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両親へ温泉旅行をプレゼントするはずが…「“5万円”を失った」33歳女性の絶望

女子SPA! 2025年1月9日 8時47分

 一年の始まり、新たな決意をしたり、抱負を掲げたりした人も多いのではないでしょうか。今回話を聞かせてくれた河本奈緒さん(仮名・33歳)の8つ年下の弟・悠斗さん(仮名・25歳)も、熱く決意を語っていたひとりでした。

 悠斗さんには子どもの頃からズルイところがあり、いつも悩まされてきた奈緒さん。「面白そうだから、貸して」と言われて貸したマンガやゲームが、いつの間にかリユースショップや弟の友だちに売られていたこともありました。

◆「来年からはちゃんとする!」だらしなかった弟の宣言

「そんな弟から、年明け前に電話がかかってきたのです。最初は、『何してた?』などという内容だったので、またお金でもせびられるのかとドキドキしていました。

 ところが、話しているうちに『いままで、ごめん。俺、自分勝手だった』と言いはじめたのです」

 それは、悠斗さんを見てきた25年間で初めてのことでした。しかも、人々が新たな抱負を掲げがちな年末年始だったこともあり、つい耳を傾けてしまった奈緒さん。

 悠斗さんは、家族にどれほど迷惑をかけたかを具体的に話しはじめます。

「弟はそれまでのことを謝罪し、『来年からはちゃんとする!』と宣言。そして迷惑をかけてきた両親についても、『謝罪とお祝いの意味を込めて、父さんと母さんの結婚35周年を祝いたい』とまで言ってきました。

 初めて耳にする弟の改心の言葉、そして決意に、感動している自分に気づきました」

◆やる気を見せた弟に、ひとまず5万円を渡す

 奈緒さんも「じゃあ、私もお金を半分出すし、2人で両親の結婚35周年をお祝いしよう」と賛同。温泉旅行をプレゼントしようということになりました。

 すると、「いつも姉ちゃんがいろいろ決めてくれるから、今回は俺が旅行会社と相談して決めるよ」と悠斗さん。

「悠斗も25歳。やっと真面目になったのかと嬉しい気持ちでいっぱいでした。

『いいところがあったら逃さず申し込みたい」と意気込む弟にすべてを委ねることにし、先にお金だけ5万円を送金。弟から、どのようなプランにしたのか報告が来るのを楽しみに待っていました」

 ところが、どれだけ待っても悠斗さんから連絡がありません。それでも最初は、「年明けだし、フリーターの仕事が忙しいのかもしれない」「体調でも崩しているのかな?」など、悠斗さんを心配する気持ちのほうが大きかったといいます。

◆お金はどうなった? 弟の「ふざけた言い訳」

「けれどついに1月も終わりに近づき、記念日の2月も目前。さすがにこれはヤバイと思いました。弟にしつこく連絡していると、『何回も電話してきて、どうしたの?』とキョトンとした様子。

 私は、イライラしながら両親の結婚35周年祝いはどうなったのかと尋ねました」

 すると悠斗さんは、「あ、ごめん、ごめん。お金使い込んじゃったから、お金がたまったら旅行会社に連絡しようと思ってた」と、サラリと言ってのけたのです。

 怒りのピークを迎えた奈緒さんは、「今年からちゃんとするって言ってたじゃない!」とまくし立てます。

「でも弟は、『え? 今年?』と言い、『俺はちゃんと、“来年から”って言ったじゃん』と続けたのです。そして、スマホの着信履歴を確認するよう提案してきました。

 苛立ちながら着信履歴を確認して通話時間から計算すると、電話を切った時間は、大晦日の24時を過ぎていました。でも弟が『来年からはちゃんとする!』と発言した時刻が、年内だったのか年明けだったのかハッキリしません」

◆5万円は勉強代として諦めることに

 とんでもない言い逃れをする弟さんに、呆れと怒りが混じった複雑な感情をぶつけた奈緒さんでしたが、相手の反応はイマイチ。とくに反省している様子もなく、のらりくらり逃げ切ろうという様子です。

「責めきれる材料がなく、振り込んだ5万円は勉強代として諦めることにしました。ただ、弟のことは一生信用できる気がしません。信じて裏切られて、気分の悪い年明けになりました。人の決意や抱負を真に受けすぎるのはよくないですね」

 特別な日は心境にも影響を与えそうですが、そのようなときこそ冷静な判断が必要かもしれません。周りの雰囲気に流されず、慎重に物事を判断したいものですね。

<文/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。

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