近頃はだいぶ肌寒くなってきましたが、天気の良い日は空気の入れ替えなどで窓を開けている人も少なくないでしょう。
今回は、そんな窓にまつわる大失敗をしたという女性から話を聞きました。
◆子どもが小学校に上がるタイミングでマイホームを購入
神奈川在住の太田早紀さん(仮名・35歳)は3人の子がいるパート主婦。長男の小学校入学に合わせて、新築の戸建てを35年ローンで購入します。
「いくつか物件を内覧しましたが、3人分の子ども部屋があるのと小学校から徒歩5分なのが気に入って、即決でしたね。夫の年収と勤務年数を考えると、少し背伸びした借入額だったので、銀行の審査が通るかハラハラでしたが」
ローンは少し背伸びして組んだものの、住環境の良い閑静な住宅街での暮らしは理想通り。しかし、引っ越して半年ほど経った頃、大失敗をしてしまったそうです。
◆窓を開けて過ごす日が増えた
春先に引っ越した早紀さん。1歳・3歳・6歳の子どもがいるため、夏の間は1日中エアコンをつけていました。
「建売りの新築なので、お隣同士との距離が近いんです。うちは子どもが小さいから賑やかで。周りのご迷惑にならないようにと、夏場は窓を閉めっきりにしていました。エアコンを消さずに、1日中つけっぱなしにしていたんです」
マンションから戸建てへ引っ越して初めての夏。戸建てで過ごす夏の電気代にはびっくりしたといいます。
「マンション暮らしの3倍でした。これまでの暮らしと同じ生活をしていても、広さがあって吹き抜けだとなかなか冷えないんですよね。秋風が吹き始めると、なるべく子どもたちが騒がないように気を遣いながら、窓を開ける日を増やしました」
◆お手伝いをしてくれる長男
早紀さんは、日頃の小さな手伝いを長男に任せているそう。
「気が付いたら家族の靴を揃えるとか、暗くなったらカーテンを閉めてから電気をつけるとか、食卓に料理を運ぶとか。小さなことから、長男にはお手伝いをさせています。家族の一員として取り組むお手伝いは、教育の一環みたいなものですね」
平日は夜遅くに帰ってくる夫に代わって、6歳の長男は積極的に母の手伝いをしてくれるそう。
「地味に助かっていますね。でも、きちんとできているかチェックをしないと、完璧にはこなせないなと……、今回思いました」
◆2階リビングで夫と…
「あの日も夫は、子どもたちが1階の寝室で寝ている時間に帰ってきました。仕事の打ち上げがあったようで、少し酔っ払っていて。2階のリビングに上がってくるとすぐに抱きついてきたんです」
早紀さん夫婦の“頻度”は、月イチ程度。普段は寝室のベッドのため、リビングは新鮮だったのだとか。
「あの日は、夫は酔っ払っていたので、息づかいが荒くて。そんな夫に興奮して、私も結構大きな声を出してしまいました」
窓際にあるソファで、大声をあげながら盛り上がったそうです。
◆爽やかな朝を迎えるはずが
子どもたちが眠っている間に、夫婦で肌を重ねて癒された早紀さん。翌日は晴天だったそうです。
「気持ち良いお天気でした。朝起きて家中の小窓を開放してから、リビングのカーテンを思いっきり開けたんです。そしたら……窓が全開でした。前日の夕方に長男がカーテンを閉めてから、ずっと窓が開いていたんですよ」
閑静な住宅街。隣の家とは数十センチほどしか離れていません。
「お隣さんどころか、夜の私のあの声は、この住宅街全域に響き渡っていたんだと……。頭が真っ白になりました。もう、恥ずかしくて、ゴミ捨てにも行きたくなくなって、その日は一日外に出られませんでした」
◆夫が優しくフォローしてくれた
そんな泣きそうな早紀さんを、夫がフォローします。
「俺が一人で、そういうDVDを大音量で観ていたってことにしよう。早紀は、今まで通り、笑顔でいて大丈夫だから」
優しい夫の言葉に、翌日からはゴミを出しやご近所付き合いも、普段通りに振る舞えるようになったそうです。
「でも、正直、まだあの失態が頭から離れません。思い出すたびに恥ずかしくて」
静かな住宅街では特に、窓の閉め忘れには気を付けたいですね。
<取材・文/maki イラスト/朝倉千夏>
今回は、そんな窓にまつわる大失敗をしたという女性から話を聞きました。
◆子どもが小学校に上がるタイミングでマイホームを購入
神奈川在住の太田早紀さん(仮名・35歳)は3人の子がいるパート主婦。長男の小学校入学に合わせて、新築の戸建てを35年ローンで購入します。
「いくつか物件を内覧しましたが、3人分の子ども部屋があるのと小学校から徒歩5分なのが気に入って、即決でしたね。夫の年収と勤務年数を考えると、少し背伸びした借入額だったので、銀行の審査が通るかハラハラでしたが」
ローンは少し背伸びして組んだものの、住環境の良い閑静な住宅街での暮らしは理想通り。しかし、引っ越して半年ほど経った頃、大失敗をしてしまったそうです。
◆窓を開けて過ごす日が増えた
春先に引っ越した早紀さん。1歳・3歳・6歳の子どもがいるため、夏の間は1日中エアコンをつけていました。
「建売りの新築なので、お隣同士との距離が近いんです。うちは子どもが小さいから賑やかで。周りのご迷惑にならないようにと、夏場は窓を閉めっきりにしていました。エアコンを消さずに、1日中つけっぱなしにしていたんです」
マンションから戸建てへ引っ越して初めての夏。戸建てで過ごす夏の電気代にはびっくりしたといいます。
「マンション暮らしの3倍でした。これまでの暮らしと同じ生活をしていても、広さがあって吹き抜けだとなかなか冷えないんですよね。秋風が吹き始めると、なるべく子どもたちが騒がないように気を遣いながら、窓を開ける日を増やしました」
◆お手伝いをしてくれる長男
早紀さんは、日頃の小さな手伝いを長男に任せているそう。
「気が付いたら家族の靴を揃えるとか、暗くなったらカーテンを閉めてから電気をつけるとか、食卓に料理を運ぶとか。小さなことから、長男にはお手伝いをさせています。家族の一員として取り組むお手伝いは、教育の一環みたいなものですね」
平日は夜遅くに帰ってくる夫に代わって、6歳の長男は積極的に母の手伝いをしてくれるそう。
「地味に助かっていますね。でも、きちんとできているかチェックをしないと、完璧にはこなせないなと……、今回思いました」
◆2階リビングで夫と…
「あの日も夫は、子どもたちが1階の寝室で寝ている時間に帰ってきました。仕事の打ち上げがあったようで、少し酔っ払っていて。2階のリビングに上がってくるとすぐに抱きついてきたんです」
早紀さん夫婦の“頻度”は、月イチ程度。普段は寝室のベッドのため、リビングは新鮮だったのだとか。
「あの日は、夫は酔っ払っていたので、息づかいが荒くて。そんな夫に興奮して、私も結構大きな声を出してしまいました」
窓際にあるソファで、大声をあげながら盛り上がったそうです。
◆爽やかな朝を迎えるはずが
子どもたちが眠っている間に、夫婦で肌を重ねて癒された早紀さん。翌日は晴天だったそうです。
「気持ち良いお天気でした。朝起きて家中の小窓を開放してから、リビングのカーテンを思いっきり開けたんです。そしたら……窓が全開でした。前日の夕方に長男がカーテンを閉めてから、ずっと窓が開いていたんですよ」
閑静な住宅街。隣の家とは数十センチほどしか離れていません。
「お隣さんどころか、夜の私のあの声は、この住宅街全域に響き渡っていたんだと……。頭が真っ白になりました。もう、恥ずかしくて、ゴミ捨てにも行きたくなくなって、その日は一日外に出られませんでした」
◆夫が優しくフォローしてくれた
そんな泣きそうな早紀さんを、夫がフォローします。
「俺が一人で、そういうDVDを大音量で観ていたってことにしよう。早紀は、今まで通り、笑顔でいて大丈夫だから」
優しい夫の言葉に、翌日からはゴミを出しやご近所付き合いも、普段通りに振る舞えるようになったそうです。
「でも、正直、まだあの失態が頭から離れません。思い出すたびに恥ずかしくて」
静かな住宅街では特に、窓の閉め忘れには気を付けたいですね。
<取材・文/maki イラスト/朝倉千夏>