流れに任せて楽しく生きるというスタンスの人も増えているようですが、ときには慎重に行動しないと、激しく後悔することがあるかもしれません。今回は、まさにそのような体験をした佐藤穂乃果さん(仮名・20代後半)の話を紹介します。
◆ドラマのようにロマンチックなバーでの出会い
もともとは、複数の男性と同時にお付き合いをしていた穂乃果さん。未婚・既婚を問わず、カラダや性格の相性などが合えば楽しく時間をともにしていました。けれどある日、誠実でやさしい男性・正樹さん(仮名・30代前半)と行きつけのバーで知り合います。
「キッカケは新人バーテンダーが、正樹のカクテルを間違えて私に提供したことです。私が『あ、これ、私のじゃないです』と言うと、『ああっ……間違えてしまってすみません。あのぅ……』と新人バーテンダーは焦り、テンパってしまいました」
オーナーが「大変失礼いたしました」と謝罪してくれたとき、同じカウンターの2つ離れた席に座っていた正樹さんが気を利かせて「あ、すみません。そちら、ご馳走させていただけますか?」と言ってくれたことが、出会いのキッカケになったそうです。
「正樹がバーのオーナーと昔からの知り合いだったということもあり、一気に距離が縮まりました。お互いに1人でバーに来ていたというのも仲良くなった原因のひとつだと思います。気も合う正樹は、大切な存在になっていきました」
◆やさしい彼をクリスマスに裏切って、元カレと……
正樹さんはとてもやさしい人で、どんなにデートに遅れても約束を破っても怒らずに待ち続けてくれるような人だったとか。そして、常に穏やか。穂乃果さんもついには、同時にお付き合いしていた男性たちに別れを告げ、正樹さんとしっかり向き合うと決めたのです。
「クリスマスディナーには『絶対に遅刻しない』と誓い、心を込めて選んだプレゼントも用意しました。オシャレをして正樹と待ち合わせたレストランへ行く予定だったのですが、メイクが終わった頃に、玄関のチャイムを押す音が聞こえたのです」
玄関ドアに付いているドアアイ(のぞき穴)を確認すると、既婚者で40代後半のダンディな元カレの姿が。「何の用事だろう?」とドアを開けると、元カレが「出かける予定だった?」と言いながらなだれ込んできたのです。
「そして、『残念。これ、穂乃果に似合うと思って持ってきたのに』と、ミニスカートのサンタ衣装を紙袋から取り出すと、濃厚なキスで攻めてきました。そのキスで、昨年のクリスマスに楽しんだ濃厚プレイの記憶が生々しく蘇ってきたのです」
◆その日、彼はプロポーズしてくれる予定だった
つい、元カレに求められるがままサンタのコスプレをし、濃厚なプレイを楽しんでしまった穂乃果さん。しかも、ドSな元カレから正樹さんに電話をかけるよう指示され、我慢していた声を少し漏らしてしまうという失態までしてしまったのです。
「正樹との約束の時間を2時間近く過ぎてから連絡しましたが、電話はつながりませんでした。そこで、バーのオーナーにプレイのことは隠して事情を説明したところ、正樹はその日、私にプロポーズする予定だったと教えてくれました」
しかも正樹さんがクリスマスディナーにチョイスしたレストランは、正樹さんの経営するグループ会社が展開する店のひとつだったのです。オーナーの話によると、正樹さんは“自分が経営者であることを隠していても好きになってくれる人を探していた”のだといいます。
◆失ってしまったものの大きさに後悔し続ける
「経営者とは知らず、やさしくて誠実な彼を好きになった私は、正樹から選ばれていたのです。それなのに過去の刺激が忘れられず元カレとのプレイに没頭してしまった私は、正樹の大きな愛だけでなく、大きな財産も逃がしてしまいました。自業自得ですが……」
数年が経ついまも後悔し続けているという穂乃果さん。その場の楽しさや心地よさに流されそうになることもあるかもしれませんが、内容によっては自分とかかわる人たちの気持ちや今後のことについて考え、慎重に行動する必要があるでしょう。
<文/夏川夏実>
【夏川夏実】
ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。X:@natukawanatumi5
◆ドラマのようにロマンチックなバーでの出会い
もともとは、複数の男性と同時にお付き合いをしていた穂乃果さん。未婚・既婚を問わず、カラダや性格の相性などが合えば楽しく時間をともにしていました。けれどある日、誠実でやさしい男性・正樹さん(仮名・30代前半)と行きつけのバーで知り合います。
「キッカケは新人バーテンダーが、正樹のカクテルを間違えて私に提供したことです。私が『あ、これ、私のじゃないです』と言うと、『ああっ……間違えてしまってすみません。あのぅ……』と新人バーテンダーは焦り、テンパってしまいました」
オーナーが「大変失礼いたしました」と謝罪してくれたとき、同じカウンターの2つ離れた席に座っていた正樹さんが気を利かせて「あ、すみません。そちら、ご馳走させていただけますか?」と言ってくれたことが、出会いのキッカケになったそうです。
「正樹がバーのオーナーと昔からの知り合いだったということもあり、一気に距離が縮まりました。お互いに1人でバーに来ていたというのも仲良くなった原因のひとつだと思います。気も合う正樹は、大切な存在になっていきました」
◆やさしい彼をクリスマスに裏切って、元カレと……
正樹さんはとてもやさしい人で、どんなにデートに遅れても約束を破っても怒らずに待ち続けてくれるような人だったとか。そして、常に穏やか。穂乃果さんもついには、同時にお付き合いしていた男性たちに別れを告げ、正樹さんとしっかり向き合うと決めたのです。
「クリスマスディナーには『絶対に遅刻しない』と誓い、心を込めて選んだプレゼントも用意しました。オシャレをして正樹と待ち合わせたレストランへ行く予定だったのですが、メイクが終わった頃に、玄関のチャイムを押す音が聞こえたのです」
玄関ドアに付いているドアアイ(のぞき穴)を確認すると、既婚者で40代後半のダンディな元カレの姿が。「何の用事だろう?」とドアを開けると、元カレが「出かける予定だった?」と言いながらなだれ込んできたのです。
「そして、『残念。これ、穂乃果に似合うと思って持ってきたのに』と、ミニスカートのサンタ衣装を紙袋から取り出すと、濃厚なキスで攻めてきました。そのキスで、昨年のクリスマスに楽しんだ濃厚プレイの記憶が生々しく蘇ってきたのです」
◆その日、彼はプロポーズしてくれる予定だった
つい、元カレに求められるがままサンタのコスプレをし、濃厚なプレイを楽しんでしまった穂乃果さん。しかも、ドSな元カレから正樹さんに電話をかけるよう指示され、我慢していた声を少し漏らしてしまうという失態までしてしまったのです。
「正樹との約束の時間を2時間近く過ぎてから連絡しましたが、電話はつながりませんでした。そこで、バーのオーナーにプレイのことは隠して事情を説明したところ、正樹はその日、私にプロポーズする予定だったと教えてくれました」
しかも正樹さんがクリスマスディナーにチョイスしたレストランは、正樹さんの経営するグループ会社が展開する店のひとつだったのです。オーナーの話によると、正樹さんは“自分が経営者であることを隠していても好きになってくれる人を探していた”のだといいます。
◆失ってしまったものの大きさに後悔し続ける
「経営者とは知らず、やさしくて誠実な彼を好きになった私は、正樹から選ばれていたのです。それなのに過去の刺激が忘れられず元カレとのプレイに没頭してしまった私は、正樹の大きな愛だけでなく、大きな財産も逃がしてしまいました。自業自得ですが……」
数年が経ついまも後悔し続けているという穂乃果さん。その場の楽しさや心地よさに流されそうになることもあるかもしれませんが、内容によっては自分とかかわる人たちの気持ちや今後のことについて考え、慎重に行動する必要があるでしょう。
<文/夏川夏実>
【夏川夏実】
ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。X:@natukawanatumi5