横須賀市は18日、同市田浦町の旧市営住宅「田浦月見台住宅」の活用事業者候補を不動産会社「エンジョイワークス」(鎌倉市)に決定したと発表した。4年前に最後の入居者が退去した後、高台にあるためインターネット上では「天空の廃虚」などとも言われる同住宅。市は来春を目標に新たな賃貸住宅にリノベーションさせる考えだ。
同住宅はJR田浦駅から約500メートルの位置にあり、1960年に開設された。1万3600平方メートルの敷地内に平屋の長屋32棟、総戸数74戸があった。建物の老朽化と住民の高齢化などで2020年に入居者が全員退去後は市営住宅としては廃止された。地元から「早く壊すなり、直すなりしてほしい」など同住宅の活用への要望が出ていた。
建築基準法の規制があるため建て替えはできず、市は官民連携で現在の平屋を賃貸住宅にリノベーションすることにした。