神奈川県は農作物被害を防ぐ目的でシカやイノシシなどを捕獲するわなに誤ってツキノワグマがかかる「錯誤捕獲」を減らすため、クマがかかりにくいとされる特殊なわなを県内で試行的に設置し、効果検証に乗り出す。
クマの人身被害が全国的に問題になる一方、県内に生息するクマは約40頭で、県レッドデータ生物報告書で絶滅危惧種に分類されている。5日の県議会本会議で尾﨏美貴江環境農政局長は「住民の安全確保を最優先に、可能な限り保護に努める観点で対応する」と述べた。
県によると、クマの本年度の錯誤捕獲は11月27日時点で8件。ここ5年ですでに最多となっている。うち6件で放獣場所を確保できなかったり、暴れたりして捕殺となった。