自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、11日に東京・永田町の党本部で開かれた政治刷新本部の初会合には、いずれも無派閥で県内選出の菅義偉前首相(衆院2区)、小泉進次郎元環境相(11区)、三原じゅん子元女性局長(参院神奈川選挙区)、三谷英弘遊説局長(衆院比例南関東)の4人も参加した。会合は冒頭以外非公開で行われたが、終了後は詰めかけた大勢の記者の前で「脱派閥」への覚悟を口々に表明。従来の派閥任せの政治からの脱却を求めて岸田文雄首相をけん制した。
「党として対応を明確に打ち出すべきだ。非常に分かりやすいのは派閥の解消だ」。菅前首相は会議室を出て外の廊下で記者団に囲まれ、首相らに向けて進言したことを明らかにした。「派閥解消」について「党として30年以上前に政治改革の柱として打ち出している。派閥の解消をスタートラインとして進めていく必要がある」と説明。「党内はまとまるのか」との問いには「派閥と言うだけで自民党を見放す人もいる。党うんぬんではなく、このままでは国民が納得しない」と派閥存続を大前提とする首相らにくぎを刺した。
「政策集団」としての存続を模索する動きに関連し「派閥と政策集団の違いをどう考えるのか」と見解を求められる場面もあったが「それは総理に聞いてください」と苦笑いを交えてかわした。