妖怪漫画の第一人者である故・水木しげるさんの描く妖怪の魅力に触れる講演会が27日、神奈川大KUポートスクエア(横浜市西区みなとみらい4丁目)で開かれた。作家の京極夏彦さんが、水木さんの創作の背景を軽妙な語り口で披露。来場した約200人を沸かせた。
生前の水木さんと公私にわたって親交があり、「水木しげる漫画大全集」(全103巻)の監修を担うなど妖怪文化に造詣が深い京極さん。水木さんの代表作「ゲゲゲの鬼太郎」を軸に、水木漫画と妖怪の関わりについて説明した。
京極さんは「ゲゲゲの鬼太郎という劇場を使って、たくさんの役者として妖怪を世に出した」と功績を評価。その妖怪は「古くから伝わっている妖怪そのものではない」とし、言い伝えなどで「現象」として残っている民俗学の妖怪との違いにも言及した。