女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「義実家・家族」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2018年1月1日 記事は取材時の状況)
==========
年末年始というと、既婚者には気の重い季節かもしれません。
パートナーと二人だけで過ごせるならラブラブだけど、相手の家に帰省するとなると気は遣わなくちゃいけないし、安らげないですよね。
ただでさえ気の重い義家族との交流。なのに埼玉県に住むAさんの場合は、もっと過酷だったようです。
◆ドケチ夫、自分は新幹線で妻は深夜バスで帰省
「夫がすごくケチな人で、自分のお金は自分の好きに使いたいって人だったんです。だから、彼の実家がある神戸まで帰るのに、彼は新幹線、私は深夜バスでした」
えっ、自分だけ新幹線? どうして??
「自分は働いているから、新幹線で帰るのは当たり前。だけど私の分はバス代しか出さないというんです。さすがにそれには相手の両親もびっくりして、帰りの新幹線代は払うって言い出す始末でした」
だったら自分も深夜バスで帰ればいいのに……。
「彼はとても親戚づきあいや家族づきあいを大切にする人で、お正月には親戚の子どもたちにお年玉をあげるんです。それが総額5~6万円かかるんですよね。冬のボーナスはお年玉に消えてしまう感じでした。
それでも『自分はもらってきたから払わなくちゃ』って言って、どんなに苦しくても一律5000円を用意してました。家族にはいい顔をしたい人なんです」
お金が苦しいなら、一緒に深夜バスで帰ればいいのに(2度目)。
◆理不尽なことで怒る夫…義両親に妻の悪口も
「私も夫も実家が神戸なので、帰省すると私は自分の実家で寝泊まりするんです。
深夜バスの長旅で体調を崩してしまい、高熱を出して寝込んでしまったことがありました。私が寝ていると、誰かがインターフォンを鳴らしたんですよね。誰かもわからないし熱は出ているしで、出なかったんです。
そうしたらその後に夫が来たんですよ。病院にでも連れて行ってくれるのかなと思ったら『さっき親父が来たのに、どうして無視したんだ!?』って、延々とお説教。来るなんて聞いてないし、だいいち今、熱でフラフラなのに玄関でガミガミ言われるなんて……」
どうしてこうも自分の妻をぞんざいにするのでしょうか! もう聞いているこっちが腹が立ってきました。でも、大事にしないのは自分自身に対してもだったようで。
「夫は、私がどんなに言ってもボロボロの服を着たまま、新しいものを買おうともしないんです。そのまま帰省するので、ご両親が心配して、ユニクロで服を買ってあげたりしていました。
その上『俺の嫁は家事をぜんぜんしない』なんて悪口を言うので、私がめちゃくちゃ悪者扱いなんです。『服も買ってあげない、飯も作らない嫁なんて最低だ!』って」
◆暴君のくせに外でも赤ちゃん言葉で甘える夫の性癖
そんな夫の横暴にも、耐え続けたというAさん。
「最初は『結婚生活ってこんなものなのかな』と思っていました。だけど我慢ができなかったのが、彼の性癖です。
結婚して最初のクリスマスの年に、ペアのぬいぐるみをプレゼントしたんです。そうしたら彼の何かを開花させちゃったみたいで……。それ以後、赤ちゃん言葉で話すようになってしまったんです。
ふたりっきりのときだけならまだしも、外に出るときでも『Aタン、僕、おなか空いちゃったヨ』とか言って甘えてきました。いつも横暴なのに、しゃべり方だけは赤ちゃんなんです。もう気持ち悪くて気持ち悪くて」
彼のギャップが面白すぎて、もうギャグ漫画のようですね。結局、結婚2年でAさんは家を飛び出し、ようやく離婚にこぎ着けたそうです。
「赤ちゃん言葉の暴君っぷりに加えて、今年もまたクリスマスと年末年始がやってくると思ったら耐えきれなくて。でも彼は離婚したくないの一点張りで、結局、家を出てから離婚まで半年くらいかかりました」
離婚をしたくないなら、パートナーを大事にすればいいだけなのに、なにを言ってるんでしょうか彼は。
マザコンをはじめ、自分の実家がいちばん大事な男性って少なからずいるようですが、こういう人とはしみじみ結婚したくないものです。今は無事離婚でき、アパートも借りられて次のステップに踏み出すことができたAさん。
「なんとかクリスマス前に離婚が成立して、ホッとしています。今年は心穏やかな年末年始が迎えられそうです」とのこと。
Aさん、ほんとうにご苦労様でした!
<TEXT/和久井香菜子 イラスト/ただりえこ>
【和久井香菜子】
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表
==========
年末年始というと、既婚者には気の重い季節かもしれません。
パートナーと二人だけで過ごせるならラブラブだけど、相手の家に帰省するとなると気は遣わなくちゃいけないし、安らげないですよね。
ただでさえ気の重い義家族との交流。なのに埼玉県に住むAさんの場合は、もっと過酷だったようです。
◆ドケチ夫、自分は新幹線で妻は深夜バスで帰省
「夫がすごくケチな人で、自分のお金は自分の好きに使いたいって人だったんです。だから、彼の実家がある神戸まで帰るのに、彼は新幹線、私は深夜バスでした」
えっ、自分だけ新幹線? どうして??
「自分は働いているから、新幹線で帰るのは当たり前。だけど私の分はバス代しか出さないというんです。さすがにそれには相手の両親もびっくりして、帰りの新幹線代は払うって言い出す始末でした」
だったら自分も深夜バスで帰ればいいのに……。
「彼はとても親戚づきあいや家族づきあいを大切にする人で、お正月には親戚の子どもたちにお年玉をあげるんです。それが総額5~6万円かかるんですよね。冬のボーナスはお年玉に消えてしまう感じでした。
それでも『自分はもらってきたから払わなくちゃ』って言って、どんなに苦しくても一律5000円を用意してました。家族にはいい顔をしたい人なんです」
お金が苦しいなら、一緒に深夜バスで帰ればいいのに(2度目)。
◆理不尽なことで怒る夫…義両親に妻の悪口も
「私も夫も実家が神戸なので、帰省すると私は自分の実家で寝泊まりするんです。
深夜バスの長旅で体調を崩してしまい、高熱を出して寝込んでしまったことがありました。私が寝ていると、誰かがインターフォンを鳴らしたんですよね。誰かもわからないし熱は出ているしで、出なかったんです。
そうしたらその後に夫が来たんですよ。病院にでも連れて行ってくれるのかなと思ったら『さっき親父が来たのに、どうして無視したんだ!?』って、延々とお説教。来るなんて聞いてないし、だいいち今、熱でフラフラなのに玄関でガミガミ言われるなんて……」
どうしてこうも自分の妻をぞんざいにするのでしょうか! もう聞いているこっちが腹が立ってきました。でも、大事にしないのは自分自身に対してもだったようで。
「夫は、私がどんなに言ってもボロボロの服を着たまま、新しいものを買おうともしないんです。そのまま帰省するので、ご両親が心配して、ユニクロで服を買ってあげたりしていました。
その上『俺の嫁は家事をぜんぜんしない』なんて悪口を言うので、私がめちゃくちゃ悪者扱いなんです。『服も買ってあげない、飯も作らない嫁なんて最低だ!』って」
◆暴君のくせに外でも赤ちゃん言葉で甘える夫の性癖
そんな夫の横暴にも、耐え続けたというAさん。
「最初は『結婚生活ってこんなものなのかな』と思っていました。だけど我慢ができなかったのが、彼の性癖です。
結婚して最初のクリスマスの年に、ペアのぬいぐるみをプレゼントしたんです。そうしたら彼の何かを開花させちゃったみたいで……。それ以後、赤ちゃん言葉で話すようになってしまったんです。
ふたりっきりのときだけならまだしも、外に出るときでも『Aタン、僕、おなか空いちゃったヨ』とか言って甘えてきました。いつも横暴なのに、しゃべり方だけは赤ちゃんなんです。もう気持ち悪くて気持ち悪くて」
彼のギャップが面白すぎて、もうギャグ漫画のようですね。結局、結婚2年でAさんは家を飛び出し、ようやく離婚にこぎ着けたそうです。
「赤ちゃん言葉の暴君っぷりに加えて、今年もまたクリスマスと年末年始がやってくると思ったら耐えきれなくて。でも彼は離婚したくないの一点張りで、結局、家を出てから離婚まで半年くらいかかりました」
離婚をしたくないなら、パートナーを大事にすればいいだけなのに、なにを言ってるんでしょうか彼は。
マザコンをはじめ、自分の実家がいちばん大事な男性って少なからずいるようですが、こういう人とはしみじみ結婚したくないものです。今は無事離婚でき、アパートも借りられて次のステップに踏み出すことができたAさん。
「なんとかクリスマス前に離婚が成立して、ホッとしています。今年は心穏やかな年末年始が迎えられそうです」とのこと。
Aさん、ほんとうにご苦労様でした!
<TEXT/和久井香菜子 イラスト/ただりえこ>
【和久井香菜子】
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表