神奈川県は8日の県議会総務政策常任委員会で、県庁舎の危機管理を強化するため、入退庁用のセキュリティーゲートなどを設置する方針を報告した。現状は特段の手続きなしに出入りが可能だが、県は「要人や自治体庁舎を狙った事件が頻発しており、セキュリティー確保の重要性が高まっている」と説明。不審者の入庁を防ぐことを主眼に対策を講じる考えを示した。
県は来年度予算案に関連経費を盛り込む方針。県議会の議決を経て来年10月の運用開始を想定する。
対象は本庁舎、新庁舎、西庁舎、東庁舎(いずれも横浜市中区)で、各庁舎にセキュリティーゲートを設置する。来庁者は氏名や電話番号、訪問先を入力し、QRコードが印刷された通行証の発券を受けてゲートを出入りする。職員や県議らはICカードで入退庁する。国指定重要文化財の本庁舎は建物に影響を与えないよう据え置き型の機器で対応するという。