明治天皇が訪れた川崎市幸区の名所「小向梅林」の復活を目指し、市が植樹を進めてきた御幸公園(同区)で、梅が見頃を迎えている。来園者は、白やピンクのかれんな花と香りを楽しんだ。
小向梅林は明治時代まで同公園を含む一帯約30ヘクタールに広がっていたが、当時は「暴れ川」と呼ばれた多摩川の度重なる洪水などが原因で樹勢が衰えたという。市は梅林の復活を求める住民らの要望を受け、2015年度から22年度までに25種232本を植え終えた。
植樹エリアが開放された園内では、花を咲かせた梅が甘い香りを漂わせている。家族連れなどが訪れ、鼻を近づけて香りを楽しんだり、写真撮影をしたりして楽しんでいた。
区内に住む主婦(51)は「ほんのりと甘い香りが心を落ち着かせてくれる。春が近いと感じ、ワクワクする」と満喫した様子だった。
植樹エリアの開放は25日で終了したが、遊歩道から梅を楽しむことができる。