女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2022年1月30日 記事は取材時の状況)
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宝くじで当選して大金を手にしたら、仕事をやめ、欲しいものを買って……なんて夢を思い描く人もいるでしょう。ですが、一攫千金の夢がかなったからといって、必ずしも物語はハッピーエンドに終わらないのが現実です。
宝くじで3000万円に当選した石井マキ(仮名・35歳)さんは「宝くじによって幸せを失った」と語ります。
◆たまたま買った宝くじで3000万円が当選
ある年の年末、石井さんはスーパーに向かう道で、宝くじ売り場を見つけました。宝くじ売り場の賑わいを見て、興味本位で買ってみることに。その行動が、のちに石井さんの人生を変えることになるのです。
「普段買わない宝くじでしたが、試しにやってみようと購入しました。そして数日後、ネットで当選結果を確認すると、なんと同じ番号が載っていたのです! 本当かと三度見してしまいました。そして、3000万円が当たったことを確信したのです」
初めての宝くじで3000万円が当選。ウソみたいな話ですが、ジャンボミニの1等3000万円は当選4枠×年5回だから、可能性はありますよね。
石井さんは大金を手に入れます。そして、生活も徐々に変わっていくのでした。
「腰痛持ちで、今まで我慢して仕事に励んでいました。そろそろ限界がきていた頃に、タイミングよく3000万円が手に入り、当選を機に退職しました。これで少し気が楽になりましたね」
◆半年で3000万円が消える!?
日頃から気前のいい性格で、周りにもお金を消費してしまうことに。
「当選をきっかけに、自分にだけでなく周りにもお金を出すようになりました。親戚の子供に小遣いを送ったり、友達に高級レストランでご馳走したり。そして両親が欲しかった車もプレゼントしました。その他にもブランド品をいろいろと買ったり、お金を気にせずに旅行に行ったり……」
3000万円は大金とはいえ、何にでも浪費してしまえばお金は減っていきます。特に、車まで買っちゃうと…。後先を考えずに行動してしまった結果、お金はすぐになくなったのです。
「半年で3000万円はなくなってしまいました。まさか、こんなにもすぐに消えるものだとは思いもしませんでした」
そういえば、来栖けい(美食家、レストランオーナー)は宝くじで当てた2億円を、5年間の外食で使い果したと明かしていますが、お金って意外と消えちゃうものかもしれません。
◆夫から離婚を切り出され、どん底に…
一時期の夢はすぐに過ぎ去ります。
「もう今まで通りの生活には戻れなくなりました。仕事に復帰することはできず、その後はパチンコ通い。貯金も0に近く、当時の夫に頼りながら過ごしていました」
夫からの援助を受けていたのも束の間、さらに現実を見ることとなります。
「ある日、夫から突然離婚を切り出されました。私の変わりようにうんざりしたと伝えられ、初めていかにお金に踊らされていたかを知りました」
環境が変わると知らぬ間に人は変わるもの。そして気づいた頃には遅い場合もあるのです。石井さんは、その後夫と離婚。両親の家に居候します。
◆地元では悪い噂が広まってしまった
宝くじに当選した当初は、気前よく接していた石井さんですが、結局所持金は0円に。
「両親からの援助がないと一人で過ごせないことは知っていました。ですが、とても情けなくて仕方ありませんでした」
大金を使い果たし、賭け事に依存。そして離婚した石井さん。地元に帰ることを恐れていました。
「実家は地方の田舎なので、私が戻ると近所の人たちの間で、あることからないことまで、噂が広まりました。子どもなしの訳ありバツイチ女性であると言われたり、散々でした」
そして、1年が経ち、宝くじが当たった年末の時期に突入します。
「年末年始は毎年、年賀状を送っているのですが、私の名字が変わっていることで、離婚したことが周りに完全にバレたと思います。そして、地元に帰った今でも肩身狭く過ごしています」
今では、石井さんはお金を稼ぐため、バイトで少しずつ社会復帰しているそう。夢をもらった見返りに幸せを失ったのでした。
<文/Honoka Yamasaki イラスト/磋藤にゅすけ>
【Honoka Yamasaki】
昼間はライターとしてあらゆる性や嗜好について取材。その傍ら、夜は新宿二丁目で踊るダンサーとして活動。
Instagram :@honoka_yamasaki
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宝くじで当選して大金を手にしたら、仕事をやめ、欲しいものを買って……なんて夢を思い描く人もいるでしょう。ですが、一攫千金の夢がかなったからといって、必ずしも物語はハッピーエンドに終わらないのが現実です。
宝くじで3000万円に当選した石井マキ(仮名・35歳)さんは「宝くじによって幸せを失った」と語ります。
◆たまたま買った宝くじで3000万円が当選
ある年の年末、石井さんはスーパーに向かう道で、宝くじ売り場を見つけました。宝くじ売り場の賑わいを見て、興味本位で買ってみることに。その行動が、のちに石井さんの人生を変えることになるのです。
「普段買わない宝くじでしたが、試しにやってみようと購入しました。そして数日後、ネットで当選結果を確認すると、なんと同じ番号が載っていたのです! 本当かと三度見してしまいました。そして、3000万円が当たったことを確信したのです」
初めての宝くじで3000万円が当選。ウソみたいな話ですが、ジャンボミニの1等3000万円は当選4枠×年5回だから、可能性はありますよね。
石井さんは大金を手に入れます。そして、生活も徐々に変わっていくのでした。
「腰痛持ちで、今まで我慢して仕事に励んでいました。そろそろ限界がきていた頃に、タイミングよく3000万円が手に入り、当選を機に退職しました。これで少し気が楽になりましたね」
◆半年で3000万円が消える!?
日頃から気前のいい性格で、周りにもお金を消費してしまうことに。
「当選をきっかけに、自分にだけでなく周りにもお金を出すようになりました。親戚の子供に小遣いを送ったり、友達に高級レストランでご馳走したり。そして両親が欲しかった車もプレゼントしました。その他にもブランド品をいろいろと買ったり、お金を気にせずに旅行に行ったり……」
3000万円は大金とはいえ、何にでも浪費してしまえばお金は減っていきます。特に、車まで買っちゃうと…。後先を考えずに行動してしまった結果、お金はすぐになくなったのです。
「半年で3000万円はなくなってしまいました。まさか、こんなにもすぐに消えるものだとは思いもしませんでした」
そういえば、来栖けい(美食家、レストランオーナー)は宝くじで当てた2億円を、5年間の外食で使い果したと明かしていますが、お金って意外と消えちゃうものかもしれません。
◆夫から離婚を切り出され、どん底に…
一時期の夢はすぐに過ぎ去ります。
「もう今まで通りの生活には戻れなくなりました。仕事に復帰することはできず、その後はパチンコ通い。貯金も0に近く、当時の夫に頼りながら過ごしていました」
夫からの援助を受けていたのも束の間、さらに現実を見ることとなります。
「ある日、夫から突然離婚を切り出されました。私の変わりようにうんざりしたと伝えられ、初めていかにお金に踊らされていたかを知りました」
環境が変わると知らぬ間に人は変わるもの。そして気づいた頃には遅い場合もあるのです。石井さんは、その後夫と離婚。両親の家に居候します。
◆地元では悪い噂が広まってしまった
宝くじに当選した当初は、気前よく接していた石井さんですが、結局所持金は0円に。
「両親からの援助がないと一人で過ごせないことは知っていました。ですが、とても情けなくて仕方ありませんでした」
大金を使い果たし、賭け事に依存。そして離婚した石井さん。地元に帰ることを恐れていました。
「実家は地方の田舎なので、私が戻ると近所の人たちの間で、あることからないことまで、噂が広まりました。子どもなしの訳ありバツイチ女性であると言われたり、散々でした」
そして、1年が経ち、宝くじが当たった年末の時期に突入します。
「年末年始は毎年、年賀状を送っているのですが、私の名字が変わっていることで、離婚したことが周りに完全にバレたと思います。そして、地元に帰った今でも肩身狭く過ごしています」
今では、石井さんはお金を稼ぐため、バイトで少しずつ社会復帰しているそう。夢をもらった見返りに幸せを失ったのでした。
<文/Honoka Yamasaki イラスト/磋藤にゅすけ>
【Honoka Yamasaki】
昼間はライターとしてあらゆる性や嗜好について取材。その傍ら、夜は新宿二丁目で踊るダンサーとして活動。
Instagram :@honoka_yamasaki