小田原市議会の大川裕議長らが行政視察の日程中に「熟女キャバクラ」で遊興し、匿名の告発者の捜査を県警に要請した問題を巡り、大川議長は27日、会見を開き、「過去の視察でも複数回、キャバクラに行ったことがある。議会として不適切な行動とは考えていない」との認識を示した。視察には約60万円の公金が投じられたが「店には私費で行った。今後も視察日程中であっても議員のプライベートを縛ることはできない」とキャバクラの自粛を拒む持論を展開した。
関係者によると、キャバクラに行ったのは大川議長のほか、神戸秀典氏、宮原元紀氏(以上、自民)と金崎達氏(公明)、杉山三郎氏(日本維新の会)。5人は昨年7月の議会運営委員会の行政視察で大阪を訪問した際に深夜までキャバクラで飲んだという。
大川議長は27日の市議会3月定例会本会議の冒頭で「行動は決して法に触れるものではない。市民に不信を抱かせる報道を招いたことは真摯(しんし)に受け止める」と釈明した。
本会議終了後に行われた会見で大川議長は「さまざまな批判も受け止め、個人としては行動を律する。しかし、視察日程中の議員の行動について新たにルールなどを定めることはしない」と再発防止に消極的な姿勢を示した。過去10回ほどの視察で今回も含めて少なくとも3回は“2次会”以降にキャバクラを利用したことを明かし「おなかもいっぱいになったところで、その場の流れで自然とそうなった」と説明した。