「年末年始は、美味しいものを自由に食べたいし、お酒も楽しみたい! でも太りたくないし、腸内環境も荒らしたくない……」そんな欲張りな気持ちはないですか? 自慢ではないですが、筆者は毎年そう思っています。こんな風に願う皆さんはもしかしたら、美味しいものを食べすぎたりお酒を飲みすぎたりして、胃腸の調子が悪くなった経験があるかもしれませんね。
そこで今回は、食べすぎた後の腸内環境を回復させ、さらに体脂肪までリセットできる! 科学的根拠に基づいたデトックス法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね!
◆食べ過ぎが腸内環境に与える「3つの悪影響」
そもそも暴飲暴食をすると、腸内環境にどんな影響があるのかを解説します。中国農業大学などの研究によると、過剰な食事摂取、特に脂質やタンパク質の過剰摂取は、腸内環境に深刻な影響を与えることが判明しています。(※1)
具体的には、以下3つの問題が起こり得るのです。
①腸内の有害物質の増加:タンパク質が過剰に分解されることで、アンモニアなどの有害物質が増加
②腸内細菌バランスの崩壊:悪い働きをする細菌が多くなりやすい状態に
③消化吸収力の低下:腸の粘膜が傷つき、栄養素の吸収が低下
そして、年末年始によく食べるものといえば……ピザ、唐揚げなどの揚げ物、すき焼き、スイーツなどなど、脂質やタンパク質が多い食べ物も多いですよね。今回は、アルコールについては深く触れませんが、正直腸が喜ぶものではありません……!
◆最強デトックス法①:お酢を使った朝活デトックス
ここからは、実際のデトックス法をみていきましょう。1つ目は「お酢の朝活デトックス」です! 日本人を対象に実施された12週間の研究で、1日大さじ1杯(15ml)の食酢摂取による驚くべき効果が確認されています。(※2)
具体的には、以下の効果です。
内臓脂肪:平均4.9%減少
体重:平均1.6%減少
腹囲:平均1.5%減少
血中中性脂肪:平均18.2%減少
お酢を取り入れるだけでこれらの効果があるなら、使わない手はないですよね。そしてお酢には上記に加え、消化を促進したり、抗菌作用によって腸にも良い働きがあります。
実際に取り入れる時は、朝がおすすめです。理由は2つ。「口の中をキレイにできるから」、そして「忘れにくいから」です。寝起きの口の中は、雑菌が1日の中で一番多く繁殖しています。お酢の抗菌作用により、お口の中も清潔にできるのです。
おすすめの摂取法は以下の通り。
①水、炭酸水、豆乳のいずれか200mlをコップに入れる
②お酢大さじ1を混ぜる
③お好みではちみつ小さじ1を加えて飲む(入れすぎに注意)
◆最強デトックス法②:腸活プチファスティング
ファスティングと聞くと、数日間の断食を思い浮かべるかもしれません。もちろんその方法もありますが、今回ご紹介したいのはもっと短時間のファスティングです。具体的には「断続的断食」と呼ばれる方法です。
2023年、トルコのアール・イブラヒム・チェチェン大学の研究チームは、断続的断食が腸内環境を改善することを発見しました。具体的には、以下の効果が期待できるようです。(※3)
・腸内細菌のバランスが向上
・良い働きをする細菌の増加
・腸の粘膜の修復を促進
◆16時間断食を週に1回程度取り入れるのがおすすめ
断続的断食の具体的な方法は2つあります。1つは「食事と食事の間を16時間あけること」です。16時間断食とも呼ばれているので、すでにご存知かもしれません。たとえば、夕食を19時に食べたら、次の日の最初の食事は11時以降に食べるということですね!
実は、筆者も定期的に取り入れています。最初はツライと感じましたが、慣れたらその方が気持ちが良かったりしますよ! そして断続的断食の2つ目の方法は「週5日は通常の食事をして、週2日は低カロリーな食事にする」です。
ファストダイエットとも呼ばれています。こちらの方法は、少し複雑なのでまた別の機会に詳しくお伝えしますね。基本的には、1つ目の16時間断食を週に1回程度取り入れることをおすすめします!
◆最強デトックス法③:腸活グリーンデトックス法
そもそもデトックスとは「体内の解毒」のこと。そして解毒の要となるのが「グルタチオン」と呼ばれる物質です。例えるなら、ショートケーキのいちごみたいなものです。いちご無しのショートケーキなんて、もはや成り立ちませんよね(筆者の1つの意見です。笑)。
つまり、グルタチオン無しでデトックスはうまくいかないのです! 簡単にデトックス(解毒)の流れを説明すると、以下4つの手順になります。
1. 毒素の認識:有害物質を特定(お酒のアルコールなど)
2. 無害化:有害物質を変換
3. 排出準備:肝臓から胆汁へ
4. 体外排出:腸を通して体外へ
これらの過程で、グルタチオンが活躍するのです。もちろん、他にビタミンやミネラルなども大切ですよ!そしてグルタチオンは、体内で作ることができますが、食材から摂取することでデトックスを助けることもできます。
◆ブロッコリーやほうれん草、アボカドを積極的に
では、グルタチオンが豊富な食材は何か? その答えが「腸活グリーンデトックス法」です! グルタチオンは色々な食材に含まれますが、特に緑色の食材に多いことを覚えておきましょう! 具体的には、以下の食材です。
・ブロッコリースプラウト
・ブロッコリー
・ほうれん草
・アスパラガス
・アボカド
◆食べすぎによる腸のダメージを減らし、体脂肪まで減らそう!
今回は「年末年始の食べ過ぎによる腸のダメージを減らし、体脂肪まで減らそう!」をテーマに、デトックス法をご紹介しました。全てを取り入れる必要はないので、まずは1つだけでも意識してみてくださいね。
また、もっとも大切なのは、普段の生活習慣や食習慣です。正直「これさえやっておけばOK!」みたいな方法はないと思うので、日頃の生活を改めて大切にしていきましょう!
出典(※1)Ning Ma「Contributions of the Interaction Between Dietary Protein and Gut Microbiota to Intestinal Health」(2017)
(※2)小泉 幸道「食酢の多彩な効用」(2021)
(※3)Halime SELEN「Aralıklı orucun bağırsak mikrobiyotası üzerine etkisi」(2023)
<文/腸活の研究家ざっきー>
【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii
そこで今回は、食べすぎた後の腸内環境を回復させ、さらに体脂肪までリセットできる! 科学的根拠に基づいたデトックス法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね!
◆食べ過ぎが腸内環境に与える「3つの悪影響」
そもそも暴飲暴食をすると、腸内環境にどんな影響があるのかを解説します。中国農業大学などの研究によると、過剰な食事摂取、特に脂質やタンパク質の過剰摂取は、腸内環境に深刻な影響を与えることが判明しています。(※1)
具体的には、以下3つの問題が起こり得るのです。
①腸内の有害物質の増加:タンパク質が過剰に分解されることで、アンモニアなどの有害物質が増加
②腸内細菌バランスの崩壊:悪い働きをする細菌が多くなりやすい状態に
③消化吸収力の低下:腸の粘膜が傷つき、栄養素の吸収が低下
そして、年末年始によく食べるものといえば……ピザ、唐揚げなどの揚げ物、すき焼き、スイーツなどなど、脂質やタンパク質が多い食べ物も多いですよね。今回は、アルコールについては深く触れませんが、正直腸が喜ぶものではありません……!
◆最強デトックス法①:お酢を使った朝活デトックス
ここからは、実際のデトックス法をみていきましょう。1つ目は「お酢の朝活デトックス」です! 日本人を対象に実施された12週間の研究で、1日大さじ1杯(15ml)の食酢摂取による驚くべき効果が確認されています。(※2)
具体的には、以下の効果です。
内臓脂肪:平均4.9%減少
体重:平均1.6%減少
腹囲:平均1.5%減少
血中中性脂肪:平均18.2%減少
お酢を取り入れるだけでこれらの効果があるなら、使わない手はないですよね。そしてお酢には上記に加え、消化を促進したり、抗菌作用によって腸にも良い働きがあります。
実際に取り入れる時は、朝がおすすめです。理由は2つ。「口の中をキレイにできるから」、そして「忘れにくいから」です。寝起きの口の中は、雑菌が1日の中で一番多く繁殖しています。お酢の抗菌作用により、お口の中も清潔にできるのです。
おすすめの摂取法は以下の通り。
①水、炭酸水、豆乳のいずれか200mlをコップに入れる
②お酢大さじ1を混ぜる
③お好みではちみつ小さじ1を加えて飲む(入れすぎに注意)
◆最強デトックス法②:腸活プチファスティング
ファスティングと聞くと、数日間の断食を思い浮かべるかもしれません。もちろんその方法もありますが、今回ご紹介したいのはもっと短時間のファスティングです。具体的には「断続的断食」と呼ばれる方法です。
2023年、トルコのアール・イブラヒム・チェチェン大学の研究チームは、断続的断食が腸内環境を改善することを発見しました。具体的には、以下の効果が期待できるようです。(※3)
・腸内細菌のバランスが向上
・良い働きをする細菌の増加
・腸の粘膜の修復を促進
◆16時間断食を週に1回程度取り入れるのがおすすめ
断続的断食の具体的な方法は2つあります。1つは「食事と食事の間を16時間あけること」です。16時間断食とも呼ばれているので、すでにご存知かもしれません。たとえば、夕食を19時に食べたら、次の日の最初の食事は11時以降に食べるということですね!
実は、筆者も定期的に取り入れています。最初はツライと感じましたが、慣れたらその方が気持ちが良かったりしますよ! そして断続的断食の2つ目の方法は「週5日は通常の食事をして、週2日は低カロリーな食事にする」です。
ファストダイエットとも呼ばれています。こちらの方法は、少し複雑なのでまた別の機会に詳しくお伝えしますね。基本的には、1つ目の16時間断食を週に1回程度取り入れることをおすすめします!
◆最強デトックス法③:腸活グリーンデトックス法
そもそもデトックスとは「体内の解毒」のこと。そして解毒の要となるのが「グルタチオン」と呼ばれる物質です。例えるなら、ショートケーキのいちごみたいなものです。いちご無しのショートケーキなんて、もはや成り立ちませんよね(筆者の1つの意見です。笑)。
つまり、グルタチオン無しでデトックスはうまくいかないのです! 簡単にデトックス(解毒)の流れを説明すると、以下4つの手順になります。
1. 毒素の認識:有害物質を特定(お酒のアルコールなど)
2. 無害化:有害物質を変換
3. 排出準備:肝臓から胆汁へ
4. 体外排出:腸を通して体外へ
これらの過程で、グルタチオンが活躍するのです。もちろん、他にビタミンやミネラルなども大切ですよ!そしてグルタチオンは、体内で作ることができますが、食材から摂取することでデトックスを助けることもできます。
◆ブロッコリーやほうれん草、アボカドを積極的に
では、グルタチオンが豊富な食材は何か? その答えが「腸活グリーンデトックス法」です! グルタチオンは色々な食材に含まれますが、特に緑色の食材に多いことを覚えておきましょう! 具体的には、以下の食材です。
・ブロッコリースプラウト
・ブロッコリー
・ほうれん草
・アスパラガス
・アボカド
◆食べすぎによる腸のダメージを減らし、体脂肪まで減らそう!
今回は「年末年始の食べ過ぎによる腸のダメージを減らし、体脂肪まで減らそう!」をテーマに、デトックス法をご紹介しました。全てを取り入れる必要はないので、まずは1つだけでも意識してみてくださいね。
また、もっとも大切なのは、普段の生活習慣や食習慣です。正直「これさえやっておけばOK!」みたいな方法はないと思うので、日頃の生活を改めて大切にしていきましょう!
出典(※1)Ning Ma「Contributions of the Interaction Between Dietary Protein and Gut Microbiota to Intestinal Health」(2017)
(※2)小泉 幸道「食酢の多彩な効用」(2021)
(※3)Halime SELEN「Aralıklı orucun bağırsak mikrobiyotası üzerine etkisi」(2023)
<文/腸活の研究家ざっきー>
【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii