかったです。
例えば、朝ご飯は珈琲だけで済ませて、昼はスープだけで、夜はサラダチキンと野菜だけで過ごしていたり、そんな感じでした。
良質な脂質であればダイエットには推奨されます。そもそも脳は水分を除くと6割が脂質でできているので、脂質をカットしていいわけがないのに。
脂質はカロリー計算だと、1gあたり9kcalで計算されます。そして、糖質・タンパク質は1gあたり4kcalです。なので必然的に、脂質を減らす食事になりがちだったのです。
しかし、カロリーだけを見て、いかにカロリーをカットするかで食事を決めるのは、一番ダメな状況です。過去の私は、確実に失敗する状況を繰り返していました。
◆「サラダチキン+野菜だけ」みたいな食事は危ない
カロリー制限の次は糖質制限をしていたのですが、そうすると、自然と食事はタンパク質+野菜に走りがちで、サラダチキン+野菜だけみたいな食生活になっていました。
結果、脂質が不足してしまい、空腹をコントロールするホルモンがうまく分泌されず、結果お腹が空いて続かなくて辛いわ、「口寂しいことによるドカ食い」が発生。
私がおすすめする食べるダイエットでも、もちろん、朝食の前にはお腹がすき、昼食の前にもお腹がすき、夕食の前にもお腹がすくと、適度な空腹感はあるものの、我慢できないレベルでは全くないのです。空腹を我慢できない場合は、何かを制限しすぎて食事内容が偏っている可能性を疑ってください。
さらに、過度に糖質を制限すると、脳に送られるはずのエネルギーも不足するので、ボーっとする、判断力が鈍るということにもなりかねないですよね。
痩せにくくなるばかりか、やる気がでない、パワーがわかない…と私生活にも影響が出てきたこともあって、それ以来、私の制限ダイエットは幕を閉じました。
◆③過度な運動をやめた
先に結論を言うと、運動で減らせる体重はたかが知れています。運動は痩せるためではなく、生活の質を上げる、引き締めたりボディメイクのため、健康のためにやるべきこと、と考え方を変えました。
なので、運動は未来の自分に託して、一旦手放して、食事だけに集中して、1年かけてマイナス12kgのダイエットに成功しました。
運動習慣がない人が、運動を頑張ることで「頑張った自分への御褒美」を与えてしまいたくなってしまい、かいた汗の分、自分を許して食べてしまう傾向があります(わたしがそうでした、笑)。
しかも「運動で体重を減らす」っていうのは非効率で、体重を落とすなら食事から。なぜなら、太る原因はそもそもの「食事」だからです。
◆まずは食事に集中。運動は後回しにするべき
「運動と食事対策を併用するのをやめる」と成功確率が上がるというのは、私の体験だけではなく、保健師、ダイエット講師として、今ままで、グループ全体で1300名近くの方のダイエットのサポートをさせていただいてきたことからも明らかです。
運動しないと痩せないですよね?ってほんと〜に、よく言われますけど、そんなことないです。
まずは食事改善で、むくみ、便秘を解消して、脂肪をある程度落としてから体型を食事でキープできるようになってから、「よし!今なら運動を取り入れても続けられそうだ!」というタイミングがきた時に1日10分からなどハードルを低くして、継続を目的にはじめてみてください。
◆ダイエットは最初の2週間が勝負
今まで、たくさんの受講生を個別でサポートさせていただき感じてきたことは、ダイエットは食べて痩せると決め、スタートしてからの2週間が勝負ということ。
はじめてから2週間ほどの時期は、人は新しい習慣に抵抗する力が強く働き、不安な気持ちになる時期です。
元の食事や当たり前に続けてきた習慣が恋しくなることもありますが、あなただけではなくみんな同じ壁にぶつかります。
まずはその2週間を乗り越えることが重要です。ここを乗り越えれば成功しやすいと言われています。
私の発信が、みなさんのダイエットの変化やモチベーションにつながれば嬉しいです!
<文/松田リエ>
【松田リエ】
看護師・保健師・食事管理ダイエット講師BelleLus株式会社代表取締役。Belle Life Style協会代表理事。
1986年生まれ、三重県在住。看護師としてがん患者の周術期のケアを担当後、保健師の資格を取得し、糖尿病の人などへの保健指導(食事・運動)に従事した。自身も53キロ→41キロにやせ、2016年、食事管理ダイエット講師として起業。ダイエット受講生2000名以上、ダイエットサポーター養成講座受講生600名以上の規模まで成長している。2児のママ。新刊『食べるほどやせる! ずぼら缶詰ダイエット』が発売中。他の著書に『ずぼらやせ! 瞬食ダイエット つくりおき&スピード10分おかず152』『コストコ瞬食ダイエット-運動ゼロで、食べてやせる。』『1日1杯でデブ味覚をリセット! やせ調味料ダイエット』など。Youtube、公式ブログ
かつての私は“趣味はダイエット・特技はリバウンド”だったので、ほとんどのダイエットを経験したことがあります!なんの自慢にもなりませんが(笑)。
多くのダイエットを経験・失敗したのち、今はマイナス12kgのダイエットに成功してキープできている私だからこそ、「あれは『ダイエットの落とし穴』だったな…」と分かることがあるんです。(初公開日は2021年11月20日 記事は取材時の状況)
◆「やること」と同時に「やらないこと」を決める
ダイエットを始める、と決めたら、どうしても早く結果が欲しい!と思ってしまうのが私たち人間ですよね。
その時に、運動をはじめたり、食事制限をしたり、カロリー制限をしたり、何か新しいことを取り入れるということに焦点をあててしまい、「ダイエットに挑戦しているのに、なかなか成功しない」と落ち込んでいませんか?
すぐに目に見える変化を期待せず、日々の積み重ねを意識することがダイエット成功のコツです。
その時に意識したいことが、「やめること」も決めること。じゃないと、努力と根性で一時的にやせたとしても、気を抜くとすぐにリバウンドし、結果、ダイエット歴20年以上ということにもなりかねません。
やること、と同時にやめることを一緒に考えていくことが、結果として、もっとも短期でダイエットから卒業できることに繋がっていくのです。
そこで、私がやめた3つのダイエット法をご紹介します。
◆①「食べないダイエット」をやめた
ダイエットの基礎を知らずに始めると、どうしても短絡的に「食べない」という方向で努力をしてしまいがちですよね。誰でも一度は経験があるのが「食べないダイエット」ではないでしょうか?
「夜は軽くしないといけないから、昼に食べておかなくちゃ!」と思うこともしばしば。
そうすると、腹8分目どころか、腹15分目になったり、逆に腹3分目で我慢したり、でも結局我慢できずに、腹20分目まで食べたり…。
食べないようにしようと思えば思うほど、私の場合は食欲のコントロールが難しくなっていきました。
そんな時に出会った言葉が、「体は食べたもので出来ている」という、当たり前ですが忘れていた感覚でした。
そこから、「もう食べないダイエットは終わりにしよう。好きなだけ食べていいんだ」と思うようにしましたす。すると「いつでも食べられるから今はこれくらいで充分」と感じられるようになり、かえって腹8分目の感覚がわかるようになったんです。
◆食べないと、太りやすい体になるカラクリ
太るのは食べ過ぎてしまっているから、痩せるために食べない!というのは女性のみならず誰でもが思ってしまうことですよね。身体に入ってくるものがなければ、太りようもないというのは事実かも知れません。
しかし私は、食べないダイエットの裏に潜んでいる本当の危険を知った日から、「ダイエット=食べない」という考え方を捨て「ダイエット=食べる!」という考え方にチェンジしていきました。
食べないダイエットの危険性は、実は痩せたい!という効果と裏腹に太りやすい身体になることです。
食べていないのに太るの?と思われるかもしれませんが、食べないことは身体に飢餓状態を作り出すことであり、危険に感じた脳が栄養やエネルギーになる中性脂肪を逆に貯めこみやすくするという側面があります。
◆食べないダイエットで一番老けていた27歳の頃
さらに、身体は重くてだるい状態が続きがちで、体も心もストレスフルに!そのストレスを癒そうと、余計にお菓子など糖質への欲求も高まっていきます。
また、糖質は最も早くエネルギーとして使われやすいので、エネルギーが過度に不足の状態になることでも、糖質欲求はうなぎのぼりになり、結果食欲のコントロールも効かなくなりがちです。
また、痩せるためには基礎代謝をアップすることが欠かせません。その代謝をアップさせる要素の1つは、他でもない筋肉ですよね。
でも、食べないと筋肉を作るための栄養素が入ってこないので、逆に筋肉量は落ちてしまい、痩せられないというスパイラルに陥ります。
27歳の時に、3食置き換えドリンクにしても痩せないくらい、私の代謝は食べないダイエットで底をついてしまいました。
それだけではなく、栄養が不足することからお肌の状態も悪くなり、吹き出物、しわやたるみ、くすみ、毛穴の開きなどが目立ち見た目年齢もその頃が一番老けていたと思います。
◆②カロリー制限ダイエットをやめた
カロリー制限をしようと、カロリー計算を頑張っていた時期は、今思っても明らかに、体をつくる脂質、タンパク質が少なかったです。
例えば、朝ご飯は珈琲だけで済ませて、昼はスープだけで、夜はサラダチキンと野菜だけで過ごしていたり、そんな感じでした。
良質な脂質であればダイエットには推奨されます。そもそも脳は水分を除くと6割が脂質でできているので、脂質をカットしていいわけがないのに。
脂質はカロリー計算だと、1gあたり9kcalで計算されます。そして、糖質・タンパク質は1gあたり4kcalです。なので必然的に、脂質を減らす食事になりがちだったのです。
しかし、カロリーだけを見て、いかにカロリーをカットするかで食事を決めるのは、一番ダメな状況です。過去の私は、確実に失敗する状況を繰り返していました。
◆「サラダチキン+野菜だけ」みたいな食事は危ない
カロリー制限の次は糖質制限をしていたのですが、そうすると、自然と食事はタンパク質+野菜に走りがちで、サラダチキン+野菜だけみたいな食生活になっていました。
結果、脂質が不足してしまい、空腹をコントロールするホルモンがうまく分泌されず、結果お腹が空いて続かなくて辛いわ、「口寂しいことによるドカ食い」が発生。
私がおすすめする食べるダイエットでも、もちろん、朝食の前にはお腹がすき、昼食の前にもお腹がすき、夕食の前にもお腹がすくと、適度な空腹感はあるものの、我慢できないレベルでは全くないのです。空腹を我慢できない場合は、何かを制限しすぎて食事内容が偏っている可能性を疑ってください。
さらに、過度に糖質を制限すると、脳に送られるはずのエネルギーも不足するので、ボーっとする、判断力が鈍るということにもなりかねないですよね。
痩せにくくなるばかりか、やる気がでない、パワーがわかない…と私生活にも影響が出てきたこともあって、それ以来、私の制限ダイエットは幕を閉じました。
◆③過度な運動をやめた
先に結論を言うと、運動で減らせる体重はたかが知れています。運動は痩せるためではなく、生活の質を上げる、引き締めたりボディメイクのため、健康のためにやるべきこと、と考え方を変えました。
なので、運動は未来の自分に託して、一旦手放して、食事だけに集中して、1年かけてマイナス12kgのダイエットに成功しました。
運動習慣がない人が、運動を頑張ることで「頑張った自分への御褒美」を与えてしまいたくなってしまい、かいた汗の分、自分を許して食べてしまう傾向があります(わたしがそうでした、笑)。
しかも「運動で体重を減らす」っていうのは非効率で、体重を落とすなら食事から。なぜなら、太る原因はそもそもの「食事」だからです。
◆まずは食事に集中。運動は後回しにするべき
「運動と食事対策を併用するのをやめる」と成功確率が上がるというのは、私の体験だけではなく、保健師、ダイエット講師として、今ままで、グループ全体で1300名近くの方のダイエットのサポートをさせていただいてきたことからも明らかです。
運動しないと痩せないですよね?ってほんと〜に、よく言われますけど、そんなことないです。
まずは食事改善で、むくみ、便秘を解消して、脂肪をある程度落としてから体型を食事でキープできるようになってから、「よし!今なら運動を取り入れても続けられそうだ!」というタイミングがきた時に1日10分からなどハードルを低くして、継続を目的にはじめてみてください。
◆ダイエットは最初の2週間が勝負
今まで、たくさんの受講生を個別でサポートさせていただき感じてきたことは、ダイエットは食べて痩せると決め、スタートしてからの2週間が勝負ということ。
はじめてから2週間ほどの時期は、人は新しい習慣に抵抗する力が強く働き、不安な気持ちになる時期です。
元の食事や当たり前に続けてきた習慣が恋しくなることもありますが、あなただけではなくみんな同じ壁にぶつかります。
まずはその2週間を乗り越えることが重要です。ここを乗り越えれば成功しやすいと言われています。
私の発信が、みなさんのダイエットの変化やモチベーションにつながれば嬉しいです!
<文/松田リエ>
【松田リエ】
看護師・保健師・食事管理ダイエット講師BelleLus株式会社代表取締役。Belle Life Style協会代表理事。
1986年生まれ、三重県在住。看護師としてがん患者の周術期のケアを担当後、保健師の資格を取得し、糖尿病の人などへの保健指導(食事・運動)に従事した。自身も53キロ→41キロにやせ、2016年、食事管理ダイエット講師として起業。ダイエット受講生2000名以上、ダイエットサポーター養成講座受講生600名以上の規模まで成長している。2児のママ。新刊『食べるほどやせる! ずぼら缶詰ダイエット』が発売中。他の著書に『ずぼらやせ! 瞬食ダイエット つくりおき&スピード10分おかず152』『コストコ瞬食ダイエット-運動ゼロで、食べてやせる。』『1日1杯でデブ味覚をリセット! やせ調味料ダイエット』など。Youtube、公式ブログ