岸田文雄首相(自民党総裁)は1日の参院本会議代表質問で、同党の杉田水脈氏(衆院比例中国)がアイヌなど特定民族への差別的言動を繰り返していることを巡り、立憲民主党の水岡俊一氏から「国会議員が差別を差別と認めないという姿勢が差別を禁止する法規定の実現を阻んでいる」と批判された。
首相は「個々の議員の言動について政府の立場からコメントすることは控える」との答弁にとどめ、杉田氏の発言を事実上黙認。アイヌ問題への受け止めは「一般論で言えばアイヌの人々に対してアイヌであることを理由として差別することはあってはならない」と“一般論”に終始した。