女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年1月30日 記事は取材時の状況)
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日本のお正月に欠かせないお餅(もち)。
多くの人が好きな食べ物ですが、このせいでカップル間に大きなヒビがはいったという女性の話を聞いてみました。
◆実家の母から大量のお餅が送られてきた
斉田留美子さん(仮名・25歳・契約社員)は、交際中のNさん(27歳・会社員)と同棲して半年になります。
1月中旬のある日、留美子さんの母親から電話があり「2月で賞味期限が切れてしまうお餅がたくさん余っているから、もらってくれないか?」と言われたそう。
「お正月にたくさん親戚が来るので、張り切って買っておいたらしいのですが…風邪やインフルエンザの人が多発して、思っていたよりお餅の減りが悪かったみたいで」
「いいよ、送って送って!」ともらう事にした留美子さん。お餅は大好きだし、冷凍保存してゆっくり食べればいいと思っていたからです。
「ですが思っていた以上に大量のお餅が送られてきてしまって…冷凍庫に入らなかった分のお餅を食べる日々が始まったんですよ」
同棲しているNさんにも手伝ってもらおうとしましたが「僕は、お正月以外にそんなにお餅食べたいと思わない」と言われてしまいます。
彼が食べてくれないので、お雑煮はやめて磯辺巻きにしてご飯代わりにしたり、1人の時はきな粉餅にして食べたものの、さすがに3日もするとお餅にも飽きてきて…。
◆彼氏の寝言に別の女性の影が!
「日曜の朝、ダラダラ寝ていたNの背中に向かって『ねぇ、ブランチに一緒にお餅食べようよ~』と話しかけたんですよ」
すると「ん…前に作ってくれたバターのお餅なら食べたい…」と答えるNさん。
「あ、寝ぼけているなと思いました。だって私は“バターのお餅”なんて作った事ないので」
寝ているNさんをスマートフォンのカメラで撮影しながら「バターのお餅、美味しいよね。何個食べる?」と言ってみると…。
「『4個! あ、やっぱ5個にしようかな…』と嬉しそうに答えられてショックを受けました。私が作ったお雑煮や、磯辺巻きのお餅は2個以上食べてくれた事無かったのに…」
ガマンできなくなりNさんを叩き起こすと、動画を見せながら「なに、バターのお餅って? 浮気してんの? で、その女に作ってもらったんだ? 信じられない!」とグイグイ攻めました。
「正気に戻ったNはオロオロしながら『浮気なんてしていないし、バターのお餅は元彼女に作ってもらったメニューだ』と説明してきましたが、私は頭に血が上っていましたし『だったら携帯見せてみろ!浮気の証拠見つけてやる!』と怒鳴りました」
◆彼氏との間にミゾができてしまった
携帯を奪い取り、すみずみまでチェックしましたが怪しいやり取りは見つからず…とりあえず浮気はしていなさそうでした。
「ですが、私は怒りが収まらずNに『私のお餅は2個しか食べないくせに…4個も5個も食べたくなるっていう、そのバターのお餅ってヤツを作ってみなさいよ』と言って目の前で調理させたんです」
すると彼氏は泣きそうな顔をしながら、フライパンでバターを溶かし、お餅を両面こんがりと焼くと、その上にたっぷりの大根おろしを乗せてポン酢醤油をかけて、留美子さんに出してくれました。
「ひと口食べて『まずい! こんなの食べて喜んでたんだ?』とまたNを攻めたのですが…本当はめちゃくちゃ美味しかったんですよ…あぁ悔しくて、やりきれなかったですね」
それからNさんは、寝ている時に留美子さんが近づくだけでビクッと起きてしまうようになり、話をしていても…何か慎重に言葉を選んでいる様子で、一緒にいても全くリラックスしてくれないんだとか。
「ちょっとやり過ぎたかなと反省しています。明らかにちょっとミゾが出来てしまいました…このままでは本当に浮気されてしまうかもしれません」
そして、もう一つ困った事が…。
◆バター餅の悪魔的な美味しさで5キロ太ってしまった
「あのバターのお餅が悪魔的に美味し過ぎて…1人でいる時に何度も作って食べていたら5キロも太ってしまって」
ちなみにNさんの好みのタイプはスレンダーなモデル体型なんだそう。
「元彼女の呪いでしょうか? 今、家にあるお餅を食べ終わったらバター餅断ちして…ダイエットしようと思っています!」
この件以降、Nさんと留美子さんの間ではお餅の話題はタブーになったそうです。
ちなみに、お餅をバターで焼く食べ方は東北地方を中心として広く行われているようで、もしかしたら元カノも東北出身の女性だったのかもしれませんね。
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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日本のお正月に欠かせないお餅(もち)。
多くの人が好きな食べ物ですが、このせいでカップル間に大きなヒビがはいったという女性の話を聞いてみました。
◆実家の母から大量のお餅が送られてきた
斉田留美子さん(仮名・25歳・契約社員)は、交際中のNさん(27歳・会社員)と同棲して半年になります。
1月中旬のある日、留美子さんの母親から電話があり「2月で賞味期限が切れてしまうお餅がたくさん余っているから、もらってくれないか?」と言われたそう。
「お正月にたくさん親戚が来るので、張り切って買っておいたらしいのですが…風邪やインフルエンザの人が多発して、思っていたよりお餅の減りが悪かったみたいで」
「いいよ、送って送って!」ともらう事にした留美子さん。お餅は大好きだし、冷凍保存してゆっくり食べればいいと思っていたからです。
「ですが思っていた以上に大量のお餅が送られてきてしまって…冷凍庫に入らなかった分のお餅を食べる日々が始まったんですよ」
同棲しているNさんにも手伝ってもらおうとしましたが「僕は、お正月以外にそんなにお餅食べたいと思わない」と言われてしまいます。
彼が食べてくれないので、お雑煮はやめて磯辺巻きにしてご飯代わりにしたり、1人の時はきな粉餅にして食べたものの、さすがに3日もするとお餅にも飽きてきて…。
◆彼氏の寝言に別の女性の影が!
「日曜の朝、ダラダラ寝ていたNの背中に向かって『ねぇ、ブランチに一緒にお餅食べようよ~』と話しかけたんですよ」
すると「ん…前に作ってくれたバターのお餅なら食べたい…」と答えるNさん。
「あ、寝ぼけているなと思いました。だって私は“バターのお餅”なんて作った事ないので」
寝ているNさんをスマートフォンのカメラで撮影しながら「バターのお餅、美味しいよね。何個食べる?」と言ってみると…。
「『4個! あ、やっぱ5個にしようかな…』と嬉しそうに答えられてショックを受けました。私が作ったお雑煮や、磯辺巻きのお餅は2個以上食べてくれた事無かったのに…」
ガマンできなくなりNさんを叩き起こすと、動画を見せながら「なに、バターのお餅って? 浮気してんの? で、その女に作ってもらったんだ? 信じられない!」とグイグイ攻めました。
「正気に戻ったNはオロオロしながら『浮気なんてしていないし、バターのお餅は元彼女に作ってもらったメニューだ』と説明してきましたが、私は頭に血が上っていましたし『だったら携帯見せてみろ!浮気の証拠見つけてやる!』と怒鳴りました」
◆彼氏との間にミゾができてしまった
携帯を奪い取り、すみずみまでチェックしましたが怪しいやり取りは見つからず…とりあえず浮気はしていなさそうでした。
「ですが、私は怒りが収まらずNに『私のお餅は2個しか食べないくせに…4個も5個も食べたくなるっていう、そのバターのお餅ってヤツを作ってみなさいよ』と言って目の前で調理させたんです」
すると彼氏は泣きそうな顔をしながら、フライパンでバターを溶かし、お餅を両面こんがりと焼くと、その上にたっぷりの大根おろしを乗せてポン酢醤油をかけて、留美子さんに出してくれました。
「ひと口食べて『まずい! こんなの食べて喜んでたんだ?』とまたNを攻めたのですが…本当はめちゃくちゃ美味しかったんですよ…あぁ悔しくて、やりきれなかったですね」
それからNさんは、寝ている時に留美子さんが近づくだけでビクッと起きてしまうようになり、話をしていても…何か慎重に言葉を選んでいる様子で、一緒にいても全くリラックスしてくれないんだとか。
「ちょっとやり過ぎたかなと反省しています。明らかにちょっとミゾが出来てしまいました…このままでは本当に浮気されてしまうかもしれません」
そして、もう一つ困った事が…。
◆バター餅の悪魔的な美味しさで5キロ太ってしまった
「あのバターのお餅が悪魔的に美味し過ぎて…1人でいる時に何度も作って食べていたら5キロも太ってしまって」
ちなみにNさんの好みのタイプはスレンダーなモデル体型なんだそう。
「元彼女の呪いでしょうか? 今、家にあるお餅を食べ終わったらバター餅断ちして…ダイエットしようと思っています!」
この件以降、Nさんと留美子さんの間ではお餅の話題はタブーになったそうです。
ちなみに、お餅をバターで焼く食べ方は東北地方を中心として広く行われているようで、もしかしたら元カノも東北出身の女性だったのかもしれませんね。
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop