「笑いと涙のエンターテインメント人形劇!」。今年創立75年を迎える「ひとみ座」(神奈川県川崎市中原区)が、記念公演「花田少年史」(原作・一色まこと、講談社)を26日から上演する。「人が人といることで前に進める」をテーマに、劇団員が総力を上げて練習に取り組んでいる。
元気いっぱいの少年「一路」が事故に遭って生死をさまよい、成仏できない幽霊(お化け)が見えるようになってしまうという1993年から連載が始まったコメディー漫画を原作に選んだ。
制作部の甲斐勝行さんは、「ストーリーの時代背景は昭和なので、年配の方も懐かしむことができる。人形劇ということから幼い子どももきっと面白がってもらえるはず。とても幅広い年代の人が楽しむことができる作品になっています」と胸を張る。
ひとみ座は、戦後間もない48(昭和23)年に鎌倉市で旗揚げした劇団で、当初は俳優による舞台劇と人形劇を展開してきた。やがて人形劇を専門とする「人形劇団ひとみ座」となり、拠点を川崎市に移し活動を続けてきた。テレビでも放送された「ひょっこりひょうたん島」や「伊賀の影丸」の人形劇を担当し、世に送り出してきた。