生け花やフラワーデザインの力作が並ぶ「花展2023」が25、26の両日、JR川崎駅東口の地下街「川崎アゼリア」で開かれた。ユリやバラ、ツツジなどさまざまな花材から生まれた色鮮やかな作品群が来場者を楽しませていた。
川崎市の主催で5回目。カリタス女子中学高校(同市多摩区)の華道部など市内3校の生徒のほか、市茶華道協会、市フラワーデザイン協議会、市内各区の文化協会会員らの作品計67点が展示された。
東海道川崎宿が起立400年を迎えたことから、今年のテーマは「400年の川崎への想い」。歌川広重の東海道五十三次「川崎宿 六郷渡舟(わたしぶね)」を押し花で再現した作品では、生い茂る松などを鮮やかな緑色のパセリやブロッコリーで、人物の着物は濃淡がある紺色のアジサイの花びらなどで巧みに表現していた。
同市中原区から足を運んだ亀谷とよ子さん(75)は「絵だと思って近寄ると押し花の作品。こういう世界があるんだと初めて知って感動した」と破顔した。