電光石火の幕開けだった。前半2分、自陣10メートルラインでターンオーバーすると、ナンバー8城が防御網を破って一気に敵陣へ。追って左大外を駆け上がったのが2年のWTB古賀だ。
「初戦で気持ちを出したかった。良い形でパスを受けられた」。敵陣10メートル付近から加速し、相手を振り払うと最後はタックルを受けながらインゴール左隅に飛び込んだ。
ノーホイッスルで奪ったこの先制トライを皮切りに、前半だけでハットトリックを達成。「経験したことのない観客の歓声で、緊張感もあった」と初の大舞台にも60分間で計4トライの大暴れし、ランスキルの高さを見せつけた。
17歳以下(U17)日本代表に選ばれた逸材で、スピードに自信をのぞかせる。さらにタックルを受けても力強く前進するため、約1年で体重を12キロほど増量してきた。
「次戦はもらうだけでなく、自分からチャンスをつくる」と古賀。勢いを止めるつもりはない。