京急グループの三崎観光(神奈川県三浦市)が運営するホテル京急油壺観潮荘(同市三崎町小網代)と京急油壺温泉キャンプパーク(同)が15日、営業を終えた。最終日も大勢の常連客らが訪れ、名残惜しそうに絶景を楽しんだ。
観潮荘は1959年1月に開業。宿泊のほか入浴施設やレストランが人気を呼び、年間約2万人が利用していた。キャンプパークは京急油壺マリンパーク跡地に22年1月開業した。
午後4時の営業終了後、観潮荘の玄関前には髙島裕樹宿泊支配人ら従業員約20人が勢ぞろいし、頭を下げながら「65年間ありがとうございました」と最後のあいさつ。周囲には記念撮影をする人もいた。
最近は週に2、3回、横浜市中区から入浴に来ていたという男性会社員(54)は「景色も最高で、湯船につかっていると癒やされた。入れなくなるのはとても残念です」と話していた。
京急によると、観潮荘やキャンプパーク内に残る水族館当時の施設は近く取り壊される。その後は大手運営会社との共同による新たな滞在施設の整備を予定しているが、着工時期などは未定という。