『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。
◆「キラキラするもの」に目がいく季節に
もうあとひと月でクリスマスという頃から、街の雰囲気は変わります。冬至に向かって夜が長くなり、暗い時間の外出もふえてくるころ、イルミネーションの電灯の輝き、私たちはその光に照らされながらにぎわう街を誰かと、あるいは一人で歩くことになります。
するとなぜか、今までそれほど気にならなかった「キラキラするもの」に目がいくようになります。太陽光よりも人工の光りに当たると光るものがあったほうが素敵じゃないか、などと思い始めます。
◆母のパールネックレスをリフォームして普段使いに
ファッションが好きで、同時にジュエリーにも興味があるという人は、ファッション学校、そしてアパレル企業で一緒だった人たちの中にはいませんでした。あまり興味がないので持っているものが一つか二つだけ、という人が多かったと記憶しています。
そういう私も、低賃金のブラック企業にだまされて入ってしまってからは収入も少なく、そんな余裕はありませんでした。ただ一つ持っていたのは、なかなか辞めさせてくれないブラック企業から脱出するため、結婚退職を偽装するのに用いた、自分で買ったティファニーのシルバーリングぐらいでした。
そんなわけで、ジュエリーを少しは身に着けるようになったのはごく最近のこと。母が他界した後、母が残したジュエリーのうちパールのネックレスとピアスのイヤリングをリフォームして使い始めてからです。
母が持っていたダイヤモンドのイヤリングをピアスにリフォームしたのは約2年前。
以前、パールのネックレスをリフォームしてもらったのと同じ宝石店に依頼して、イヤリングをピアス仕様にかえてもらいました。
イヤリングの18金の金具部分を売ってピアスの金具にかえたので、リフォーム費用はほとんどかからなかったと記憶しています。以前、ピアスを一つ紛失してしまったことがあるので、キャッチ部分は落ちにくいタイプのものにしてもらいました。
◆“ダイヤモンドはガールズの親友”は本当か検証してみた
ダイヤモンドと聞いて思い出すのはマリリン・モンローが『紳士は金髪がお好き』の中で歌った『Diamonds Are a Girl’s Best Friend』という楽曲です。
後にマドンナが同じピンクのドレスを着て『マテリアル・ガール』でオマージュを捧げ、最近ではマーゴット・ロビーがピンクのドレスをパンツにかえて『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』でマリリン・モンローの映画の場面を再現した、あの歌です。といっても、若い方の中には御存知ない方も多いでしょう。
歌詞の内容を簡単に要約すると、裏切る男よりダイヤモンドのほうがずっと信頼できる友達よ、ということになります。果たして本当にダイヤモンドはガールズの親友でしょうか。私はそれが本当かどうか、検証してみることにしました。
◆何とでも合わせられ自信が持てる、それがダイヤ
まず、どこかへお出かけするときにはダイヤモンドのピアスをすることにました。するといろいろなことがわかってきました。
ダイヤモンドは、それこそ何にでも合う宝石であるということ。クリスタルクリアな輝きと、控えめすぎず、かといって出しゃばりすぎもしない存在感と、カジュアルな普段着にも、お出かけ用の服にでも何にでも合わせられる安定感を持っているということ。
またダイヤモンドを身に着けていると、こちらも気おくれすることがなくなります。どんなところに一緒に行っても恥ずかしくないお友達です。中立で柔軟、何とでも合わせられる、身に着けていると自信が持てる、それがダイヤモンドなのでした。
◆お互いに輝かせ合う、私とダイヤモンドの関係
何よりもダイヤモンドの輝きは永遠です。身に付ければいつでも必ず輝きます。つまり、ダイヤモンドは裏切ることがないのです。
ダイヤモンドはガールズの最高の親友、それは本当でした。ダイヤモンドだったら、約束を破ったり、すぐばれる嘘をついたり、いきなり音信不通になってみたりなどという、格好悪い真似は決してしないでしょう。
ここで忘れてはならないのは親友、つまり友達だということ。ダイヤモンドは一人では輝くことができません。独りぼっちで、引き出しの隅やジュエリーボックスに入れられているだけでは決して輝かない。そういう意味では、ダイヤモンドもこちらを必要としています。お互いに輝かせ合う、それが私とダイヤモンドの関係です。
◆ダイヤモンドがくれたのは永遠の友情
ここ最近感じているのはダイヤモンドを身に着けることによる満足感です。ダイヤモンドのピアスをつけ始めてから、新しいピアスが欲しいという気持ちは一切なくなりました。これ以上の満足感を得られるものがあるとしたら、あとは純金ぐらいでしょうか。
もう何もいらない、たくさんはいらない、探さなくていい、というのがダイヤモンドのピアスをつけてからずっと続く私の気持ち。親友は一人いれば十分です。
ダイヤモンドは大事な親友です。なくさないように、忘れないように、お互いに輝かせて。ダイヤモンドが私にくれたのはいつまでもずっと続く永遠の友情なのです。
この記事をもってこの連載は終了となります。今まで長い間、お付き合いいただきどうもありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!
<文/小林直子>
【小林直子】
ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。著書『わたし史上最高のおしゃれになる!』など。
◆「キラキラするもの」に目がいく季節に
もうあとひと月でクリスマスという頃から、街の雰囲気は変わります。冬至に向かって夜が長くなり、暗い時間の外出もふえてくるころ、イルミネーションの電灯の輝き、私たちはその光に照らされながらにぎわう街を誰かと、あるいは一人で歩くことになります。
するとなぜか、今までそれほど気にならなかった「キラキラするもの」に目がいくようになります。太陽光よりも人工の光りに当たると光るものがあったほうが素敵じゃないか、などと思い始めます。
◆母のパールネックレスをリフォームして普段使いに
ファッションが好きで、同時にジュエリーにも興味があるという人は、ファッション学校、そしてアパレル企業で一緒だった人たちの中にはいませんでした。あまり興味がないので持っているものが一つか二つだけ、という人が多かったと記憶しています。
そういう私も、低賃金のブラック企業にだまされて入ってしまってからは収入も少なく、そんな余裕はありませんでした。ただ一つ持っていたのは、なかなか辞めさせてくれないブラック企業から脱出するため、結婚退職を偽装するのに用いた、自分で買ったティファニーのシルバーリングぐらいでした。
そんなわけで、ジュエリーを少しは身に着けるようになったのはごく最近のこと。母が他界した後、母が残したジュエリーのうちパールのネックレスとピアスのイヤリングをリフォームして使い始めてからです。
母が持っていたダイヤモンドのイヤリングをピアスにリフォームしたのは約2年前。
以前、パールのネックレスをリフォームしてもらったのと同じ宝石店に依頼して、イヤリングをピアス仕様にかえてもらいました。
イヤリングの18金の金具部分を売ってピアスの金具にかえたので、リフォーム費用はほとんどかからなかったと記憶しています。以前、ピアスを一つ紛失してしまったことがあるので、キャッチ部分は落ちにくいタイプのものにしてもらいました。
◆“ダイヤモンドはガールズの親友”は本当か検証してみた
ダイヤモンドと聞いて思い出すのはマリリン・モンローが『紳士は金髪がお好き』の中で歌った『Diamonds Are a Girl’s Best Friend』という楽曲です。
後にマドンナが同じピンクのドレスを着て『マテリアル・ガール』でオマージュを捧げ、最近ではマーゴット・ロビーがピンクのドレスをパンツにかえて『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』でマリリン・モンローの映画の場面を再現した、あの歌です。といっても、若い方の中には御存知ない方も多いでしょう。
歌詞の内容を簡単に要約すると、裏切る男よりダイヤモンドのほうがずっと信頼できる友達よ、ということになります。果たして本当にダイヤモンドはガールズの親友でしょうか。私はそれが本当かどうか、検証してみることにしました。
◆何とでも合わせられ自信が持てる、それがダイヤ
まず、どこかへお出かけするときにはダイヤモンドのピアスをすることにました。するといろいろなことがわかってきました。
ダイヤモンドは、それこそ何にでも合う宝石であるということ。クリスタルクリアな輝きと、控えめすぎず、かといって出しゃばりすぎもしない存在感と、カジュアルな普段着にも、お出かけ用の服にでも何にでも合わせられる安定感を持っているということ。
またダイヤモンドを身に着けていると、こちらも気おくれすることがなくなります。どんなところに一緒に行っても恥ずかしくないお友達です。中立で柔軟、何とでも合わせられる、身に着けていると自信が持てる、それがダイヤモンドなのでした。
◆お互いに輝かせ合う、私とダイヤモンドの関係
何よりもダイヤモンドの輝きは永遠です。身に付ければいつでも必ず輝きます。つまり、ダイヤモンドは裏切ることがないのです。
ダイヤモンドはガールズの最高の親友、それは本当でした。ダイヤモンドだったら、約束を破ったり、すぐばれる嘘をついたり、いきなり音信不通になってみたりなどという、格好悪い真似は決してしないでしょう。
ここで忘れてはならないのは親友、つまり友達だということ。ダイヤモンドは一人では輝くことができません。独りぼっちで、引き出しの隅やジュエリーボックスに入れられているだけでは決して輝かない。そういう意味では、ダイヤモンドもこちらを必要としています。お互いに輝かせ合う、それが私とダイヤモンドの関係です。
◆ダイヤモンドがくれたのは永遠の友情
ここ最近感じているのはダイヤモンドを身に着けることによる満足感です。ダイヤモンドのピアスをつけ始めてから、新しいピアスが欲しいという気持ちは一切なくなりました。これ以上の満足感を得られるものがあるとしたら、あとは純金ぐらいでしょうか。
もう何もいらない、たくさんはいらない、探さなくていい、というのがダイヤモンドのピアスをつけてからずっと続く私の気持ち。親友は一人いれば十分です。
ダイヤモンドは大事な親友です。なくさないように、忘れないように、お互いに輝かせて。ダイヤモンドが私にくれたのはいつまでもずっと続く永遠の友情なのです。
この記事をもってこの連載は終了となります。今まで長い間、お付き合いいただきどうもありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!
<文/小林直子>
【小林直子】
ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。著書『わたし史上最高のおしゃれになる!』など。