種苗大手のサカタのタネ(横浜市都筑区)が運営する、直売店「ガーデンセンター横浜」(同市神奈川区)が24日、閉店する。創業の地で1951年から約72年間、横浜を中心に東京都内など広いエリアの園芸愛好者らに利用されてきた。同社は「園芸の普及に一定の役割を果たした。オンライン販売などに力を入れたい」と話す。
ガーデンセンター横浜は元々本社(旧坂田種苗)敷地の一部を活用し、「直売部」としてオープンした。西洋花の種と苗の普及、ガーデニング文化を浸透させる目的として展開。当時園芸店は少なく、時代の先駆けとなる存在だったという。同社直売部の小島洋平部長は「一般利用者のほか、園芸事業者が視察に訪れ同店を参考にして各地域に園芸店を広める役割を担った」と振り返る。
同店は種苗のほか、植木鉢や肥料などのアイテムが充実。76年には「ガーデンセンター」、その後ガーデンセンター横浜と改名したが、飲食店や野菜販売なども行うなど、利用者のニーズを取り入れてきた。多い時には1日2千人が利用する日もあった。