東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で2度の総合優勝を誇る神奈川大は3日、大後栄治監督(59)が100回大会での指揮を最後に退任すると発表した。4日からは神大OBで現ヘッドコーチの中野剛氏(50)が昇格し、後任となる。
神奈川県出身の大後監督は日体大時代にマネジャーとして箱根駅伝2位に貢献した。同大学院を経て、1989年に神大のコーチに就任。わずか3年で本戦復帰を果たした。96年には全日本大学駅伝で初優勝し、翌年の箱根駅伝では初の総合優勝、そして98年は箱根2連覇に導いた。コーチ・監督を含め35年にわたって駅伝チームの指導に携わり、マラソン男子日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)らを輩出した。
退任について、大後監督は「長きにわたり指揮を執らせていただきました。駅伝チーム育成・強化を次の世代にお渡しすることに致しました」などとコメントした。
後任の中野氏は神大時代に箱根路を3度走り、卒業後は佐川急便(現SGホールディングス)へ。選手引退後は同社の監督を務めた経験を持つ。監督就任について、「神奈川大学駅伝チームの勇健をこの横浜から発信していきたい」などとコメントしている。