横浜の映画ファンが中心となって運営する映画の祭典「ヨコハマ映画祭」の授賞式が4日、横浜市中区の関内ホールで行われた。若手からベテランまで銀幕のスターらが一堂に会し、800人以上のファンらを前に受賞の喜びを語った。受賞2作品の上映も行われ、映画を満喫する一日となった。
作品賞は聴覚障害のあるプロボクサーの葛藤を描いた「ケイコ 目を澄ませて」が受賞。同作では岸井ゆきのさんが主演女優賞、月永雄太さんが撮影賞、ボクシングを指導した松浦慎一郎さんが審査員特別賞を受賞し、監督の三宅唱さんは「本当に最高だな、と思っています」と声を弾ませた。
「エゴイスト」「劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~」で主演男優賞を獲得した鈴木亮平さんは、映画デビューが同映画祭と関係の深い故森田芳光監督作品だったことから、森田監督との最後の撮影時に「亮平、もっと売れてくれよ」と言われたエピソードを披露。「僕の主演で作品を撮りたがっていたと、後で聞きました。今日のこの姿を見ていただきたかった」と感慨に浸った。