神奈川県内各地で継承されてきた伝統芸能を子どもたちに伝えるイベント「かながわ伝統文化 こども歳時記」が18日、横浜市西区の県立青少年センターで行われた。子どもを含む保存会による郷土芸能の上演や、日本舞踊、講談に挑戦した子どもたちの発表会が行われ、会場は喝采で沸いた。
同センターの紅葉坂ホールでは、横須賀・野比地区に江戸末期から伝わる郷土芸能「虎踊り」を野比中村町内会虎踊り保存会が披露した。近松門左衛門の人形浄瑠璃「国性爺合戦(こくせんやかっせん)」に登場する虎退治が題材で、西浦賀の保存会と共に「横須賀の虎踊(とらおどり)」として国の選択無形民俗文化財となっている。
2人一組で演じる虎が踊りながら逆立ちなどを見せる虎芸や、小中学生の女子による愛らしい唐子(からこ)の踊りに、拍手が送られた。
続けて、三浦市三崎の海南神社に伝わる面神楽の“子ども版”となる「いなりっこ」や、厚木市や秦野市に広く伝わる「相模のささら踊り」が演じられた。