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39歳・元キー局アナの私が“若い男性3人組”に路上でナンパされ、愕然としてしまったワケ

女子SPA! 2025年1月17日 8時46分

 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。

 TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。

 第18回となる本記事では、アンヌさんが最近ずっと考えているという「見た目と年齢」というテーマで語ります(以下、アンヌさんの寄稿)。

◆なぜ人は若く見られると嬉しいのか

 最近ずっと考えていることがあります。

“なぜ人は若く見られるとちょっと嬉しくなるのか”

“実年齢よりも若い年齢を言われて悪い気はしないのはなぜか”

 当然これは全国民に当てはまる理論でないことは百も承知です。ただ、ある一定の年齢を超えてくると、実年齢よりも若い年齢を言われれば、少なくとも6対4くらいの割合で何となく嬉しい気持ちが勝るのではないでしょうか。また逆に人さまの年齢あてクイズのような場面では、きもーち若く言ったほうが失礼にはならないという暗黙のルールが世の中にあるのも事実。

 25歳の人に23歳と言うべきということではありません。やはりある一定の年齢になってから……というのがポイント。

◆忘年会の帰りに若い男性に声をかけられ……

 なぜそんなことを考えているかと言うと……。

 昨年末の忘年会の帰り、行ってみたいバーがあったので、一人でお邪魔してみようと思い立ったことがありました。初めての駅に降りたち、スマホ片手にウロウロしていた私。その様子を見て男性3人組が近寄ってきて、案内しましょうか? と声をかけてきたのです。

 みんなお酒で上機嫌な様子。30代前半位でしょうか。いわゆるナンパか? と思い、私は大丈夫ですよとその場を後にしたのですが、別れ際、男性の一人が「可愛いなぁ……」とちょっと小声で呟くのが聞こえたのです。そのとき……あれ! 何何? ちょっと……悪い気しないじゃない……!? なんて思わず感じた私。

 そしてその数日後。お正月のご挨拶で親戚のお宅にお邪魔した際、6歳の子と楽しく遊ばせていただいたのですが、その際に「アンヌさんは20歳なんでしょ? 若いんでしょ?」と割と真面目な表情で言われ、「なあに~?! またまた!?」なんて笑いながらも心の奥底では結構喜んでいる自分がいたのです。

 さかのぼっての「可愛い」発言のときもそうでしたが、やはり私自身、ちょっとでも実年齢より若く見られた! と感じさせる言葉に喜びを感じてしまっている事実に気づいたのです。

◆若く見られてちょっと浮かれている自分に愕然

 私はアラフォー。年齢なんてただの数字! がモットーと言っても過言ではありませんでした。

 よくネットニュースのコメントなどで、私の容姿について「やつれた! 老けた! 髪が短いほうがより若々しく見えるのに!」などのコメントをいただくたびに、私はこれで満足ですし、ひと様に外見のことを言われる筋合いはありません! 若く見られなくてヨシ! なんて対応をしていた訳ですが、いざ若さを想起させる言葉を耳にし、ちょっと浮かれている自分に愕然としたのです。浅ましい……と感じてほんのり恥ずかしくもあります。

 それからずっと考えています。これは「見た目」に限る問題だと思いますが、ある一定の年齢に達したら、これは私の仮説ですが、「自分の中で何らかの老いを感じる現象が始まってから」、人様から自分の年齢を若く言ってもらえると、一定数の人は嬉しく思うのがほとんどではないかと。

 このことをInstagramやThreadsで呟いた際、多くのお言葉をフォロワーさんからいただきました。

「自分はむしろ若く見られたくなく、おばさんという領域を楽しんでいます」というご意見。男同士では、むしろ若く言われると舐められていると感じるというご意見。私のお友達に至っては、医療関係の仕事をしているため、患者さんから若く見られると、自分は未熟なのではないかと感じてしまう……など。

 私が気づいたのは「精神的年齢」と、「見た目年齢問題」というのはまったく切り離して考えるべきではないかというところです。精神的には成熟していると思われたい。一方で、純粋に、見た目に関しては老け込みたくない、が、多くの人の本音ではないかと感じるのです。

◆“ある本”の予約数にびっくり!

 この私の疑問を解消すべきであろう本をたまたま見つけました。精神科医和田秀樹先生の『60代からの見た目の壁』。

 シニアが元気に生きていくためには、常に意欲を失わないようにしなければならず、実はそれを保証するのが見た目であるという理論に基づいたものです。

 大いに興味を抱いた私は、まず図書館で借りられないものか……と私が生活する札幌市の図書館で予約の手続きをしようとしたところ、

 なんと、ほぼ100人近い方がこの本を予約しているという現象に愕然としたのです!普段から図書館をよく利用する私ですが、ここまで多くの人数が予約している本にぶち当たったのは初めて。なかなかの数の方が見た目年齢に対して相当関心を持たれている証拠とも言えるでしょう。

 ということで、私はこの本をオンライン注文で購入することに。

 なぜ人は若く見られたいのか。その結論に関しては、今私の中で考えていることがあります。

 この和田先生の本が手元に届いた暁にはそちらも含めて、私なりの、今のところの結論を出したいと考えていますが。皆さん、なぜ人間は若く見られたいのでしょうね? 忌憚ないご意見をよろしくお願いいたします!

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道生まれ。お茶の水女子大学大学院修了。2010年、TBSに入社。情報番組『朝ズバッ!』、『報道特集』、『たまむすび』などを担当。2016年退社後、現在は故郷札幌を拠点に、MC、コメンテーター、モデルとして活動中。文筆業にも力を入れている。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中

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