横浜市立中学校の給食調理中に鍋の中からたばこの吸い殻が発見された問題を巡り、市教育委員会は13日の市会常任委員会でこれまでの方針を一転し、原因を再調査すると表明した。市教委は調理の過程で混入した可能性は低いと判断し、再調査はしないとの立場だったが、市議の指摘で新たな疑いが浮上。調査のずさんさが露呈され、方針転換を迫られた形だ。
混入は10月5日に発覚。給食の製造業者が「粉ふき芋」の調理でカットジャガイモをゆでていた際、鍋の中で吸い殻が見つかった。市教委は製造業者や食材の納入業者などに状況を確認。原因の特定には至らなかったが、混入したたばこと同じ銘柄の喫煙者がいないなどとして、施設内での混入の可能性は限りなく低いと説明していた。
しかし、市教委とは別に実施された保健所による立ち入り調査の報告書に、同一銘柄の喫煙者の存在が記載されていると井上桜氏(無所属)が指摘。市教委の説明根拠が揺らぐ事態となった。市教委は保健所の調査結果を口頭で確認したのみで、報告書を入手していなかったという。