黒岩祐治神奈川県知事を脅迫する文書と刃物を郵送して県庁の業務を妨害したなどとして、威力業務妨害罪に問われた東京都北区、コールセンター従業員の男の被告(46)の判決公判で、横浜地裁は25日、懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡した。
判決理由で吉井隆平裁判官は、コールセンターの顧客の言動に怒った被告が顧客に罪をなすりつけようと考え、「辞職しないと潰(つぶ)す」などと書いた文書を顧客名で知事に送ったと指摘。「犯行に正当化できる事情は全く無い」と非難した。
判決によると、被告は5月、知事宛てに「直ちに辞職しないとお前を潰す」などと記した文書と血液のようなものが付着したナイフ1本を発送し、業務を妨害したほか、昨年5月には熊本県内の私立高校の教頭宛てに「教職員を全員殺傷し、職員室を血の海にします」などと書いた文書を発送し、業務を妨害した。