義実家への帰省って、なんだかんだ緊張しますよね。結婚当初は誰しもが「せっかく家族になれたのだから、義家族と仲良くしたい」と思うのではないでしょうか。
しかし、いざ密に関わってみると義母と合わないと感じてしまうこともあるでしょう。一度浴びせられた言葉が忘れられず、次第に拒否反応が出てしまうことも。
東京都在住の会社員・美和さん(仮名・32歳)は、現在は結婚1年半。結婚してわずか半年だった去年の年末年始の義実家への帰省で、想像もしなかった出来事があったんだそう。
◆“義家族と良い関係を築きたい”新婚当初の想い
「私が夫と結婚したのは昨年の6月。私たちは東京在住ですが、夫の実家は宮城県なので義両親にお会いしたのは結婚前のあいさつの時のみでした。結婚して約半年後の年始には、宮城の義実家で義姉家族と共に集まることになったんです。私は結婚する前から“大好きな夫の家族とは良い関係を築きたい”と思っており、たくさん手土産を持って帰省しました」
そう語ってくれた美和さんの性格は誰とでもすぐに仲良くなれる気さくなタイプ。過去にお付き合いしてきた彼の両親とは良い関係を築いてきたんだそうです。
「夫には姉が一人いて、義姉家族には息子が2人。夫によると義母は昔から夫に対してはとても甘く、過保護に育てられてきた自負があるようでした。結婚のあいさつで初めて義実家に行った時は、義両親がとても気さくに話してくれて良い印象を持ったことを覚えています。しかし去年の帰省の時に、その義両親の印象がガラリと変わる出来事があり、そこからはモヤモヤが止まりません」
◆初めての義実家帰省で、義家族の印象は最悪に
「私たちが元旦の朝義実家に着くと、すでに義姉家族と共に宴会が始まっていました。席に着くように言われ、最初は何気ない話をして楽しい時間を過ごしていたのですが、酔っぱらった義母が私に、『美和ちゃん、ちょっとそこに立ってみて!』と言うのです。
訳がわからないままその場に立つと、横に義姉を並ばせ『体型が真逆じゃない~? 美和ちゃんはもっと痩せた方が良いかもね。あや(義姉)なんて子ども2人産んでもすぐに体型が戻ったのよ』と言ってきました。私は自分でもややぽっちゃりしている自覚があったので、『そうですね、最近ちょっと食べすぎてるので、結婚式までには頑張ろうと思ってます』と返すしかありませんでした……」
義家族と会うのは2回目。慣れない環境の中でみんなの前で急に体型のことを言われて驚いたという美和さん。自身の体型がコンプレックスでもあったので怒りよりも恥ずかしさが込み上げてきたと言います。
「ここで終わるかと思っていたのですが、その後も義姉の体型と比べて面白おかしく私をいじっているのを見て周りも笑っており、公開処刑にあったような感覚になりました。義母には『あやは過去にモデルをやっていたことがあってね、美和ちゃんはあやにダイエットの仕方を教わったらいいのよ』と言われて、モヤモヤが止まりませんでした。
終いには、『顔もまん丸で大福みたいじゃない、横に並ぶ達也(夫)が可哀想だと思わない?』と……。夫は気まずそうな顔をしているだけで何も言ってくれず、義父も横で笑っていました」
せめて夫である達也さんには義母に一言言ってほしかったと美和さんはこぼします。そして義家族への不信感がどんどん大きくなってしまいました。
◆帰宅後、夫の反応は……?
「東京に戻ってきてから夫に、『お義母さんの発言でとても嫌な思いをした。まだ打ち解けていない中でみんなの前で恥ずかしい思いをした』と伝えると、夫は『ごめんね』と一言。夫は常に義母の機嫌をうかがっているような態度で、義母の前では義母に合わせる癖があるということもこの日になんとなく分かりました。
その場で言い返せばよかった、という思いもありつつ、当時はあの正月の出来事を思い出すだけで悔しい思いがこみ上げてきました。義実家帰省が嫌だという話はよく聞くけれど、こんな思いをするとは思っていなかったので、ショックが大きかったです」
デリカシーがない義家族なんだなという思いと、夫のどっちつかずの態度にイライラしつつも、このまま嫌いになって関係性を悪くするのは自分のためにも良くないと思ったという美和さん。
その後、義母との関係はどうなったのでしょうか?
◆“義母を見返したい”その一心で火が付いた
「実はあの正月の帰省以来、約一年義実家には帰省していません。夫も私も仕事が忙しかったというのもありますが、私は義母に体型いじりをされたあの日から“絶対に痩せて見返したい”と思うようになり、また体型いじりされるなら帰省しないと夫にも話しました。当時ぽっちゃりだったことも自覚していたので、義母に体型を指摘されて私のダイエット熱に火が付いたんです。
当時はデリカシーのない義家族にイライラしたこともありましたが、あれから1年経ち、今では当時の体重から10キロほど痩せることができ、久しぶりに会った友人にも『美和、すごい痩せたじゃん!』と言ってもらえるようになりました。
今年の年末に義実家に帰省する予定なので、義母の反応はまだ分からないにしろ、自信がついたと思っています。“当時のお義母さんのデリカシーない発言のおかげでダイエット成功しました!”と言ってやりたいです!」
義母の体型いじりや、周囲に笑われた悔しさをバネに1年かけてダイエットに成功したという美和さん。その思考の転換や行動力には驚かされました。今年の年末の義母の反応が楽しみですね。
<文/鈴木風香>
【鈴木風香】
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:@yuyz.mama
しかし、いざ密に関わってみると義母と合わないと感じてしまうこともあるでしょう。一度浴びせられた言葉が忘れられず、次第に拒否反応が出てしまうことも。
東京都在住の会社員・美和さん(仮名・32歳)は、現在は結婚1年半。結婚してわずか半年だった去年の年末年始の義実家への帰省で、想像もしなかった出来事があったんだそう。
◆“義家族と良い関係を築きたい”新婚当初の想い
「私が夫と結婚したのは昨年の6月。私たちは東京在住ですが、夫の実家は宮城県なので義両親にお会いしたのは結婚前のあいさつの時のみでした。結婚して約半年後の年始には、宮城の義実家で義姉家族と共に集まることになったんです。私は結婚する前から“大好きな夫の家族とは良い関係を築きたい”と思っており、たくさん手土産を持って帰省しました」
そう語ってくれた美和さんの性格は誰とでもすぐに仲良くなれる気さくなタイプ。過去にお付き合いしてきた彼の両親とは良い関係を築いてきたんだそうです。
「夫には姉が一人いて、義姉家族には息子が2人。夫によると義母は昔から夫に対してはとても甘く、過保護に育てられてきた自負があるようでした。結婚のあいさつで初めて義実家に行った時は、義両親がとても気さくに話してくれて良い印象を持ったことを覚えています。しかし去年の帰省の時に、その義両親の印象がガラリと変わる出来事があり、そこからはモヤモヤが止まりません」
◆初めての義実家帰省で、義家族の印象は最悪に
「私たちが元旦の朝義実家に着くと、すでに義姉家族と共に宴会が始まっていました。席に着くように言われ、最初は何気ない話をして楽しい時間を過ごしていたのですが、酔っぱらった義母が私に、『美和ちゃん、ちょっとそこに立ってみて!』と言うのです。
訳がわからないままその場に立つと、横に義姉を並ばせ『体型が真逆じゃない~? 美和ちゃんはもっと痩せた方が良いかもね。あや(義姉)なんて子ども2人産んでもすぐに体型が戻ったのよ』と言ってきました。私は自分でもややぽっちゃりしている自覚があったので、『そうですね、最近ちょっと食べすぎてるので、結婚式までには頑張ろうと思ってます』と返すしかありませんでした……」
義家族と会うのは2回目。慣れない環境の中でみんなの前で急に体型のことを言われて驚いたという美和さん。自身の体型がコンプレックスでもあったので怒りよりも恥ずかしさが込み上げてきたと言います。
「ここで終わるかと思っていたのですが、その後も義姉の体型と比べて面白おかしく私をいじっているのを見て周りも笑っており、公開処刑にあったような感覚になりました。義母には『あやは過去にモデルをやっていたことがあってね、美和ちゃんはあやにダイエットの仕方を教わったらいいのよ』と言われて、モヤモヤが止まりませんでした。
終いには、『顔もまん丸で大福みたいじゃない、横に並ぶ達也(夫)が可哀想だと思わない?』と……。夫は気まずそうな顔をしているだけで何も言ってくれず、義父も横で笑っていました」
せめて夫である達也さんには義母に一言言ってほしかったと美和さんはこぼします。そして義家族への不信感がどんどん大きくなってしまいました。
◆帰宅後、夫の反応は……?
「東京に戻ってきてから夫に、『お義母さんの発言でとても嫌な思いをした。まだ打ち解けていない中でみんなの前で恥ずかしい思いをした』と伝えると、夫は『ごめんね』と一言。夫は常に義母の機嫌をうかがっているような態度で、義母の前では義母に合わせる癖があるということもこの日になんとなく分かりました。
その場で言い返せばよかった、という思いもありつつ、当時はあの正月の出来事を思い出すだけで悔しい思いがこみ上げてきました。義実家帰省が嫌だという話はよく聞くけれど、こんな思いをするとは思っていなかったので、ショックが大きかったです」
デリカシーがない義家族なんだなという思いと、夫のどっちつかずの態度にイライラしつつも、このまま嫌いになって関係性を悪くするのは自分のためにも良くないと思ったという美和さん。
その後、義母との関係はどうなったのでしょうか?
◆“義母を見返したい”その一心で火が付いた
「実はあの正月の帰省以来、約一年義実家には帰省していません。夫も私も仕事が忙しかったというのもありますが、私は義母に体型いじりをされたあの日から“絶対に痩せて見返したい”と思うようになり、また体型いじりされるなら帰省しないと夫にも話しました。当時ぽっちゃりだったことも自覚していたので、義母に体型を指摘されて私のダイエット熱に火が付いたんです。
当時はデリカシーのない義家族にイライラしたこともありましたが、あれから1年経ち、今では当時の体重から10キロほど痩せることができ、久しぶりに会った友人にも『美和、すごい痩せたじゃん!』と言ってもらえるようになりました。
今年の年末に義実家に帰省する予定なので、義母の反応はまだ分からないにしろ、自信がついたと思っています。“当時のお義母さんのデリカシーない発言のおかげでダイエット成功しました!”と言ってやりたいです!」
義母の体型いじりや、周囲に笑われた悔しさをバネに1年かけてダイエットに成功したという美和さん。その思考の転換や行動力には驚かされました。今年の年末の義母の反応が楽しみですね。
<文/鈴木風香>
【鈴木風香】
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:@yuyz.mama