◆横浜FC1-1山口
修正点の多い引き分けにも、横浜FCの新加入コンビの躍動が際立った。福森の右CKから、最後は中野が同点弾。四方田監督を慕って新天地に飛び込んだ〝チルドレン〟は昇格の原動力になってくれそうだ。
0―1の後半14分、福森の左足が鮮やかな弧を描いた。「ボニ(ンドカ)がニアに行くと言っていたのでそこにカプリーニが入ってくることは分かっていた」。狙い通りブラジル人FWの頭上に落とし、劣勢に立つチームを救った。
プレースキックの精度は触れ込み通りだ。前半から変幻自在の左足で再三好機を演出。「フリーキックでももっといいボールを蹴らなければいけなかった」と反省するが、ボールをセットした瞬間から空気を一変させるすごみがある。
一方、「誕生日に開幕戦は初めて。運にも恵まれた」と、31回目のバースデーにチーム初ゴールを飾った中野。開幕までに「どのポジションでも高いレベルで良さを出したい」と誓っていた通り、加入前の想定とは異なる2列目に入って結果を残した。
ただ、乾いたピッチコンディションもあって思うように縦パスが入らず、積み上げてきた前線3人でのコンビネーションは不発。「初戦の硬さもあったと思うけど、改善点は多い」と緩めた頬を引き締め、「初戦だからか分からないけど、みんなリスクを取らない選択肢を取っていた。改善したいし、その先頭に立ちたい」と誓った。