女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「結婚」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年1月29日 記事は取材時の状況)
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休日に友人やその家族を自宅に招いてのホームパーティ。一見、幸せそうな週末の光景ですが招待する側は料理の準備をしなければならず、後片付けだって大変です。それでもたまに行う程度ならまだいいですが、月に何度も開かれるとたまったものではありません。
「2年前、念願だった一軒家に引っ越したんです。都心からはちょっと離れていますがのんびりした場所だし、土地も安かったので庭も広い。夫も気に入っているみたいでそれはよかったんですけど、友達や職場の同僚たちをやたらと家に招待するようになったんです」
そう話すのは、幼稚園に通う娘を持つ木村さゆりさん(仮名・36歳)。以前は月2~3回は夫の友人や仕事関係の方が来ていたそう。しかも、いつも事前の相談は一切なく、「今度の土曜日、○○が来るからよろしくね」といった事後報告だったそうです。
◆週末の来客が恒例化。土日なのに休めない!
「せっかく庭付きのマイホームを手に入れたわけだし、招待したいっていう彼の気持ちもわかるんです。最初のうちだけだと思って、文句を言わないようにしていたんですね。
それなのに住み始めてから3か月、半年経っても相変わらず人を呼びたがるし、ウチは共働きなので休日に準備や片づけするのは本当に疲れるんです。主人はお客さんが来ると一緒にお酒を飲んじゃって酔っぱらっちゃうため、みんな帰った後に片づけをするのは私ひとり。気持ちよさそうな寝顔を浮かべる彼の顔を見て殺意が湧いたのは一度や二度じゃありません(苦笑)」
さゆりさんも夫に対し、「土日は家族だけでゆっくり過ごしたい」と何度も訴えたとか。そのときは「わかった」とちゃんと返事をするものの、守られた試しはほとんどありませんでした。
「一度、娘と動物園に行く約束をしていた日にも勝手に自宅へ招待していたことがあったんです。それも私が主人から聞かされたのは3日前。相手は仕事関係の方で上司もいると言われたら、会社での立場もあるだろうし、直前で中止になんてできないじゃないですか。
娘はふだんからワガママを言うような子じゃないので動物園は一週間後に延期させほしいと話して理解してもらいましたが、ちょっと悲しそうな顔をしていたのが親として本当に申し訳なくて……」
◆勝手に自宅に招待し、予定していた家族のお出かけが中止に
しかし、この一件から約2か月後、夫は再びやらかしてしまいます。「明後日の土曜日、友達が来ることになったから!」と軽い調子で言ってきたのです。
これまでの件もあって不満が溜まっていたさゆりさんは「無理。急すぎる!」とこれを拒否。
すると、最初は「そこをなんとか!」と頼んできましたが、彼女が「支度も片付けも自分でやって。私は知らないから」と告げるとあからさまに不機嫌になり、話しかけてくることはなかったそうです。
「いつもは主人がそういう態度を取ると、折れていたのは私のほうでした。けど、このときは完全無視。金曜日の仕事終わり、幼稚園に娘を迎えに行ったその足で隣の県に住んでいた叔母のところに行きました」
実家が飛行機の距離にあるさゆりさんにとって叔母は小さいころから実の子供のように可愛がってくれた人物。事情を話すと、急だったにもかかわらず迎え入れてくれました。
◆コロナ禍で来客ゼロなのは助かるけど…
「夫にはLINEで叔母の家に娘と行くこと、日曜に戻ることを伝えました。そうしたら『明日の準備はどうすんだよ?』ってメッセージが来たので、『自分ですれば?』と返してやりました」
そういって突き放したさゆりさんですが、実はビールや缶チューハイは買い置きしてあり、冷蔵庫にも鍋の具材を用意していたのです。
「一応、リビングに書き置きも残しておきましたし、わざわざ買い出しに行かなくてもできるようにはしていたので最低限の義務は果たしたつもりです。叔母には『放っておいたらいいのに。あんたは優しすぎる!』って言われちゃいましたけどね(笑)」
その後、自宅に戻ると夫は何度も謝ってきたので許してあげたそうですが、しばらくするとまた懲りずに自宅に人を呼び始める始末。でも、ちょうど新型コロナの感染が拡大してきたこともあり、さすがに呼ぶことはなくなりました。
「コロナで幼稚園が休校になったり、職場にも感染者が出て大変なことのほうが多いですが、来客が一切なくなったことは正直助かっています。ですが、こんな彼ですから感染が収束すれば以前のようにまた家に招待しようするはず。それを考えると不安ですけどね」
家に誰かを呼びたく気持ちはわかりますが、パートナーの許可なく誰彼招こうとするのはルール違反。準備や片付けをする人の身にもなってもらいたいものです。
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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休日に友人やその家族を自宅に招いてのホームパーティ。一見、幸せそうな週末の光景ですが招待する側は料理の準備をしなければならず、後片付けだって大変です。それでもたまに行う程度ならまだいいですが、月に何度も開かれるとたまったものではありません。
「2年前、念願だった一軒家に引っ越したんです。都心からはちょっと離れていますがのんびりした場所だし、土地も安かったので庭も広い。夫も気に入っているみたいでそれはよかったんですけど、友達や職場の同僚たちをやたらと家に招待するようになったんです」
そう話すのは、幼稚園に通う娘を持つ木村さゆりさん(仮名・36歳)。以前は月2~3回は夫の友人や仕事関係の方が来ていたそう。しかも、いつも事前の相談は一切なく、「今度の土曜日、○○が来るからよろしくね」といった事後報告だったそうです。
◆週末の来客が恒例化。土日なのに休めない!
「せっかく庭付きのマイホームを手に入れたわけだし、招待したいっていう彼の気持ちもわかるんです。最初のうちだけだと思って、文句を言わないようにしていたんですね。
それなのに住み始めてから3か月、半年経っても相変わらず人を呼びたがるし、ウチは共働きなので休日に準備や片づけするのは本当に疲れるんです。主人はお客さんが来ると一緒にお酒を飲んじゃって酔っぱらっちゃうため、みんな帰った後に片づけをするのは私ひとり。気持ちよさそうな寝顔を浮かべる彼の顔を見て殺意が湧いたのは一度や二度じゃありません(苦笑)」
さゆりさんも夫に対し、「土日は家族だけでゆっくり過ごしたい」と何度も訴えたとか。そのときは「わかった」とちゃんと返事をするものの、守られた試しはほとんどありませんでした。
「一度、娘と動物園に行く約束をしていた日にも勝手に自宅へ招待していたことがあったんです。それも私が主人から聞かされたのは3日前。相手は仕事関係の方で上司もいると言われたら、会社での立場もあるだろうし、直前で中止になんてできないじゃないですか。
娘はふだんからワガママを言うような子じゃないので動物園は一週間後に延期させほしいと話して理解してもらいましたが、ちょっと悲しそうな顔をしていたのが親として本当に申し訳なくて……」
◆勝手に自宅に招待し、予定していた家族のお出かけが中止に
しかし、この一件から約2か月後、夫は再びやらかしてしまいます。「明後日の土曜日、友達が来ることになったから!」と軽い調子で言ってきたのです。
これまでの件もあって不満が溜まっていたさゆりさんは「無理。急すぎる!」とこれを拒否。
すると、最初は「そこをなんとか!」と頼んできましたが、彼女が「支度も片付けも自分でやって。私は知らないから」と告げるとあからさまに不機嫌になり、話しかけてくることはなかったそうです。
「いつもは主人がそういう態度を取ると、折れていたのは私のほうでした。けど、このときは完全無視。金曜日の仕事終わり、幼稚園に娘を迎えに行ったその足で隣の県に住んでいた叔母のところに行きました」
実家が飛行機の距離にあるさゆりさんにとって叔母は小さいころから実の子供のように可愛がってくれた人物。事情を話すと、急だったにもかかわらず迎え入れてくれました。
◆コロナ禍で来客ゼロなのは助かるけど…
「夫にはLINEで叔母の家に娘と行くこと、日曜に戻ることを伝えました。そうしたら『明日の準備はどうすんだよ?』ってメッセージが来たので、『自分ですれば?』と返してやりました」
そういって突き放したさゆりさんですが、実はビールや缶チューハイは買い置きしてあり、冷蔵庫にも鍋の具材を用意していたのです。
「一応、リビングに書き置きも残しておきましたし、わざわざ買い出しに行かなくてもできるようにはしていたので最低限の義務は果たしたつもりです。叔母には『放っておいたらいいのに。あんたは優しすぎる!』って言われちゃいましたけどね(笑)」
その後、自宅に戻ると夫は何度も謝ってきたので許してあげたそうですが、しばらくするとまた懲りずに自宅に人を呼び始める始末。でも、ちょうど新型コロナの感染が拡大してきたこともあり、さすがに呼ぶことはなくなりました。
「コロナで幼稚園が休校になったり、職場にも感染者が出て大変なことのほうが多いですが、来客が一切なくなったことは正直助かっています。ですが、こんな彼ですから感染が収束すれば以前のようにまた家に招待しようするはず。それを考えると不安ですけどね」
家に誰かを呼びたく気持ちはわかりますが、パートナーの許可なく誰彼招こうとするのはルール違反。準備や片付けをする人の身にもなってもらいたいものです。
<文/トシタカマサ イラスト/カツオ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。